『ホビット』映画版の今後のストーリーを妄想する

また久し振りの更新です。

『ホビット 思いがけない冒険』のBD/DVDが発売されてからしばらくたちます。ご存じの通り、原作からは色々なアレンジが施されている映画のストーリーですが、今後どのようなストーリー展開が有り得るのかを妄想してみます。

13人のドワーフのうち、誰が死ぬのか?

原作では、『指輪物語』内でもドワーフの誰が生きているか触れられていますが、映画『ロード・オブ・ザ・リング』では、エレボールへの遠征に参加したドワーフの名前に触れられていないので、「生き残らないと矛盾する」ドワーフは、モリアで墓が発見されたバーリンだけです。逆に言えば、それ以外の12人のドワーフは、いつ誰が死んでもおかしくはないということになります。

そもそも映画の常識からすると、登場人物としてドワーフが13人もいることが異常であるため、ストーリーを盛り上げるため戦争映画のようにどんどんドワーフが死んでいく……ということも有り得るわけです。やりすぎると原作ファンから不評を買いそうですが、うまくやれば盛り上がる展開になりそうです。そもそも原作では、合戦シーンもろくに描かれていませんでしたから……。

サルマンの堕落はいつから?

原作では、五軍の合戦と並行して行われたドル・グルドゥア攻撃の時、サルマンは既に堕落していたことになっています。その一方でドル・グルドゥア攻撃に同意した理由は、サウロンが一つの指輪を捜索するのを妨害するためだったということが、追補編の年表などに描かれています。ですがこれを映画でそのまま説明すると単調になってしまいます。また小説『指輪物語』では、サルマンは一つの指輪を手に入れてサウロンに対抗しようとしていたことになっていましたが、映画『ロード・オブ・ザ・リング』ではサルマンは、サウロンの配下となったような形になっています。そのため、原作通りにするとおかしくなってきます。

一方で、映画であまり説明されていなかったパランティーアを『ホビット』に登場させることで、「なぜサルマンが堕落したのか」をスマートにわかりやすく描くことができます。つまり、「サルマンはドル・グルドゥア攻撃のときには堕落していなかったが、ドル・グルドゥアを攻撃した時、偶然パランティーアを発見する。そしてパランティーアを通じてサウロンに支配されるようになり、堕落してしまう」という形です。あるいはドル・グルドゥアで、サルマンと死人占い師が直接対面するのかもしれません。そう考えると、どのようにドル・グルドゥアが描かれるのかが楽しみになってきます。

魔王の没落がグロールフィンデル以外によって予言される?

恐らくドル・グルドゥアでは、魔王も搭乗すると思われます。原作では魔王は、アルノールにてグロールフィンデルに「人間の男の手(hands of man)」では倒されないと予言されたということが追補編に書かれていますが、映画『ロード・オブ・ザ・リング』ではその言及がありません。そのため、ドル・グルドゥア攻撃のシーンで、誰かの手によってこのセリフが言われるのかもしれません。