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* バリン [#rae9b1aa]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Balin|
|~異訳|バーリン|
|~その他の呼び名|モリアの領主(Lord of Moria)|
|~種族|[[ドワーフ]]([[長鬚族]])|
|~性別|男|
|~生没年|[[第三紀]]2763~†2994年(享年231)|
|~親|[[フンディン]](父)|
|~兄弟|[[ドワリン]](弟)|

** 解説 [#Explanation]

『[[ホビットの冒険]]』及び書籍版『[[指輪物語]]』での表記は''バーリン''。『指輪物語』[[電子書籍版]]の翻訳改訂で''バリン''に修正された。

[[ギムリ]]の祖父[[グローイン>グローイン(ファリンの息子)]]の兄である[[フンディン]]の息子(ギムリの父の従兄)。弟は[[ドワリン]]。
『[[ホビットの冒険]]』において[[ビルボ>ビルボ・バギンズ]]と旅をした[[13人のドワーフ>ソーリンとその仲間]]の一人。鬚は白く、赤い頭巾を被っていた。

*** エレボールの遺臣 [#q9661b71]

バリンは盛時の[[山の下の王国>エレボール#Kingdom]]の民であり、[[第三紀]]2770年に[[スマウグ]]が[[エレボール]]に襲来した時、[[スラーイン二世]]とその息子の[[ソーリン二世]]らと共に脱出する。スラーインらが[[&ruby(ダンランド){褐色国};>褐色国]]を放浪していた時も彼らに付き従い、2799年の[[ナンドゥヒリオンの合戦]]にも参加。戦いが終わると一党は褐色国に戻るが、やがて[[エリアドール]]を放浪し、2802年に[[青の山脈>エレド・ルイン]]に移住した。

2841年、[[スラーイン二世]]が[[エレボール]]に向かおうとした時、バリンは[[ドワリン]]らと共にその従者となるが、道中スラーインは行方不明になる([[ドル・グルドゥル]]の[[死人占い師]]に捕らわれた)。バリン達はスラーインを空しく捜索したが見出せず、青の山脈のソーリンの許に戻った。

*** 『[[ホビットの冒険]]』におけるバリン [#yacf116e]

2941年、バリンは[[ビルボ・バギンズ]]と共に[[エレボール]]へ遠征した[[13人のドワーフ>ソーリンとその仲間]]の一人となる。この遠征に参加した時点で13人の中では[[ソーリン二世]]に次ぐ年長者だった。お茶の時間に[[袋小路屋敷]]に押しかけた際には、食後に[[ドワリン]]と同じくヴィオラを演奏している。

一行の中では見張り役を務め、これがきっかけになってビルボと特に親しい仲となる。
バリンは自慢の見張りをいとも簡単にすり抜けられてしまったことで、ビルボを高く評価するようになった。これは実は[[一つの指輪]]を使って体が透明になっていたためなのだが、それを打ち明けられてからもバリンのビルボへの好意は変わらなかった。
ビルボが[[スマウグ]]に対して「たるにのるぞう」と名乗ったせいで[[エスガロス]]が襲撃されたのではないかと気に病んだ時には、ビルボに責はないと強く励ましている。

彼は[[五軍の合戦]]でも生き残り、再興された[[山の下の王国>エレボール#Kingdom]]に移住。
その後もビルボとの交友は続き、2949年には[[ガンダルフ]]と共に[[袋小路屋敷]]のビルボを訪問した。

*** 『[[指輪物語]]』で明かされるバリンの運命 [#x61da5e8]

[[山の下の王国>エレボール#Kingdom]]に腰を落ち着けた[[ドワーフ]]達だが、やがて若いドワーフを中心として父祖の地である[[モリア]]を奪回する機が熟したとの声が聞かれるようになる。[[ダーイン二世]]は難色を示したが、バリンは彼らの声に押されてて一族の者のうち一部を率いてエレボールを後にし、モリア復興を試みた(その中には[[オーリ]]と[[オーイン>オーイン(ファリンの息子グローインの息子)]]も含まれていた)。
[[グローイン>グローイン(グローインの息子)]]によると、バリンには失われた[[七つの指輪]]の一つを見つけたいという目論見もあったという。

バリンの一党は2989年にモリアに入ってそこを占拠していた[[オーク]]を駆逐、一時はバリンが''モリアの領主''を名乗るほど順調に復興を進める。だが新手のオークの襲来によって一党は窮地に陥り、バリンは2994年11月10日に[[おぼろ谷]]へ[[鏡の湖]]を覗きに出かけた際、オークに射殺されて非業の死を遂げた。その遺体は[[マザルブルの間]]に設けられた墓所に葬られた(詳細は[[マザルブルの書]]を参照のこと)。
これらの顛末は[[大いなる年]]の3019年1月15日に[[指輪の仲間]]がモリアに潜入してバリンの墓を発見するまで、外部の者には不明のままだった。

[[ビルボ>ビルボ・バギンズ]]は[[別れの宴>ビルボの別れの宴]](3001年)で[[ホビット庄]]を離れた後、一度エレボールまで旅をしているが、その時すでにバリンはモリアで行方不明となっていたため、ビルボとバリンの再会は果たせなかった。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

[[ギムリ]]には"cousin"と表現されており「いとこ」と訳されているが正確には父の従兄(従伯父)であり、どちらかというと「親類」とすべき誤訳。
バリンが[[モリア]]で音信不通になっている経緯などは省略されており、ギムリは(原作とは異なり)モリアでバリンに出会えると確信していた。

** 映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定 [#Hobbitmovie]

|~俳優|[[ケン・ストット]]|
|~日本語吹き替え|[[稲垣隆史]]|

字幕及び吹替での名前は『[[ホビットの冒険]]』書籍版及び『[[指輪物語]]』書籍[[新版]]に従い''バーリン''。

原作では、[[ソーリン>ソーリン二世]]より17歳年下だが、映画ではソーリンよりも年上に描かれている。ソーリンの老家臣的な立場として、助言などを行っている。また、短気な者が多い仲間たちを諌める役割も担っている。
かつて[[スロール]]が囚われた黄金に対する執着を直接見ており、ソーリンも同じ事になる([[スマウグ]]の黄金病にとりつかれる)のではないかと懸念するようになる。ソーリンは彼自身もそんな祖父の暗部を見ていたため、自分はそうならないと否定していたが、結果的にはバリンの懸念通りになってしまった(『思いがけない冒険』[[エクステンデッド・エディション]]では、同様の懸念を[[エルロンド]]も示している場面がある)。

『決戦のゆくえ』[[エクステンデッド・エディション]]では、[[五軍の合戦]]で[[フィーリ]]、[[キーリ]]、[[ドワリン]]と共に山羊が引く戦車に乗って、[[アゾグ]]の元へ向かう[[ソーリン>ソーリン二世]]を追う。だが[[ワーグ]]の攻撃で戦車を引く山羊を次々と失ったため、ドワリン達を残った山羊に乗せて行かせ、自分は戦車に残り、戦車に搭載された連弩で追ってくる敵を引き受けた。
下記画像左手。

&ref(balin_dwalin.jpg,,50%,バリン(左)とドワリン(右));

*** グッズ [#sfed3c61]

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** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#LotRO]

モリアに向かった理由についてドワリンの口から語られている。
ある時期からはなれ山では徐々に工芸品の品質が低下し始め、バリンはその原因を[[アーケン石]]をソーリンの墓に封印した事が原因だと考え、石を墓から出して奉るべきだと考えた。
しかしダーインはそれに反対し、バリンと対立した末に彼を相談役から外した。これがきっかけとなり、バリンはモリアの復興に赴く決意を固めた。

&ref(ScreenShot00185.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるバリンとドワリン(五軍の合戦前));  &ref(ScreenShot00031.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるバリンの墓石);

#include(Include/ソーリンとその仲間,notitle)

** コメント [#Comment]

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