#author("2021-10-09T01:23:57+09:00;2018-03-05T00:57:40+09:00","","")
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* ドルイニオン [#j3558bef]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Dorwinion|
|~異訳|ドルウィニョン、ドルウィニオン|

** 解説 [#Explanation]

[[エルフ王(スランドゥイル)>スランドゥイル]]の宴でのみ供される((英語原著での記述は"but for the king's feasts only," 『[[ホビットの冒険]]』での訳は「じつに王ひとりの飲みものでしたから、」、『新版 [[ホビット ゆきてかえりし物語]]』での訳は「ただ王侯の宴でのみ賞味されるべきもので、」))ブドウ酒の産地として登場する地名。
ここで作られるブドウ酒は非常に強く、酒に強い[[闇の森]]の[[エルフ]]ですら一度に多く飲むと酔って眠ってしまう。そのため小さな器で少量を飲むのが正しい飲み方とされる。

*** 場所について [#vce14ed3]

原書『[[The Hobbit>ホビットの冒険]]』および『[[The Lord of the Rings>指輪物語]]』の地図にはこの地がどこにあるかは記されていない。
[[トールキン>ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]が監修し、[[ポーリン・ベインズ]]が製作した[[中つ国]]の地図では、[[ケルドゥイン]]川の下流、[[リューンの湖]]の北西に‘Dorwinion’の名が記されている。邦訳『[[指輪物語]]』付属の地図では、これに準拠して同じ場所に「ドルイニオン」の地名が付け加えられている。

しかし『[[終わらざりし物語]]』に収録されている、[[クリストファー・トールキン]]が製作した改訂版の地図にはドルイニオンの地名は記されていない(現在の英語版書籍ではこちらの地図が使用されている)。
しかし『[[終わらざりし物語]]』に収録されている、[[クリストファ・トールキン]]が製作した改訂版の地図にはドルイニオンの地名は記されていない(現在の英語版書籍ではこちらの地図が使用されている)。

*** 翻訳について [#m3b5f7cd]

「ドルイニオン」は『[[指輪物語]]』付属地図上の表記で、『[[ホビットの冒険]]』での表記は「ドルウィニョン」。
『[[ホビット ゆきてかえりし物語]]』での訳名は「ドルウィニオン」で、他の固有名詞のカナ表記に倣うと、これが最も適当と思われる。

** [[Iron Crown Enterprises]]による設定 [#yfe0afe4]

[[ICE>Iron Crown Enterprises]]設定ではこの地に住む人々は、[[ドルウィンリム]]と呼ばれている。


より具体的に、[[ケルドゥイン]]川とその支流である[[ウルドナ]]川と挟まれた三角形の土地とされている。
ウルドナは[[リューンの湖]]の南西にある丘陵地帯[[ウルドナの脊椎>リューンの丘陵]](Uldona spine)を源流とし、ケルドゥインとの合流地点まで北西に向かって流れている。そのため、ドルイニオン全体は東から西に向けて緩やかに傾斜した窪地となっている。

ケレドゥインの下流にある[[シュレル=ケイン]](Shrel-Kain)がドルイニオンの首都とされる。この町はリューンの湖に面した最も大きな港で、[[ドル=リューネン]](Dor Rhunen)と総称される湖周辺の地域から人が多くの人が集まる。

***歴史 [#d647fb0e]

[[第一紀]]400年頃から450年頃にかけて、大規模な民族集団がやってきて、[[リューンの湖]]の周辺に住み着いた。彼らは自らを[[ドナス]](Donath)と名乗った。ドナスの民のうち、後にドルイニオンと呼ばれる[[ケルドゥイン]]川の西の地域に住んでいたのはブロエンドン(the Broendon)とリードン(Rhidons)の二部族だった。彼らはこの土地をフォラ・サレニン(Fola Salenin)と呼んだ

[[第二紀]]の十二世紀から十三世紀にかけて、[[東夷]]のムルガス(Murgath)の民の一部が、フォラ・サレニンまで逃れてきた。彼らは[[リューン]]北東を支配する東夷バラドリム(Baradhrim)の支配から逃れてきた人々で、[[カルネン]]川の上流に住み、自らを川の民(River People)という意味のガルガス(Gargath)と名乗るようになった。

1690年、三人の[[エント女]]が、[[リューンの丘陵]]に来て、多くの植物を植え始めた。ドナスとガルガスは農業の知識を授けられ、彼女らを大地の乙女(Earth Maiden)と呼んだ。
高地には、多くの種のブドウが植え付けられ、ブロエンドンはブドウを栽培して暮らすようになった。ガルガスは穀物を栽培するようになり、貧しかった二つの民は急激に豊かになった。三つの民の文化はやがて一つになり、川の国(Land of Rivers)を意味するフォルヤヴルド(Folyavuld)という一つの民になった。多くの森や沼が農地に変えられ、活発な交易が行われるようになった。
1735年、ウルドナ川(Uldona River)の下流に、ウルドナヴァン(Uldonavan,ウルドナの町の意)が建設され、ドルイニオンの最初にして最も大きな町へと発展した。川の対岸はバラドリムの支配地だったが、およそ二世紀の間はドルイニオンは守られた。

1887年、国王コルラナ・スズレル(Korlana Szrel)率いるバラドリムの軍勢が川を越えてドルイニオンに攻め込み、征服した。多くの者が奴隷にされ、富はバラドリムに奪われたが、一部の者はウルドナの山々に立てこもって抵抗を続けた。

3434年、ガルガスの首長の息子ドゥロザ・カダル(Droza Kadal)は高地のドルウィンリムの戦士たちを率いて反乱を起こし、カダル家の領地をバラドリムの支配から解放した。反乱はケルドゥインの谷間全体に瞬く間に広がった。バラドリムの軍の多くは、[[サウロン]]の配下として[[最後の同盟]]と戦うための遠征に出ていたため、反乱に対処できなかった。反乱軍は当初劣勢に立たされたが、ロンドゥ家(Londu)のタルネサス(Tarnesus)らの協力もあり、その年の冬にはバラドリムの要塞[[イラニン]](Ilanin)が陥落した。

3435年、バラドリムの首都スズレル・アルカサ(Szrel-Arkasa)が陥落し、バラドリムの国は滅亡した。フォルヤヴルドに住む諸部族は同盟を維持し、一つの国として纏まることを決めた。同年の冬、ウルドナヴァンで最初の部族協議が開かれ、ドゥロザは初代頭領(Realm Master)に選出された。

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