#author("2022-09-10T20:55:50+09:00;2018-04-07T01:53:52+09:00","","")
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* サガス [#k8f08c19]
** 概要 [#k58b3468]

|~カテゴリー|[[種族]]|
|~スペル|Sagath|
|~その他の呼び名|タラソス(Tarathoth)、平原の主(Plains Host)|

** 解説 [#yf4b222d]

[[ICE>Iron Crown Enterprises]]の設定に登場する[[東夷]]の一派。[[ダゴルラド]]の戦いに参加した者たちの生き残りの子孫で、東夷と呼ばれる氏族の中では最も西方に住んでいる。

***平原の主 [#y7f8bd1e]

[[闇の森]]の[[エルフ]]からは「平原の主」を意味するタラソス(Tarathoth)と呼ばれている。闇の森の南東の[[タラス・ハルロク]](Tarath Harroch)の南東に二部族が住んでおり、この土地は[[サガサヴルド]](Sagathavuld)と呼ばれる。また、[[くろがね連山]]の近くにも一部族が住んでいる。
[[ロヴァニオン]]と[[リューン]]の国境に沿った細長い土地に住む氏族で、[[第三紀]]の初頭から[[北国人]]の領地に侵入を繰り返して覇権を争った。
[[リョヴァニオン]]と[[リューン]]の国境に沿った細長い土地に住む氏族で、[[第三紀]]の初頭から[[北国人]]の領地に侵入を繰り返して覇権を争った。

主に、街道を往来する隊商や他の氏族を襲って略奪することで暮らしている。リューンで最も行動範囲が広い文化で、領地という概念を持たないため、土地そのものには殆ど何の価値も置かない。馬車に乗せられるものだけを財貨と考えている反面、彼らの信奉する女神は大地と地下の黒き主ドヌ(Donu)と呼ばれ、その正体は女性の姿をとって現れた[[サウロン]]であった。
かつては女系社会だったが、[[馬車族]]の連合に参加したのを機に一夫多妻制をとって以降、男性優位の社会となり、女性には名前以外の地位は無く、一族の行移動先や目的も知らされなくなった。

部族間では絶えず抗争が続いており、頻繁に滅ぼされ、時には内部から崩壊することもある。そのため、彼らがリューンの他の民を支配するほど強大になることはなかった。一部の例外として、[[ケルドゥイン]](早瀬川)沿いの町[[イラニン]](Ilanin)を治めるフズ家(Huz Clan、Hosとも言う)は、サガス全体を統率する族長として北国人との戦いを指揮した。

***リューンの略奪者 [#t9c8c942]

サガスという言葉はウガシグ語(Ulgathig)で単に「襲撃者」を意味する言葉で、東夷の間では、自分の部族と敵対する民や略奪を行う無法者全般に対して用いられる傾向がある。例えば、他の氏族である[[ロガス]]、[[ウルガス]]、[[ブライガス]]の特に強力な一族などがサガスと呼ばれる事が多い。
この事はリューンを訪れた者たちを大きく混乱させる原因となった。[[ヴィドゥガヴィア]]と[[ミナルカール]]の連合軍がリューンに遠征した際には、「サガスはどこにいるのか」という問いに対して、各々の氏族は彼らと最も深く対立する氏族の土地を答えた。その結果、[[ゴンドール]]は誤って多くの異なる民を敵とみなして攻撃し、リューン南部から追い出してしまった。

***歴史 [#e1bdf448]

サウロンの敗北後、[[ダゴルラド]]で最後まで戦い続けた東夷の兵士たちは主君を失い、先に逃げた東夷の同胞の下に戻ることもできなくなった。
彼らは[[ムルガス>ロガス]]、[[スズレルドール>バラドリム]]、[[ウルガス]]といった様々な部族の寄せ集めで、[[エレド・リスイ]]の麓に落ち延び、生きるために他の部族から略奪を行うようになった。やがて彼らは他の部族からサガスという一つの氏族として認識されるようになった。その一部族であるホス家(Hos Clan)は第二紀3455年、[[ドルイニオン]]の軍が駐屯していたイラニン(Ilanin)の要塞を奪い、第三紀492年にドヌ川(Donu)沿いの渓谷で戦いに敗れるまで居座った。

500年頃、東方から東夷の別の氏族[[ウルガス]]のサハド(Sahd)率いるはぐれ者の一党がサガスの縄張りに侵入してきた。サガスは彼らと戦ったが敗れ、ダゴルラドの古戦場付近まで追いやられた。彼らは豊かな土地を求めて[[イシリエン]]に侵入し、[[ゴンドール人]]の村々を襲撃するようになった。
これが引き金となり、ゴンドール王[[タロスタール]]は498年、軍を率いてダゴルラドに進軍し、サガスを追い払った。この勝利により王は新たに[[ローメンダキル一世]]を名乗った。

北へ逃亡したサガスは[[緑森>闇の森]]の東に移動した。そこで今度は[[北国人]]と衝突し、数十年にわたって争った。
538年、首長アゴノス・カロス(Agonoth Caros)の下で全部族が統一され、北国人の町や村の殆どを略奪しつくした。カロスはかつて対立したサハドの一党と同盟を組み、再びゴンドールに侵攻した。この時の戦いではローメンダキル一世を敗死させた。しかし541年、ローメンダキルの後を継いだ[[トゥランバール]]に戦いに敗れたカロスが討ち死にし、サガスは東へ遁走した。

1228年、ホス家の新しい当主となったグラチェフ(Grachev)は[[ロガス]]のイバール家(Ibar Clan)と婚姻同盟を結び、その後援を受けてイラニンを再度占領した。[[ドルイニオン]]の頭領は、富の分配と引き換えにロガスを同盟から離脱させ、ホス家は1234年に要塞から退いた。

1250年頃から、平原の神ケルカッスク(Kerkassk)の化身を名乗る人物が東夷の人々の前に現れるようになった。その正体はサウロンの召使の一人であるネモル(Nemol)という魔術師だった。彼はケルカッスクを強欲な西方人から平原の人々を庇護する守護神と騙り、布教を続けた。多くの者がその教えに耳を傾け、アングマールで行われている聖戦に参加するべく、平原の戦士(Plains Warriors)カルグ・フカ(Kharg Huka)の傭兵団に参加し、西方に向かった。
サガスもまた聖戦に参加した。1384年頃には[[アルセダイン]]に友好的な北国人による東夷の巡礼者への急襲を防ぐため、魔王はホス家の君主に街道を監視するよう命じた。その見返りとして一族は多大な報酬を受け取る特権を得た。

***出典 [#s089792e]

-『Northern Mirkwood』
-『Southern Mirkwood: Haunt of the Necromancer』
-『Riders of Rohan』
-『Mirkwood: The Wilds of Rhovanion』
-『Perils on the Sea of Rhûn』
-『The Inland Sea』

** コメント [#p2ea3f9a]

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