#author("2025-11-13T22:27:51+09:00","","")
#author("2025-11-14T14:02:55+09:00","","")
* エーオセーオド [#f712c1fa]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[種族]]・[[地名]]|
|~スペル|Éothéod(([[古英語]]で「馬の民(horse-people)」の意味。「馬」エオフ(eoh)+セーオド(théod)。セーオドは「民(people)」もしくは「国(land)」の意味で、民とその国の両方を指す。))|
|~異訳|エオセオド|
|~その他の呼び名|北方の騎馬民族(Horsemen of the North)|

** 解説 [#Explanation]

[[リョヴァニオン]]北方にある、[[アンドゥイン]]の水源付近の地名。またその地に住んでいた[[人間]]の民族で、[[ロヒルリム]]の祖先。[[北国人]]の生き残りであり、[[リョヴァニオン王家>リョヴァニオン#Kingdom]]の末裔を自称していたという。
エーオセーオドの国主が[[レーオド]]、またその息子の[[エオル>エオル(レーオドの息子)]]であった。さらに祖先には[[フルムガール]]や[[フラム]]がいた。

*** エーオセーオドの国土 [#e0234486]

『[[終わらざりし物語]]』によると、その国土は[[闇の森]]の北にあり、東西は[[森の川]]と[[霧ふり山脈]]の間、南は[[アンドゥイン]]の源流である[[グレイリン]]と[[長き源]]の合流点にまで及ぶ地域で、グレイリンと長き源の合流地点には、エーオセーオドが持つ唯一の城市が存在した。
[[ポーリン・ベインズ]]が製作した[[中つ国]]の地図では、[[トールキン>ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]の指示でその場所に'''Framsburg'''(フラムスブルグ)と記されている。

*** エーオセーオドの歴史 [#xfffdec3]

[[第三紀]]1851年から56年にかけての[[馬車族]]の侵略によって、北国人は[[闇の森]]の東にあった故郷を失い、[[マルフウィニ]]に率いられて[[アンドゥインの谷間]]に移住した。これがエーオセーオドの始まりであると言われている。エーオセーオドは1899年に[[カリメヘタール>カリメヘタール(ナルマキル二世の息子)]]王が馬車族を破った戦いや、続く1944年の馬車族の再襲来を[[エアルニル二世]]が破った[[野営地の合戦]]において[[ゴンドール]]の同盟者として戦い、その勝利に貢献した((『[[終わらざりし物語]]』「キリオンとエオル、およびゴンドールとローハンの友情」))。
以来エーオセーオドはアンドゥインの谷間の中間地方([[カルロック]]と[[あやめ野]]の間)に暮らしていたが、人口の増加によって国土が手狭になったことと、伸長する[[ドル・グルドゥル]]の影のため、[[アングマール]]滅亡後の1977年に族長[[フルムガール]]に率いられて、[[アンドゥイン]]の水源の付近、[[霧ふり山脈]]と[[灰色山脈]]が合流する一帯に再移住する。だが、それから500年あまり経った[[レーオド]]の時代には、この北方の国土も手狭になるほど人口が増加していた。

[[レーオド]]の息子[[エオル>エオル(レーオドの息子)]]は2510年の[[ケレブラントの野の戦い]]にゴンドールの援軍として馳せ参じ、危機を救う。この返礼としてエーオセーオドはゴンドールから[[カレナルゾン]]の地を割譲され、そこに移住。[[ローハン(リダーマーク)>ローハン]]を建国し、[[ロヒルリム]]と呼ばれるようになった。

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#ka9de170]

国が存在した当時の民の自称はアイ=スーダ(Ai-thúda)であったが、ホルビトラやドワーフとの交流の中で変化してエーオセーオドとなった。
指輪戦争後を舞台にしたクエストでは、ローハンの歴史家レーオスレド(Léothred)と共にエーオセーオドの地を探索して歴史を辿る事になる。

***歴史 [#yfd32603]
フラムが死んだ時、長男のギフィカ(Gifica)はまだ10歳だった。ギフィカは25歳の時、オークとの戦いで討ち死にし、後を継いだ次男のグンダマーリ(Gundamári)もその一年後に討ち死にした。末子のグンダハーリ(Gundahári)は5歳で父を失い、20歳頃に兄たちの後を継いで5代目の族長となった。グンダハーリは領内のオークの掃討し、父兄の仇を取る事に成功したものの、酒宴の席でメアラスへの騎乗を試みて落馬し不具の身となり、42歳の時に没した(在位20余年)。

グンダハーリの息子グンダハーリ(Gundahári)の時代はオークの脅威が去り、人々は豊かになったが、その後を継いだ長子グンダーリク(Gundáric)は冒険心が強く、在位僅か2年で周囲の制止を振り切って[[グンダバド]]の探索に向かい二度と戻らなかった。そのため族長の地位は弟で補佐役のヒルダーリク(Hildáric)が継承した。その半年後に兄の子のグンドバド(Gundobad)が生まれたため、ヒルダーリクは甥の成人後は族長の地位を譲る事にしたが、父と同じく功名心の強い性格に成長したため、その約束を破棄し65歳で死ぬまで族長の地位にあり続けた。彼の時代、灰色山脈に多数のドワーフが移住するようになった。

グンドバドはヒルダーリクの息子のヒルディガル(Hildigar)と族長の地位を争い、従兄弟を倒してその座に就いた。グンドバドは叔父が危惧した通りの好戦的な人物で、臣下の嘆願を受けて止めるまで三度もグンダバドの征服を試みた。その後は急に意欲を失くし、53歳で亡くなるまで自堕落に生きた。グンドバドの息子グンドラーヴィ(Gundolávi)は父と比べて理性的な人物だったが、結局功名心に抗えなくなり、グンダバドに侵攻し遂に城門を突破して侵入を果たした。彼は城内のオークを殲滅すると誓っていたが、二週間後に彼らの首が門の外に投げ出された。

17歳で11代族長となったグンドラーヴィの弟のティーウドリク(Thíudric)は度重なる無謀を戒め、一族がグンダバドに近づくことを固く禁じた。ティーウドリクはフラム以来最も敬愛された族長で、その治世中にエーオセーオドは栄え、ドワーフとも友好的な関係を築いた。また、ゴンドールの執政[[ベレゴルン]]へ使者を派遣した。彼の治世は79歳で亡くなるまで60年以上続いた。

13代族長ロータル(Lóthar)は幼い頃、暫くの間小さい人と暮らしていたという伝承があり、治世中にも多くの[[ホルビュトラ>ホビット]]が目撃されるようになった。彼の時代、エーオセーオドの言語は後のローハンで話される言葉と殆ど変わらない形になっていた。ロータルの孫のグンドリク(Gundric)は[[メアラス]]への騎乗を試みて落馬死したため、族長の地位は孫のボーラ(Bóra)が継承した。ボーラの代に灰色山脈では[[ソーリン一世]]が暗殺され、ドワーフとオークの第五次大戦が始まった。戦争はボーラの2代後の族長セーオドリク(Théodric)の時代に終わった。彼はドワーフの同盟者としてグンダバドに足を踏み入れてはならないという祖先の言い伝えをドワーフにも広めた。

17代族長ハルデンド(Haldend)は歴代の族長たちの中に度々見られた好戦的で野心的な性格を発露し、メアラスに騎乗しようと試みた三人目の人物となったが、祖先たちと同様に失敗した。彼は蹄の一撃で頭蓋を砕かれ、正気を失い会話もままならなくなった。ハルデンドには男子がおらず、娘のセーオドウィネ(Théodwyne)が歴代唯一の女族長となった。しかめっ面(Sternbrow)の異名を持つセーオドウィネは自ら剣と盾を取って族長の地位を狙う者や求婚者を戦い追い払った。夫となる者を自ら選んだ彼女は息子フルーマ(Frúma)を産み、彼が16歳で族長となった後も20年あまり摂政として共同統治した。フルーマは霧ふり山脈で狩りの最中に死亡した。

フルーマの息子ケンドリク(Cendric)の57年に渡る治世中、エーオセーオドは再び栄え平和を享受した。彼が79歳で亡くなった時、民の数はかつてないほどに増えたが、そのために国土は次第に手狭となり、ゴンドールの執政[[キリオン]]と移住先を求めて交渉が行われた。ケンドリクの死後、山脈のオークたちは略奪品を求めて領内に侵入するようになり、21代族長ハールダ(Hárda)はわずか3年で討ち死にし、息子のレーオドが地位を継承した。

*** 歴代族長 [#z305abdb]

年代はレーオスレドの語った伝承に基づく。

|~名前|~推定年代(享年)|~在位|
|マルハリ|?~1856頃||
|マルフウィニ|1850頃~?|約100年|
|フォルスウィニ(Forthwini)|1880?~1952|~|
|~名前|~推定年代(享年)|~在位|
|[[マルハリ]]|?~1856頃||
|[[マルフウィニ]]|1850頃~?|約100年|
|[[フォルスウィニ]]|1880?~1952|~|
|フォルサーリ(Forthári)|1910?~1952|~|
|[[フルムガール]]|1939~2002頃|約50年|
|[[フラム]]|1969~2010頃|約8年|
|ギフィカ(Gifica)|2000頃~2025頃(25歳)|15年|
|グンダマーリ(Gundamári)|2002頃~2026頃|1年|
|ギシルハーリ(Gisilhári)|2005頃~2047頃(42歳)|約21年|
|グンダハーリ(Gundahári)|2030頃~2090頃(60歳)|約30年|
|グンダーリク(Gundáric)|2055頃~2092頃|2年|
|ヒルダーリク(Hildáric)|2057頃~2122頃(65歳)|約30年|
|グンドバド(Gundobad)|2092頃~2145頃(53歳)|約23年|
|グンドラーヴィ(Gundolávi)|2020頃~2460年頃(40余歳)|約15年|
|ティーウドリク(Thíudric)|2143頃~2222頃(79歳)|62年|
|グンサル(Gunthar)|2165頃~?|約40年|
|ロータール(Lóthar)|2190頃~2265頃|~|
|ボーラ(Bóra)|2245頃~2310頃|約60年|
|マエラ(Maera)|2270頃~?|約60年|
|セーオドリク(Théodric)|2295頃~2373頃(70余歳)|~|
|ハルデンド(Haldend)|2325頃~2380頃(50余歳)|2年以上|
|セーオドウィネ(Théodwyne Sternbrow)|2360頃~2415頃(60余歳)|約55年|
|フルーマ(Frúma)|2385頃~2435頃|~|
|ケンドリク(Cendric)|2413頃~2492頃(79歳)|57年|
|ハールダ(Hárda)|2436頃~2495頃(60余歳)|3年|
|レーオド|2459~2501(42歳)|約3年|
|[[レーオド]]|2459~2501(42歳)|約3年|

** コメント [#Comment]

#pcomment(,,,,,,reply)