* &ruby(ふくろこうじやしき){袋小路屋敷}; [#eae8deb8]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Bag End|
|~異訳|ふくろの小路屋敷|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#Explanation]

[[ホビット庄]]の[[西四が一の庄>四が一の庄#West]]、[[ホビット村]]の[[お山]]にある、[[ビルボ・バギンズ]]及び[[フロド・バギンズ]]の自宅。一人暮らしの[[ホビット]]が住むにしては、非常に立派な[[ホビット穴]]。その名の通り、お山の斜面を登る道のどんづまりにあるうえ、穴の構造は裏口の無い廊下状の深い奥行きになっている。南側には、[[誕生祝いの原]]がある。
建造したのはビルボの父[[バンゴ・バギンズ]]で、妻の[[ベラドンナ・トゥック]]のために、この上なく贅沢に造ったという。もっとも建築資金にはベラドンナの持参金もかなり使ったのだとも。
玄関扉は緑色に塗られ、その中央に真鍮製のドアノブがついている。玄関ホールに入ると、左手の方向に廊下が続き、窓のある上等の部屋はお山の斜面に沿った左の側にあった。寝室や食糧庫が多数ある。
屋敷の庭師として、ビルボの代の前半は[[緑手家のホルマン]]、後半は[[ハムファースト・ギャムジー]]、フロドの代には[[サムワイズ・ギャムジー]]が働いていた。
[[ホビット村]]の[[お山]]にある[[バギンズ家]]の屋敷([[スミアル]])。独り暮らしの[[ホビット]]が住むにしては非常に立派な[[ホビット穴]]。
[[ビルボ・バギンズ]]及び[[フロド・バギンズ]]の住家。庭師として、ビルボの代の前半は[[緑手家のホルマン]]、後半は[[ハムファースト・ギャムジー]]、フロドの代には[[サムワイズ・ギャムジー]]が働いていた。
[[指輪戦争]]後に家財とともにサムワイズに譲られ、お山の[[庭師家]]の起こりとなる。

ビルボが[[はなれ山]]へと旅をしている間(『[[ホビットの冒険]]』)、ホビット庄では「(行方不明になった)ビルボは死んだ」ということにされたため、袋小路屋敷は危うく親戚のサックビル=バギンズ一家のものにされそうになったが、ちょうどサックビル=バギンズ一家によって屋敷中の家財道具が競売にかけられているところに帰ってきたビルボによって取り返された。
*** 構造 [#v338f190]

その後袋小路屋敷は、ビルボが111歳の誕生日を迎えて[[裂け谷]]へと旅立つときに、遺産としてフロドに受け継がれた。だが、[[一つの指輪]]のことが明らかになり、フロドが裂け谷へと旅立つことになった時、フロドがホビット庄を離れることを知られないように[[堀窪]]へ引っ越すふりをするため、袋小路屋敷は[[ロベリア・サックビル=バギンズ]]に売り渡された。
その名の通りお山の斜面を登る道のどんづまりに位置する。
ポーチのある玄関の扉は円形で緑色に塗られており、中央に真鍮製のドアノブがついている。玄関ホールには外套かけのフックがずらりと並び、左手の方向に廊下が続いている。居間や食堂の他、寝室や食糧庫が多数あった。上等の部屋はお山の斜面に開いた窓を持つため、廊下の奥に向かって左手側に並んでいる。
[[ホビット穴]]の常として二階はなく、またビルボの代には種々の小物や[[がらくた>マゾム]]の類でやや雑然としていたようである。
窓の外は植木や畑などがある庭になっており、窓からは[[ホビット村]]の景色が見渡せた。屋敷の南側の斜面には[[誕生祝いの原]]がある。

フロドたちがホビット庄に帰還して[[指輪戦争]]が終結した後、隠遁するロベリアから、フロドへと袋小路屋敷は返還された。[[ローズ・コトン]]と結婚した[[サムワイズ・ギャムジー]]も、フロドと共に袋小路屋敷で生活するようになる。
その後、フロドが西方に旅立つ時、他の全ての財産と共に、袋小路屋敷は[[サムワイズ・ギャムジー]]に残された。
*** 歴史 [#u44cb000]

*** 名前について [#q67a96eb]
ビルボの父[[バンゴ・バギンズ]]によって建造される。建造には彼の妻[[ベラドンナ・トゥック]]の持参金もかなり使われたというが、彼女のためにこの上なく贅沢に造られた。二人が亡くなった後は一人息子の[[ビルボ・バギンズ]]が相続する。

[[第三紀]]2941年、ビルボは屋敷の玄関先で[[ガンダルフ]]の訪問を受け、翌日[[トーリン・オーケンシールド>トーリン二世]]をはじめとした13人の[[ドワーフ]]に押し掛けられたことで、[[はなれ山]]遠征に出発することになる。[[ホビット庄]]では1年も行方不明になっていたビルボは死んだものと考えられ、袋小路屋敷は危うく親戚のサックビル=バギンズ一家([[オソ>オソ・サックビル=バギンズ]]と[[ロベリア>ロベリア・サックビル=バギンズ]]の若夫婦)の手に渡るところだったが、屋敷中の家財道具が競売にかけられているところに帰ってきたビルボによって取り返された。([[ホビットの冒険]])
このため両家の間には多年にわたって屋敷をめぐる遺恨が残されることになる。さらに袋小路屋敷には、ビルボが異国から持ち帰ったという莫大な財宝を隠した秘密のトンネルがあるとの伝説がまつわることにもなった。(実際にはビルボが持ちかえった財宝の量はわずかなものであり、それすら家財の買い戻しや慈善事業によってほとんど使い切ってしまった)

ビルボは親戚の[[フロド・バギンズ]]を養子に迎え、3001年に催された[[別れの宴>ビルボの別れの宴]]でビルボが姿を消すと、屋敷は正式にフロドに相続された。だが[[一つの指輪]]の存在が明らかになり、フロドが秘密裏に[[裂け谷]]へ旅立つ必要に迫られると、出立を隠蔽するためにフロドは[[堀窪]]に隠居するふりをして袋小路屋敷を[[ロベリア・サックビル=バギンズ]]に売り渡した。
ところがサックビル=バギンズ家が裏で[[アイゼンガルド]]と関係していたために、[[指輪戦争]]を通じて屋敷は[[シャーキー]]と配下のごろつき達に占拠されるようになり、[[ホビット庄]]を破壊する拠点に使われてしまうことになった。[[水の辺村の合戦]]でごろつき共が一掃されると、[[息子>ロソ・サックビル=バギンズ]]を亡くして意気消沈したロベリアは屋敷をフロドに返還した。
その後、[[ローズ・コトン]]と結婚した[[サムワイズ・ギャムジー]]一家は、フロドの勧めで袋小路屋敷で共に暮らすようになる。さらにフロドが[[西方>アマン]]へ立ち去る時、他の全ての財産と共に屋敷もサムワイズに遺された。([[指輪物語]])

袋小路屋敷を相続したサムワイズは、[[お山]]の[[庭師家]]の祖となったという。

** 画像 [#p446f8e4]

#ref(ホビット村/thehillhobbitonacrossthewater.jpg,,40%,トールキン作画のホビット村。お山に袋小路屋敷も描かれている);

** 名前について [#q67a96eb]

バッグ・エンド(Bag End)とは、[[トールキン>ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]の叔母ジェーン・ニーブが住んでいたセアホールにある農場の呼び名であり、その名の通り道の行き止まりに位置していた。
トールキンが幼少を過ごし、成人後もしばしば訪れた当時のウースターシャーのセアホール(後にバーミンガム市ホール・グリーンと名が変わってしまっている)の記憶は、袋小路屋敷をはじめとした[[ホビット庄]]のイメージの元になっている。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

トールキンの描いた絵とは異なり、道の行き止まりには位置していない。道は袋小路屋敷の門の前を通り過ぎて、そのままお山の向こう側へ回るような配置にされている。
フロドからサムへと継承された話は表面上は描かれておらず、エンディングでサムが帰宅したのは、[[袋枝路]]の家となっている。
サックビル=バギンズ夫妻がこの屋敷を手に入れたがっているという話は出ているが、フロドが旅立つ前にロベリアに売り払われたという話や、その後帰郷したフロドへと返還されたという話はカットされている。フロドからサムへと継承された話も表面上は描かれておらず、エンディングでサムが帰宅したのは、[[袋枝路]]の家となっている。

*** グッズ [#Goods]

#amazon(B00CCMR7HI)
#amazon(B00BN128R8)
#amazon(B009RATNY8)
#amazon(B00AY7RS7C)
#amazon(B00AY7NX08)
#amazon(B00BQ9N3QM)

** コメント [#Comment]

#pcomment_nospam(,,noname,,,,reply)