* 上級王 [#mceb3622]
#author("2023-12-12T16:42:17+09:00;2022-11-25T02:17:17+09:00","","")
* &ruby(じょうきゅうおう){上級王}; [#mceb3622]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[役職・組織・団体]]|
|~スペル|High King|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#Explanation]

***エルフの上級王について [#uee354b0]
諸王の上に君臨する、より高位の王のこと。

[[ヴァンヤール]]族、[[ノルドール]]族、[[テレリ]]族にそれぞれ上級王がいて、諸王の上に君臨していた。初代はそれぞれ[[イングウェ]]王([[ヴァンヤール]])、[[フィンウェ]]王([[ノルドール]])、[[エルウェ・シンゴルロ>シンゴル]]王([[テレリ]])。[[イングウェ]]王は全ての[[エルフ]]の[[上級王]]でもあった。死亡した場合は血縁のものに引き継がれた。
*** エルフの上級王について [#uee354b0]

[[ノルドール]]の王位は[[フィンウェ]]から長男の[[フェアノール]]のものとなった。フェアノールの長男[[マイズロス]]は、[[中つ国]]で[[フィンゴルフィン]]に救われたことの謝礼と、[[アラマン]]での裏切りの謝罪として、王権をフェアノールの弟[[フィンゴルフィン]]へ譲った。フィンゴルフィンの次はその長男の[[フィンゴン]]、次が次男[[トゥアゴン>トゥアゴン(フィンゴルフィンの息子)]]、そして最後は[[フィンゴン]]の息子[[ギル=ガラド]]に継がれた。ギル=ガラドが[[中つ国]]における最後の上級王となった。
[[ヴァンヤール]]族、[[ノルドール]]族、[[テレリ]]族にそれぞれ上級王がいて、諸王の上に君臨していた。初代はそれぞれ[[イングウェ]]王([[ヴァンヤール]])、[[フィンウェ]]王([[ノルドール]])、[[エルウェ・シンゴルロ>シンゴル]]王([[テレリ]])。[[イングウェ]]は全ての[[エルフ]]の上級王でもあった。

***ドゥーネダインの上級王について [#ncf7fd4e]
[[ノルドール]]の王位は[[フィンウェ]]から長男の[[フェアノール]]のものとなった。フェアノールの長男[[マエズロス]]は、[[中つ国]]で[[フィンゴン]]に救われたことの謝礼と、[[アラマン]]での裏切りの謝罪として、王権をフェアノールの弟[[フィンゴルフィン]]へ譲った。フィンゴルフィンの次はその長男の[[フィンゴン]]、次が次男[[トゥルゴン>トゥルゴン(フィンゴルフィンの息子)]]、そして最後は[[ギル=ガラド]]に継がれた。ギル=ガラドが[[中つ国]]における最後の上級王となった。

[[ヌーメノール]]の没落を逃れた[[ドゥーネダイン]]は、[[中つ国]]に[[エレンディル]]を王として[[アルノール(北方王国)>アルノール]]を、エレンディルの二人の息子[[イシルドゥア]]と[[アナーリオン]]を王として[[ゴンドール(南方王国)>ゴンドール]]を建国したが、エレンディルはドゥーネダイン全てと[[その住む土地>亡国の民の王国]]を支配する上級王でもあった。
最後の同盟の戦いでエレンディルが戦死すると、イシルドゥアはアルノールの王位(すなわち上級王の位でもある)に即くことを宣言し、ゴンドールの統治を先に戦没したアナーリオンの子[[メネルディル]]に任せアルノールに向かったが、[[あやめ野]]において上の三人の息子ともども頓死した。跡を継いだのはまだ若年の[[ヴァランディル>ヴァランディル(イシルドゥアの息子)]]であったため、アルノールとゴンドールは実質的に二つの別個の王国となった。
しかし、アルノール王がドゥーネダインの上級王であるという理念は忘れ去られず、アルノールの嫡流である[[アルセダイン]]王国の王[[アルヴェドゥイ]]はゴンドールの王[[オンドヘア]]とその息子たちがともに亡くなると、この論法と自らがオンドヘアの娘[[フィーリエル]]の夫であることを理由としてゴンドールの王位に名乗り出た、が[[執政]]の[[ペレンドゥア]]らに拒否され南北両王国の統一はならなかった。
統一が成し遂げられるのは、[[アラゴルン二世]]を待つこととなる。
*** ドゥーネダインの上級王について [#ncf7fd4e]

***アルノールの上級王について [#nc111482]
[[ヌーメノールの没落>世界の変わる日]]を逃れた[[ドゥーネダイン]]は、[[中つ国]]に[[アルノール(北方王国)>アルノール]]と[[ゴンドール(南方王国)>ゴンドール]]を建国したが、アルノールを治める[[エレンディル]]がこれら[[亡国の民の王国]]全体の上級王であった。

[[アルノール]]は[[アルセダイン]]・[[ルダウア]]・[[カルドラン]]の三国に分裂したが、アルセダインでは七代目の王[[アルゲレブ一世]]以降、ほかの二国では[[イシルドゥア]]の血筋が絶えたことをもってアルノール全土の主権を主張し、名前の頭にAr-をつけるようになった。これも一種の上級王位と言える。
[[最後の同盟]]の戦いでエレンディルが戦死すると、その長男[[イシルドゥル]]は父の跡を継いでアルノール王位(すなわち上級王位)に即くことを宣言したが、北方へ帰る途上[[あやめ野]]において頓死した。[[ゴンドール]]は年長の[[メネルディル]]が王となる一方、[[アルノール]]は幼年の[[ヴァランディル>ヴァランディル(イシルドゥルの息子)]]が王となったことで、両国は実質的に別個の王国として分裂することになった。
しかしアルノール王が元来はドゥーネダインの上級王であったという事実は忘れ去られず、[[北方王国]]最後の王[[アルヴェドゥイ]]はこの故事を示して空位となったゴンドールの王位を主張したが、時の[[執政]][[ペレンドゥル]]らに拒否された。
[[南北両王国の統一>亡国の民の王国#ReunitedKingdom]]が成し遂げられるのは、[[アラゴルン二世(エレッサール王)>アラゴルン二世]]の即位を待つこととなる。

***その他の上級王 [#cd3ba6bf]
*** アルノールの上級王について [#nc111482]

『[[シルマリルの物語]]』では[[フェアノール]]が長上王[[マンウェ]]のことを「[[アルダ]]の上級王」(High King of Arda)と呼ぶ場面がある。
[[アルノール]]は[[アルセダイン]]・[[リュダウル]]・[[カルドラン]]の三国に分裂したが、アルセダインでは七代目の王[[アルゲレブ一世]]以降、ほかの二国では[[イシルドゥル]]の血筋が絶えたことをもってアルノール全土の主権を主張し、名前の頭にAr-をつけるようになった。これも一種の上級王位と言える。

『[[終わらざりし物語]]』の「アルダリオンとエレンディス」において、[[ノルドール]]の上級王[[ギル=ガラド]]が[[ヌーメノール]]王の[[タル=メネルドゥア]]へ宛てた親書の表書きには、「[[アルメネロス]]の上級王」(High King at Ar­menelos)の語が使用されている。
*** その他の用法 [#cd3ba6bf]

『[[シルマリルの物語]]』では[[フェアノール]]が[[長上王]][[マンウェ]]のことを「[[アルダ]]の上級王(High King of Arda)」と呼ぶ場面がある。

『[[終わらざりし物語]]』「アルダリオンとエレンディス」において、[[ノルドール]]の上級王[[ギル=ガラド]]が[[ヌーメノール]]王の[[タル=メネルドゥル]]へ宛てた親書の宛名は「[[アルメネロス]]の上級王(High King at Ar­menelos)」だった。

** コメント [#Comment]

#pcomment(,,noname,,,,reply)
#pcomment(,,,,,,reply)