#author("2022-10-24T13:33:38+09:00;2022-06-14T16:23:32+09:00","","")
* メリアン [#d4d38f40]
** 概要 [#a51f1811]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|人名|
|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Melian|
|~その他の呼び名||
|~種族|[[マイア]]|
|~その他の呼び名|ドリアスの女王(Queen of Doriath)|
|~種族|[[アイヌル]]([[マイアール]])|
|~性別|女|
|~生没年|不明|
|~親|不明|
|~兄弟|不明|
|~配偶者|[[シンゴル]]|
|~子|[[ルーシエン]]|
|~子|[[ルーシエン]](娘)|

** 解説 [#idcd9702]
** 解説 [#Explanation]

[[ヴァーナ]]と[[エステ]]に仕えた[[マイア]]で、[[中つ国]]に来る以前は[[ローリエン>ローリエン(アマン)]]に住み、[[イルモ]]の庭に花咲く木々の世話をしていた。
[[クイヴィエーネン]]で[[エルフ]]が目覚めた頃に[[中つ国]]にやってきて、自らの歌声と彼女と共にいる小夜啼鳥の声で充たした。
やがてメリアンは[[ナン・エルモス]]で[[エルウェ・シンゴル>シンゴル]])に出会う。シンゴルはメリアンに魅せられ、メリアンは彼と夫婦になって[[ルーシエン]]を生んだ。
メリアンはシンゴルと共に[[中つ国]]に留まり、[[魔法帯]]で[[ドリアス]]の国境を守って、この地に外敵が侵入するのを防いだ。しかしシンゴルが[[ドワーフ]]に殺されると、メリアンは[[ルーシエン]]と[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]への言伝を[[マブルング>マブルング(ドリアス)]]に頼んだあと中つ国から姿を消し、[[ローリエン>ローリエン(アマン)]]の地で哀しみに耽ったという。
[[ヴァーナ]]と[[エステ]]に仕えた[[マイエ>マイアール]]。
世界が創造される前は[[ヤヴァンナ]]に似た存在だったという。[[アマン]]では[[ローリエンの庭>ローリエン]]に住み、[[イルモ]]の庭に花咲く木々の世話をしていた。その周りでは常に[[小夜啼鳥]]が歌っていた。

** コメント [#i80fb4f6]
[[上古]]の世に[[中つ国]]にやってきて、[[エルフ]]の[[シンゴル]]と結ばれる。二人の間にはこの世で最も美しい者と呼ばれる娘[[ルーシエン]]が生まれた。これによって[[アイヌル]]の血が[[イルーヴァタールの子ら]]の中に引き継がれることになった。

- メリアンってヴァラなのか、マイアなのか?どっちなんです?ここではマイア、他の文献によってはヴァラ。。 -- ギャムリング
- ↑マイアのはずです そうじゃないとルーシエンや後に続く子孫は巨大な力を持つ事になるんじゃないでしょうか
- メリアンがヴァラだと書いてある文献があったとしたら、単なる間違いでしょう。魔法帯の威力を思い起こせば、たしかに力のあるマイアではあるのでしょうが。
- メリアン(グウェゼリン)がヴァリエ(女性形はこうです)だという記述はHoMEまで見てもありませんね。ひょっとして追補編などの「ヴァラールの民」という記述のことですか? それはヴァラールの特定のいずれかに従属するマイアールのことですよ。
- シルマリルにマイアって書いてありますよ --  &new{2007-07-29 (日) 16:43:51};
>[[ローリエン>イルモ]]の民の中でメリアンほど美しい者も、賢い者もなく、かの女ほど心をとろかす歌に長じた者もいなかった。[[二つの木]]の光が混じり合う時、ローリエンでメリアンが歌うと、[[ヴァラール]]は仕事を中断し、[[ヴァリノール]]の小鳥たちは賑やかな囀りをやめ、[[ヴァルマール]]の鐘は黙し、噴水の水は流れを止めたという。((『[[シルマリルの物語]]』「シンゴルとメリアンのこと」))

#pcomment_nospam(,6,,,,,reply)
*** ドリアスの守護者 [#oafb7848]

>メリアンはもともと[[ヴァラール]]の[[聖なる種族>アイヌル]]の出であり、偉大な力と智慧を具えた[[マイア>マイアール]]であるのだが、ただ[[エルウェ・シンゴルロ>シンゴル]]への愛ゆえに、[[イルーヴァタール]]の長子たる[[エルフ]]の姿をとったのであり、その結婚によって[[アルダ]]に生きる現し身の絆と束縛に自らも縛られることになったのである。かの女は、この仮の姿でシンゴルの子[[ルーシエン・ティヌーヴィエル>ルーシエン]]を生み、その仮の姿でアルダの物質に及ぼす力を得た。そして[[ドリアス]]は、[[メリアンの魔法帯>魔法帯]]によって久しい間外部からの諸々の禍から守られてきたのである。((『[[シルマリルの物語]]』「ドリアスの滅亡のこと」))

[[星々の時代]]に[[中つ国]]へやってきて、薄明の沈黙を自らの歌声と[[小夜啼鳥]]の歌声で満たしていたメリアンは、やがて[[エルウェ(シンゴル)>シンゴル]]と[[ナン・エルモス]]の森で出会う。たちまち魔法にかけられた二人はそのまま手を取り合って見つめ合い、周囲の木々が高く深く生い茂るまで立ち尽くすことになった。
魔法から醒めて森を後にした二人は、エルウェの一党に迎えられ、[[ベレリアンド]]の中央に後に[[ドリアス]]と呼ばれるようになる[[シンダール・エルフ>シンダール]]の王国を築いた。

メリアンは[[アルダ]]の創造に参画してその進展を目にした[[アイヌル]]の一員として、大いなる智慧と先見の明の持ち主であった。
彼女はいずれ[[メルコール(モルゴス)>モルゴス]]が戻ってくることを予見したため、シンゴルはその備えとして[[メネグロス]]の地下宮殿を建造した。実際にモルゴスが[[アングバンド]]に戻ってきて[[最初の戦い>ベレリアンド最初の合戦]]が起こると、メリアンはドリアスに[[魔法帯]]をめぐらして、王国に禍が入り込むことを防いだ。
メリアンの魔力は[[サウロン]]と拮抗するほどのものであり、また[[ガラドリエル]]はドリアス滞在中にメリアンから教えを受けた。

だが[[ベレン>ベレン(バラヒルの息子)]]と[[ルーシエン]]が恋仲になると、シンゴルはベレンを亡き者にするために、モルゴスの[[鉄の王冠]]から[[シルマリル]]の一つを奪い返してくるようにと要求する。これをメリアンは憂慮し、'''たとえベレンがその使命に失敗しましょうと、あるいは成就して戻りましょうと、殿のお為にはなりませぬ。殿は、殿の娘を、でなければ、殿御自身を滅びの運命に定めてしまわれたのです'''((『[[シルマリルの物語]]』「ベレンとルーシエンのこと」))と予見した。
はたしてシルマリルを手に入れたシンゴルは、これを[[ナウグラミール]]と組み合わせようとして[[ノグロド]]の[[ドワーフ]]と諍いを起こし、殺されてしまう。

メリアンを地上に結びつけていた唯一の絆であるシンゴルが死んだことで、彼女の心と力は中つ国から急速に離れていった。メリアンはベレンとルーシエンへの言伝を[[マブルング>マブルング(ドリアス)]]に託すと、中つ国から姿を消し、それとともに[[ドリアス]]を守ってきた[[魔法帯]]も消失した。メリアンは[[ローリエン]]の地に戻って哀しみに耽ったという。

#include(Include/アイヌル,notitle)

** コメント [#Comment]

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