#author("2022-09-10T21:11:32+09:00;2022-01-31T00:32:20+09:00","","")
* ミスリルの胴着 [#w6d99aa2]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[物・品の名前]]|
|~スペル|mithril-coat|
|~異訳|ミスリルの鎖かたびら|
|~その他の呼び名|ミスリルの鎖かたびら(coat of mithril-mail)&br;小さな鎖かたびら(small shirt of mail)&br;ドワーフの鎖かたびら(dwarf-mail, dwarf-coat)&br;鎖かたびら(mail, mail-coat, mail-shirt, coat of mail)&br;ミスリルの鎖で作った胴着(corslet of mithril-rings)&br;モリア銀の胴着(corslet of Moria-silver)&br;銀色の胴着(silver corslet)&br;銀の鎖かたびら(silver coat)|
|~その他の呼び名|ミスリルの鎖かたびら(coat of mithril-mail)((同様の表現に、ミスリルの鎖で作った胴着(corslet of mithril-rings)、モリア銀の胴着(corslet of Moria-silver)がある))&br;ドワーフの鎖かたびら(dwarf-mail, dwarf-coat)|

** 解説 [#Explanation]

(『[[ホビットの冒険]]』において)[[はなれ山]]の[[スマウグ]]の宝の中から見つかった、[[ミスリル]]の鎖かたびら。
[[はなれ山>エレボール]]の財宝の中から見つかった、[[ミスリル]]製の小さな鎖かたびら。身につけていることを感じさせないほど軽いが、極めて頑丈である。
[[ギムリ]]によれば「王者の贈り物」であり、[[ガンダルフ]]によれば「[[ホビット庄]]全部とその中にあるものをすっかり合わせた価よりも大きい」という。だが実物を見たギムリは、それすらも過小評価だとしている。

[[トーリン二世]]は、はなれ山の宝の奪回に貢献した[[ビルボ・バギンズ]]への贈り物として、この胴着を与えた。ビルボはこの品を[[ホビット庄]]に持ち帰るが、しばらくは[[マゾム館]]に貸し与えられて埃をかぶっていた。だがビルボがホビット庄を去る前に回収して、[[裂け谷]]へと持っていく。その後裂け谷にて、ビルボから[[フロド・バギンズ]]へと贈られ、フロドは服の中にこれを着込んで出発した。
>それはたくさんの輪をびっしりと織りこんだものなのですが、しなやかなことは麻にも&ruby(まご){紛};うばかり、また冷たいことは氷のよう、そして堅固なことは&ruby(はがね){鋼};にも&ruby(まさ){勝};るほどでした。それはまるで[[月]]の光を浴びた銀のように輝き、一面に白い宝石がちりばめられていました。それに付属して真珠と水晶をあしらったベルトがついていました。((『[[指輪物語]] [[旅の仲間>指輪物語/旅の仲間]]』「指輪、南へいく」))

この胴着は[[モリア]]で[[オーク]]の首領に槍で突かれたフロドの命を救った。また[[サルン・ゲビア]]でもオークの矢を防いだ。だがフロドが[[キリス・ウンゴルの塔]]で捕らえられた時に、彼は身包みを剥ぎ取られ、[[シャグラト]]が[[マント>エルフのマント]]や[[剣>塚山出土の剣]]などと共に持ち去った。[[黒門]]前で、[[サウロンの口]]は[[アラゴルン>アラゴルン二世]]や[[ガンダルフ]]を脅迫する際に胴着を含むこれらの品を見せつけたが、ガンダルフが全て奪い取った。
(『[[ホビットの冒険]]』にて)[[ソーリン二世]]は、はなれ山の財宝の奪回に貢献した[[ビルボ・バギンズ]]に贈り物としてこの胴着を与えた((日本語版『ホビットの冒険』では本文中に「ミスリル」の言葉は入っていないが、原語版第三版本文中には'''It was of silver-steel, which the elves call mithril, and with it went a belt of pearls and crystals.'''と、ミスリルの単語が入っている。))。ビルボは胴着を[[ホビット庄]]に持ち帰り、しばらくは[[袋小路屋敷]]の広間に飾っていたが、後に[[マゾム館]]に貸し与えたため、胴着はそこで埃をかぶっていた。
その後(『[[指輪物語]]』にて)、ビルボはホビット庄を去る前に胴着を回収し、隠棲先の[[裂け谷]]へ持っていった。[[大いなる年]]に[[フロド・バギンズ]]が裂け谷にやってきて[[指輪の仲間]]の[[指輪所持者]]として旅立つことになると、胴着はビルボからフロドに旅の餞別として贈られ、フロドは服の中に胴着を着込んで出発した。

後に胴着は[[コルマルレンの野>コルマルレン]]でフロドに返却され、フロドがホビット庄へ帰るときにも身につけていた。そのため、フロドが[[サルマン]]のナイフで刺されたとき、三度フロドの命を救うことになった。
この胴着は[[モリア]]の[[マザルブルの間]]で[[オーク]]の首領に槍で突かれたフロドの命を救い、[[サルン・ゲビル]]でもオークの矢を防いだ。だがフロドが[[キリス・ウンゴルの塔]]で捕らえられた時に、彼は身包みを剥ぎ取られ、[[シャグラト]]が[[マント>エルフのマント]]や[[剣>塚山出土の剣]]などと共に持ち去った。[[黒門の戦い]]で、[[サウロンの口]]は[[西軍]]の大将たちを脅迫する際に胴着を含むこれらの品を見せつけたが、[[ガンダルフ]]が全て奪い返した。

*** 外見と価値 [#sd529e35]
後に胴着は[[コルマッレンの野>コルマッレン]]でフロドに返却され、彼はホビット庄へ帰るときにも身につけていた。そのため、フロドが袋小路屋敷で[[サルマン]]にナイフで刺されたとき、またも彼の命を救った。

白い宝石が一面にちりばめられており、真珠と水晶をあしらったベルトがついている。身につけていることを感じさせないほど非常に軽いが、とても頑丈である。
** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

>しなやかなことは麻にも紛うばかり、また冷たいことは氷のよう、そして堅固なことは鋼にも勝るほどでした。(([[指輪物語]] [[旅の仲間]]))
鎖帷子というよりは銀のシャツのように見え、非常に軽く薄いデザインになっている。
[[マザルブルの間]]での戦いで[[フロド>フロド・バギンズ]]は、原作と異なり[[オーク]]ではなく[[トロル]]から槍を受けるが、この胴着のために助かる。原作では、フロドがこの胴着を身につけているのが仲間に知られるのは[[モリア]]を出てからだが、映画では戦闘の直後に明らかにされている。

[[ギムリ]]によればミスリルの胴着は「王者の贈り物」であり、[[ガンダルフ]]によれば「[[ホビット庄]]全部とその中にあるものをすっかり合わせた価よりも大きい」という非常に高価なものである。だが実物のミスリルの胴着を見たギムリは、それすらも過小評価だとしている。
*** 画像 [#r67cdfa0]

&ref(vlcsnap-00089.jpg,,25%,『ロード・オブ・ザ・リング』におけるミスリルの胴着);

** 映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定 [#Hobbitmovie]

原作と同じく、[[ソーリンとその仲間]]が[[はなれ山>エレボール]]の武具を身に着ける時に[[ソーリン>ソーリン二世]]が[[ビルボ・バギンズ]]に与える。

*** 画像 [#ucd0737a]

&ref(vlcsnap-00001.jpg,,25%,『ロード・オブ・ザ・リング』におけるミスリルの胴着);

** コメント [#Comment]

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