* パイプ草 [#t23394c0]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[植物]]|
|~スペル|pipe-weed, weed((『[[ホビットの冒険]]』中ではtobaccoという表記もあったが、『[[指輪物語]]』ではその表記はほとんどない。これはトールキンが、文章をイギリス的な英語にしようという試みだと考えられている))|
|~その他の呼び名|かぐわし草(sweet galenas)、西の人の草(westmansweed)、ガレナス(galenas)|

** 解説 [#Explanation]

ニコチアナの一種と思われる草。[[シンダール語]]では「緑の葉」の意(?)であるガレナスと呼ばれる。ゴンドールではかぐわし草、西の人の草などとも呼ばれていたという。

パイプ草という植物は、元々は[[ヌーメノール]]から[[中つ国]]に渡ってきた植物と思われ、[[ゴンドール]]には多く自生していた。ゴンドールの[[人間]]はこの草を燃やして吸うことはせず、かぐわし草と呼んで、香りを楽しんでいた。『[[ホビット庄本草考]]』によれば、南方産の方がホビット庄産よりも香りがよい。その草が次第にゴンドールから[[緑道]]を北上していったものと思われる。

やがて[[ブリー村]]の[[ホビット]]から、この草をパイプに詰めて燃やし、その煙を吸う習慣が始まったとされる。喫煙の習慣は、大本をたどれば[[躍る小馬亭]]にいきつうという。そして旅の途中でブリー村を経由する北方の[[人間]]([[野伏]])、[[青の山脈]]や[[はなれ山]]の[[ドワーフ]]達といった中つ国北方の各種族にも、この習慣が広がっていった([[第三紀]]末の時点で、[[ローハン]]や[[ゴンドール]]にまでは広がっていない)。
やがて[[ブリー村]]の[[ホビット]]から、この草をパイプに詰めて燃やし、その煙を吸う習慣が始まったとされる。喫煙の習慣は、大本をたどれば[[躍る小馬亭]]にいきつくという。そして旅の途中でブリー村を経由する北方の[[人間]]([[野伏]])、[[青の山脈]]や[[はなれ山]]の[[ドワーフ]]達といった中つ国北方の各種族にも、この習慣が広がっていった([[第三紀]]末の時点で、[[ローハン]]や[[ゴンドール]]にまでは広がっていない)。
だがパイプ草をもっとも好んでいたのはやはりホビットで、彼らはパイプ草を吸うことを「芸」とも呼んでいた。北方ではパイプ草は野生では育たず、風の当たらない暖かい場所でしか繁殖しないが、[[ホビット庄暦]]1070年([[第三紀]]2670年)頃には、[[ホビット庄]]の[[南四が一の庄>四が一の庄#South]]で[[角笛吹きトボルド]]が初めてパイプ草の栽培を始め(これが今でも最高級品のパイプ草とされる)、その後[[長窪村]]などで、ホビットによるパイプ草の栽培が盛んになっていった。

[[ガンダルフ]]もパイプ草を好んでいた。[[サルマン]]はこのことを嘲笑したが、やがてサルマン自身もパイプ草を愛好するようになり、ホビット庄への浸透を始めるのと同時期に、配下の人間を使って[[袴帯家]]や[[サックビル=バギンズ家>オソ・サックビル=バギンズ]]の農園から密かにパイプ草を買い付けはじめる([[アイゼンガルド]]の廃墟の中から[[ペレグリン・トゥック]]と[[メリアドク・ブランディバック]]がパイプ草を見つけたのはそのためである)。だがサルマンは誇りのために、パイプ草のことを秘密にしていた。

** トールキンとパイプ [#n5369cbd]

[[指輪物語]]劇中には何度もパイプ草の描写が描かれているが、作者の[[ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]自身が大のパイプ党であった影響が大きく現れている。

** コメント [#Comment]

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