* ハラド [#j871e85f]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Harad|
|~その他の呼び名|[[ハラドワイス]]|

** 解説 [#Explanation]
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[[シンダール語]]で「南」の意。[[ゴンドール]]と[[モルドール]]の南にある地を指す。その中で比較的北側は[[近ハラド]]、さらに遠い南側は[[遠ハラド]]とも言う。この土地に住む[[人間]]は[[ハラドリム]]或いは[[ハラドワイス]]と呼ばれる(ハラドワイスは、ハラドの地を指す言葉として使われることもある)。

「ハラド国」と訳される場合があるが、その詳しい国家形態は不明((『[[指輪物語]]』での「ハラドの王国」「ハラドの国民」の語は英語の原文では複数形で、『[[追補編]]』でも「ハラドの王たち」の語が登場するので、同時に複数の王国が存在している可能性もある))。ハラドはほぼ独立を維持している一方で、[[サウロン]]の影響により[[モルドール]]の属国と化していった。[[ゴンドール]]と通商関係があったこともあるが、その関係は友好的とは言えず、戦闘状態にあることが長かった。ハラドはゴンドールの[[ヒャルメンダキル一世]]によって一時征服されたこともあるが、ゴンドールの国力の衰退と共にその影響から離れ、[[ウンバール]]や南[[イシリアン]]などを巡ってゴンドールと争うようになる。ハラド人が[[ウンバール]]を支配するようになると、[[海賊]]としてゴンドールを悩ませた。詳細は[[ウンバール]]の項目を参照。

*** [[第三紀]]のハラドの年表 [#z2e27f84]
*** [[第三紀]]のハラド [#z2e27f84]

-933年 第13代ゴンドール王[[エアルニル一世]]が[[ウンバール]]を陥落させ、ゴンドールの拠点とする。
-1015年 ウンバールを追放された諸侯に率いられたハラド人がウンバールを攻撃し、第14第ゴンドール王[[キアヤンディル]]が戦死。ウンバール自体はゴンドール海軍により陥落せず。
-1050年 第15代ゴンドール王[[キアヤヘア>ヒャルメンダキル一世]]が[[ハルネン]]川を渡ってハラドを攻撃し屈服させ、「ヒャルメンダキル(南の勝者)」の名を得る。
--彼の治世でゴンドールの国威は絶頂に達し、南はウンバールの半島と港を含む海岸沿いとハルネン川までの地域を支配する。ハラドの王たちはゴンドールに忠誠を誓い、息子たちを人質としてゴンドールの宮廷に送ることになる。
-1448年 簒奪者[[カスタミア]]の息子たちとその一党が船で[[ペラルギア]]からウンバールへ去る。以降ウンバールは[[海賊]]の根拠地となる。
--ウンバールを失ったことでハラドへの支配が弱まり、[[ハロンドール]]は領有権係争地となる。
-1540年 第23代ゴンドール王[[アルダミア]]がハラド人とウンバールの海賊との戦いで討ち死にする。
-1551年 第24代ゴンドール王[[ヴィンヤリオン>ヒャルメンダキル二世]]がハラド人を撃退し、ヒャルメンダキル二世を名乗る。
-1634年 第25代ゴンドール王[[ミナルディル]]がペラルギアを荒らしたウンバールの海賊によって殺害される。海賊を率いていたのはカスタミアの曾孫の[[アンガマイテ]]と[[サンガヒャンド]]であった。
-1810年 第28代ゴンドール王[[テルメフタール]]がウンバールを奪取してカスタミアの子孫を滅ぼし、海賊を駆逐する。彼は「ウンバールダキル」の称号を名乗る。
--1851年に馬車族の侵攻が始まり、その後ウンバールはハラド人の手に落ちる。
-1944年 [[ハンド]]人・[[近ハラド]]人が[[馬車族]]と同盟を結びゴンドールへ攻め込む。南軍の指揮官[[エアルニル>エアルニル二世]]がハラド軍を南[[イシリアン]]で破る。
-2758年 ウンバールとハラドの三つの大艦隊がゴンドール沿岸部に来寇し、[[アイゼン]]川の川口でも上陸する。第19代執政[[ベレン]]の息子[[ベレゴンド>ベレゴンド(ベレンの息子)]]はこの年の長い冬が終わる前にこれを撃退する。
-2759年 ベレゴンドが同時期に攻撃を受けていた[[ローハン]]に援軍を送る。
-2885年 [[サウロン]]の密使に扇動されたハラド人が、占領していた[[ハロンドール]]から[[ポロス]]川を越えてイシリアンへと侵攻する。第14代ローハン王[[フォルクウィネ]]はエオルの誓いに基づき、援軍を送る。第23代執政[[トゥーリン二世]]は[[ポロスの渡し]]で勝利するが、ローハン王の息子[[ファストレド]]と[[フォルクレド]]が戦死する。
-2980年頃 第25代執政[[エクセリオン二世]]に仕えていた[[ソロンギル>アラゴルン二世]]が小艦隊を率いてウンバールを奇襲し、海賊船の大半に火を放ち、港の大将を波止場の合戦で倒す。
|~年|~事象|h
|RIGHT:933|第13代[[ゴンドール]]王[[エアルニル一世]]が[[ウンバール]]を陥落させ、[[ゴンドール]]の拠点とする。|
|RIGHT:1015|[[ウンバール]]を追放された諸侯に率いられた[[ハラド国人>ハラドリム]]がウンバールを攻撃し、第14第[[ゴンドール]]王[[キアヤンディル]]が戦死。ウンバール自体はゴンドール海軍により陥落せず。|
|RIGHT:1050|第15代[[ゴンドール]]王[[キアヤヘア>ヒャルメンダキル一世]]が[[ハルネン]]川を渡ってハラドを攻撃し屈服させ、ヒャルメンダキル(南の勝者)の名を得る。|
|>|[[ヒャルメンダキル一世]]の治世で[[ゴンドール]]の国威は絶頂に達し、南は[[ウンバール]]の半島と港を含む海岸沿いと[[ハルネン]]川までの地域を支配する。&br;ハラドの王たちはゴンドールに忠誠を誓い、息子たちを人質としてゴンドールの宮廷に送ることになる。|
|RIGHT:1448|簒奪者[[カスタミア]]の息子たちとその一党が船で[[ペラルギア]]から[[ウンバール]]へ去る。以降ウンバールは[[海賊]]の根拠地となる。|
|>|[[ウンバール]]を失ったことで[[ハロンドール]]は[[海賊]]との領有権係争地となり、[[ハラド国民>ハラドリム]]への支配が弱まる。|
|RIGHT:1540|第23代[[ゴンドール]]王[[アルダミア]]が[[ハラド人>ハラドリム]]と[[ウンバール]]の海賊との戦いで討ち死にする。|
|RIGHT:1551|第24代[[ゴンドール]]王[[ヴィンヤリオン>ヒャルメンダキル二世]]が[[ハラド国人>ハラドリム]]を撃退し、ヒャルメンダキル二世を名乗る。|
|RIGHT:1634|第25代[[ゴンドール]]王[[ミナルディル]]が[[ペラルギア]]を荒らした[[ウンバール]]の[[海賊]]によって殺害される。海賊を率いていたのは[[カスタミア]]の曾孫の[[アンガマイテ]]と[[サンガヒャンド]]。|
|RIGHT:1810|第28代[[ゴンドール]]王[[テルメフタール]]が[[ウンバール]]を奪取して[[カスタミア]]の子孫を滅ぼし、[[海賊]]を駆逐する。彼はウンバールダキルの称号を名乗る。|
|>|1851年に[[馬車族]]の侵攻が始まり、その後の混乱の中[[ウンバール]]が[[ハラド国人>ハラドリム]]の手に落ちる。|
|RIGHT:1944|[[ハンド]]人・[[近ハラド]]人が[[馬車族]]と同盟を結び[[ゴンドール]]へ攻め込む。南軍の指揮官[[エアルニル>エアルニル二世]]がハラド軍を南[[イシリアン]]で破る。|
|RIGHT:2758|[[ウンバール]]とハラドの三つの大艦隊が[[ゴンドール]]沿岸部に来寇し、[[アイゼン]]川の川口でも上陸する。&br;第19代執政[[ベレン]]の息子[[ベレゴンド>ベレゴンド(ベレンの息子)]]はこの年の長い冬が終わる前にこれを撃退する。|
|RIGHT:2759|[[ベレゴンド>ベレゴンド(ベレンの息子)]]が同時期に攻撃を受けていた[[ローハン]]に援軍を送る。|
|RIGHT:2885|[[サウロン]]の密使に扇動された[[ハラドリム]]が、占領していた[[ハロンドール]]から[[ポロス]]川を越えて[[イシリアン]]へと侵攻する。&br;第14代[[ローハン]]王[[フォルクウィネ]]はエオルの誓いに基づいて援軍を送り、第23代[[執政]][[トゥーリン二世]]は[[ポロスの渡し]]で勝利するが、ローハン王の息子[[ファストレド]]と[[フォルクレド]]が戦死する。|
|RIGHT:2980|第25代[[執政]][[エクセリオン二世]]に仕えていた[[ソロンギル>アラゴルン二世]]が小艦隊を率いて[[ウンバール]]を奇襲し、海賊船の大半に火を放ち、港の大将を波止場の合戦で倒す。|

[[指輪戦争]]でハラドはモルドールの同盟軍として参戦した。

-3018年6月20日 ハラド人、[[東夷]]を含むモルドール軍が[[オスギリアス]]を攻撃。ゴンドールの駐屯部隊が全滅する。 
-3019年3月7日 イシリアンの街道で[[ファラミア]]率いる[[イシリアンの野伏]]と[[ムーマク]]を伴ったハラド人の戦闘が発生する。
-3019年3月11日 [[灰色の一行]]が[[リンヒア]]に着き、ウンバールとハラドの敵を遁走させる。ハラドの大部隊が[[ミナス・モルグル]]を発った部隊と合流し、オスギリアスへ進軍する。
-3019年3月13日 退却中にファラミアがハラドの投げ矢で負傷する。灰色の一行がペラルギアでウンバールの主力艦隊を捕捉し、ハラド人の敵を[[死者の軍勢]]で破る。
-3019年3月14日 ハラド人を含むモルドール軍によって[[ミナス・ティリス]]が包囲される。
-3019年3月15日 [[ペレンノール野の合戦]]。ペレンノール野に展開していたモルドール軍が壊滅し、戦場には多くのムーマクの死骸が残される。
-3019年3月25日 黒門前で西軍とモルドール軍の対峙。サウロンの消滅によりモルドール軍が崩壊。ハラド人と東夷の一部は最後の抵抗を示すが大部分の者は東へ逃げるか投降する。 
--ハラド人と東夷の残党による抵抗は4月まで続く。
-3019年5月1日 [[エレスサール]]王即位。その後王はハラドの国民と和を結ぶ。
*** [[指輪戦争]]でのハラド [#c7b23f22]

指輪戦争においてハラド及び[[ウンバール]]の[[海賊]]は[[モルドール]]の同盟軍として参戦した。

|~年|~月|~日|~事象|h
|RIGHT:3018|RIGHT:6|RIGHT:20|[[ハラドリム]]、[[東夷]]を含む[[モルドール]]軍が[[オスギリアス]]を攻撃。[[ゴンドール]]軍の駐屯部隊が全滅する。|
|RIGHT:3019|RIGHT:3|RIGHT:7|[[イシリアン]]の街道で[[ファラミア]]率いる[[イシリアンの野伏]]と[[ムーマク]]を伴った[[ハラドリム]]の戦闘が発生する。|
|~|RIGHT:3|RIGHT:11|[[灰色の一行]]が[[リンヒア]]に着き、[[ウンバール]]とハラドの敵を遁走させる。&br;[[ハラドリム]]の大部隊が[[ミナス・モルグル]]を発った部隊と合流し、[[オスギリアス]]へ進軍する。|
|~|RIGHT:3|RIGHT:13|退却中に[[ファラミア]]がハラドの投げ矢で負傷する。&br;[[灰色の一行]]が[[ペラルギア]]で[[ウンバール]]の[[主力艦隊>海賊]]を捕捉し、[[ハラドリム]]の敵を[[死者の軍勢]]で破る。|
|~|RIGHT:3|RIGHT:14|[[ハラドリム]]を含む[[モルドール]]軍によって[[ミナス・ティリス]]が包囲される。|
|~|RIGHT:3|RIGHT:15|[[ペレンノール野の合戦]]。ペレンノール野に展開していた[[モルドール]]軍が壊滅し、戦場には多くの[[ムマキル]]の死骸が残される。|
|~|RIGHT:3|RIGHT:25|[[黒門]]の前で西軍と[[モルドール]]軍が対峙。[[サウロン]]の消滅によりモルドール軍が崩壊。&br;[[ハラドリム]]と[[東夷]]の一部は最後の抵抗を示すが大部分の者は東へ逃げるか投降する。|
|~|RIGHT:4|>|[[ハラドリム]]と[[東夷]]の残党による西軍への抵抗が続く。|
|~|RIGHT:5|RIGHT:1|[[エレスサール]]王が即位。その後王はハラドの国民と和を結ぶ。|
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