* ゴクリ [#ncb25332]
** 概要 [#l2a36241]

|~カテゴリー|人名|
|~スペル|Gollum|
|~異訳|ゴラム|
|~その他の呼び名|スメアゴル(Sméagol)、こそつき(Slinker)、くさいの(Stinker)|
|~種族|元来[[ホビット]]([[ストゥア]])|
|~性別|男|
|~生没年|不明~[[第三紀]]3019年|
|~生没年|2440年頃?~[[第三紀]]3019年|
|~親|不明|
|~兄弟|不明|
|~配偶者|なし|
|~子|なし|

** 解説 [#e326d194]

日本語訳で「ゴクリ」とされたのは、喉を鳴らすGollumという擬音を日本語的にしたため。本名はスメアゴル。スメアゴルという名は、時に彼の本来の(善良な)性質を表すのにゴクリとは分けて使われることもある。[[サムワイズ・ギャムジー]]は彼の2つの人格のうち、スメアゴルのほうを「こそつき」、ゴクリのほうを「くさいの」といって区別した。
がりがりに痩せて老いているが、生命力だけはぎらぎらしている哀れな姿の生き物として描写されている。

*** 生い立ち [#zf4cdf14]

元は[[ストゥア]]族の[[ホビット]]であった。彼は[[デアゴル]]という名のホビットと共に釣りをしているとき、彼が[[一つの指輪]]をひろうのを見つける(そのときはただ「金の指輪」としか判らなかった)。スメアゴルはデアゴルに対し、その指輪を「誕生日の贈り物」として自分に渡すように要求。断られるとデアゴルを殺して指輪を奪い、死体を隠した。
スメアゴルは、この指輪をはめると姿が隠せることを知り、悪事に使うようになる。彼は指輪を「[[いとしいしと]]」と呼んで執着するようになり、常に持ち歩いていた。やがて彼は、いつも喉を鳴らすようになったためゴクリと呼ばれるようになる。次第に彼は一族から忌み嫌われて追放され、[[霧ふり山脈]]の洞窟の中に身を潜めた。彼は魚であれ[[オーク]]であれ襲えるものは襲って食べ、指輪の力によって寿命を引き延ばされながら、姿を醜く変えつつ生き続けた。
ゴクリの本名はスメアゴルといい、[[霧ふり山脈]]の麓に住んでいた[[ストゥア]]族の[[ホビット]]であった。2463年頃、スメアゴルは[[デアゴル]]という名のホビットと共に[[あやめ野]]にて釣りをする。その時スメアゴルは、デアゴルが[[一つの指輪]]を拾うのを見つける(そのときはただ「金の指輪」としか判らなかった)。スメアゴルはデアゴルに対し、その指輪を「誕生日の贈り物」として自分に渡すように要求。断られるとデアゴルを殺して指輪を奪い、死体を隠した。
やがてスメアゴルは、この指輪をはめると自分の姿が隠せることを知り、悪事に使うようになる。彼は指輪を「[[いとしいしと]]」と呼んで執着するようになり、常に持ち歩いていた。やがて彼は、いつも喉を鳴らすようになったためゴクリと呼ばれるようになる。次第に彼は一族から忌み嫌われるようになって追放され、2470年頃には[[霧ふり山脈]]の洞窟の中に身を潜めた。彼は魚であれ[[オーク]]であれ襲えるものは襲って食べ、指輪の力によって寿命を引き延ばされながら、姿を醜く変えつつ生き続けた。

*** 『[[ホビットの冒険]]』でのゴクリ [#o27877e6]

ゴクリは、[[はなれ山]]に向かう途中に洞窟へ迷い込んだ[[ビルボ・バギンズ]]と出会う。二人はなぞなぞで勝負をして、ゴクリが勝ったらビルボを食べてしまう、ビルボが勝ったらゴクリが彼を洞窟の出口まで案内するということになった。洞窟内で出口がわからずにっちもさっちもいかなくなっていたビルボは、この条件を呑んだ。
勝負ではビルボが勝ったが、ゴクリは裏切ってビルボを襲おうとする。だがビルボは、ゴクリが偶然落とした一つの指輪を拾って指にはめたため透明になり、ゴクリをやり過ごす。ビルボは透明になったまま、出口でビルボを待ち伏せるため洞窟の出口へと向かうゴクリの後をつけ、洞窟にいるオークからも逃れることができて、脱出に成功した。
2941年にゴクリは、[[はなれ山]]に向かう途中に[[霧ふり山脈]]の洞窟へ迷い込んだ[[ビルボ・バギンズ]]と出会う。二人はなぞなぞで勝負をして、ゴクリが勝ったらビルボを食べてしまう、ビルボが勝ったらゴクリが彼を洞窟の出口まで案内するということになった。洞窟内で出口がわからずにっちもさっちもいかなくなっていたビルボは、この条件を呑んだ。
勝負ではビルボが勝ったが、ゴクリは裏切ってビルボを襲おうとする。だがビルボは、ゴクリが偶然落とした一つの指輪を拾って指にはめたため体が透明になり、ゴクリをやり過ごす。ビルボは透明になったまま、ビルボを待ち伏せるため洞窟の出口へと向かうゴクリの後をつける。そのままビルボは洞窟にいるオークからも逃れることができた。ビルボは[[つらぬき丸]]でゴクリを殺そうという誘惑に駆られたが、ゴクリをやり過ごしてそのまま洞窟から脱出する。ゴクリはバギンズのことを呪詛して生き続けることになった。

*** 『[[指輪物語]]』でのゴクリ [#dc030469]

指輪を失ったゴクリは洞窟から出て、ビルボの後を追う。彼は[[はなれ山]]まで来て、ビルボに関する話を盗み聞きで調べた。それから[[ホビット庄]]にビルボを追う前に、指輪のなせる魔力のためか彼は[[モルドール]]に引き寄せられる。ゴクリはその地で捕らえられて拷問され、ビルボと指輪のことを[[サウロン]]に暴露することになった。
その後ゴクリは[[モルドール]]から(恐らく黙認されて)逃げ出す。その後、[[死者の沼地]]の近くでゴクリを捜していた[[アラゴルン]]に発見され、[[闇の森]]へと連行された。
ゴクリは[[アラゴルン>アラゴルン二世]]と[[ガンダルフ]]の尋問を受けたあと、闇の森の[[エルフ]]の牢に捕らえられていた。ある時、エルフの監視の下ゴクリが散歩を許されていたところ、オークが襲撃してくる。その混乱に乗じゴクリは逃げ出した。その後ゴクリはホビット庄に向かうため[[モリア]]に入るが、西へと抜けられずそのままモリアに残る。だがそこに[[フロド・バギンズ]]たち[[指輪の仲間]]がやってきたため、後をつけ始めた。
指輪を失ったゴクリは2944年に洞窟から出て、ビルボの後を追う。彼は[[はなれ山]]まで来て、ビルボに関する話を盗み聞きで調べた。それから[[ホビット庄]]にビルボを追う前に、指輪のなせる魔力のためか彼は2951年には[[モルドール]]に引き寄せられる。2980年頃には[[シェロブ]]に出会っていた。やがて3009年頃にゴクリは[[サウロン]]に捕らえられて拷問され、ビルボと指輪のことをサウロンに暴露することになった。
3017年、ゴクリは[[モルドール]]から(恐らく黙認されて)逃げ出す。その後、[[死者の沼地]]の近くでゴクリを捜していた[[アラゴルン]]に発見され、[[闇の森]]へと連行された。
ゴクリは[[アラゴルン>アラゴルン二世]]と[[ガンダルフ]]の尋問を受けたあと、闇の森の[[エルフ]]の牢に捕らえられていた。3018年6月20日、エルフの監視の下ゴクリが散歩を許されていたところ、オークが襲撃してくる。その混乱に乗じゴクリは逃げ出した。8月にはゴクリはホビット庄に向かうため[[モリア]]に入るが、西へと抜けられずそのままモリアに残る。だが3018年1月に[[フロド・バギンズ]]たち[[指輪の仲間]]がモリアにやってきたため、その後をつけ始めた。
[[パルス・ガレン]]での[[指輪の仲間]]の離散後もゴクリはフロドをつけ続けていたが、その後フロドとサムに捕らえられる。ゴクリはフロドと接しているうちに、本来の人間的な性質を徐々に取り戻す。ゴクリはフロドに、自分たちを[[モルドール]]に案内するように命じられると、フロドたちを[[黒門]]、そして[[キリス・ウンゴル]]まで案内した。
だがそこでゴクリはフロドたちを裏切り、彼らを[[シェロブ]]に売り渡して殺し、その後一つの指輪を奪おうとする。その試みは失敗したが、ゴクリはモルドール国内までもさらにフロドたちを追跡する。そしてついに[[サンマス・ナウア]]でフロドから一つの指輪を奪ったが、足を滑らせて溶岩の中に指輪もろとも身を落とした。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#m9c9874c]

|~俳優|[[アンディ・サーキス]](モーションキャプチャ及び声)|
|~日本語吹き替え|[[長島雄一]]|

訳では「ゴラム」とそのまま片仮名表記されている。
[[アラゴルン]]と[[ガンダルフ]]のゴクリ追跡、それと二人のゴクリの尋問と[[闇の森]]からの逃亡の話は省かれている。
[[シェロブ]]の元に行く前に、荷物の[[レンバス]]を捨て、フロドとサムの仲を割くための演技をして、サムを追い払った。

** 外部リンク [#m38f80ad]

- [[ゴクリ普及協会:http://under.mistymountains.jp/spg/]]
- [[ゴクリ普及協会:http://www.ymzk.org/~sss/]]

** コメント [#pbce7f7b]

- 映画のゴクリの、ボロボロ腰布のフィット感がタマラン。サムに投げ飛ばされても「ポロリ」しないもんなぁ。CG万歳。 -- イシリンディル
- 原作にしろ、映画にしろ、どうやってカザド=ドゥームの橋を渡ったのか気になるのは私だけでしょうか? -- エグゼクター
- ゴクリってかなり丈夫だよね、落ちても斬られても頭に石投げられても平気でむかってくるからねw
- 感覚が麻痺してるのかな
- いとしいしとの力。 -- ぽてんしゃる。
- 映画で最もげんなりした部分です。原作ファンとしては暴動ものかと。もしくは映画公開の頃から発売していた「GOKURI」って名のジュースと名前がかぶらないようにとか??? 勝手な憶測すいません。
- (某掲示板でも書き込んだネタですが)特許庁のページで検索しますと、Gokuri(ごくり)がサントリーによって商標出願中(商願2001-082973、2001/9/13)なのはともかく、ゴクリ(ごくり)が山之内製薬によって商標出願成立しています(登録4520894、2001/11/9)。だから使えない・・・ってことはないと思いますけど。 -- A3
- 単純に、劇中の発音と字幕とで音が違うと混乱するからという理由でゴラムにされたようです。 
- 『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』の陰の主役。ピーター・ジャクソンは彼を通してフロドの指輪所持者としての誰にも分からない苦しみを伝えるという離れ業の演出に成功している。ちなみにCGである彼の目の映像はイライジャ・ウッドから取ったという話がある。 -- 小栗
- "gollum"という音が、映画版のように外に出る大きな音だとは思わなかった。指輪物語の時点ならともかく、ホビットの冒険の時のゴラムはオークたちに悟られないようにしていたはずなので、映画版のような大きな声?は立てないようにしていたのではないだろうか。その意味でも、瀬田訳の「ゴクリ」の方が合理的だと思う。 -- カイト
- どこか悲哀を感じさせるキャラであり、善良だが、臆病な人格を気の強い悪の人格が追い詰めるという二重人格の王道(?)を押さえたキャラでしたね。
それにしてもRotKでの動きのリアルさには驚かされます。CGクリーチャーもついにここまで来たか! -- マイカル
- s音、sh音の多い話し方をする。日本語訳では「ひ」を「し」など、独特の訛り(?)で訳されている。 -- 05 &new{2007-10-15 (月) 00:14:17};
- 表に出ている人格を示すために一人称が使い分けられているが、日本語訳では分かりにくい。映画で初めてこの作品を知ったひとには分かりにくかったのでは。斯く言うわたしもはじめは「?」でした。 -- 05 &new{2007-10-15 (月) 00:16:52};
- ゴクリは喉の使い方が逆だから、ゴラムのほうがトールキンの意図は汲んでいるはず。 --  &new{2008-11-24 (月) 18:01:46};

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