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* アンドゥインの谷間 [#a36c0d50]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Vale(s) of Anduin, Anduin's Vale|
|~異訳|アンドゥインの谷、アンドゥインの流域|
|~その他の呼び名|大河の谷間(Vale of the Great River)|

** 解説 [#Explanation]

[[ロヴァニオン]]から[[ゴンドール]]にかけての[[大河]][[アンドゥイン]]の流域を指す語。『[[指輪物語]]』原書の索引での[[トールキン>ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]の説明では、特に[[ロスローリエン]]より北を上流域(upper vales)、[[ラウロス]]より南を下流域(lower vales)としている(([lowlands watered by Anduin from Lórien to the Ethir; the 'lower vales' south of Rauros; north of Lórien were the 'upper vales']))。すなわち、おおむね[[霧ふり山脈]]と[[闇の森]]の間が上流域、[[ゴンドール]]領が下流域ということになる。ただし『[[追補編]]』の「エオル王家」では、[[カーロック]]と[[あやめ川]]の間を「中間の谷間地方(middle vales)」とも呼んでいる。

[[二つの木の時代]]には、[[大いなる旅]]を行く[[テレリ・エルフ>テレリ]]が[[霧ふり山脈]]に阻まれて[[アンドゥイン]]の東岸で長く留まっていた時、大勢の者が西方への旅を諦め、アンドゥインに沿って南下していった。彼らは[[ナンドール・エルフ>ナンドール]]と呼ばれ、その中でもアンドゥインの谷間の森に住み続けた者は[[シルヴァン・エルフ>シルヴァン]]となった。
[[第三紀]]のアンドゥインの上流域には、シルヴァン・エルフの他に[[人間]]や、[[エリアドール]]に移住する前の[[ホビット]]が住んでいた。

*** アンドゥインの谷間の人間(Men of the Vales of Anduin) [#n1218e15]

[[ロヴァニオン]]の[[アンドゥイン]]上流域に住む、[[エダイン]]と共通の祖先を持つ[[人間]]たち([[北方の自由の民]])のこと。[[北国人]]、[[エオセオド]]、[[森人]]、[[ビヨルン一党]]がこれにあたり、彼らは[[湖の人]]や[[谷間の国の人間]]とも近縁だった。
[[第三紀]]のアンドゥインの谷間の人間は[[ゴンドール]]と同盟を結び、[[東夷]]のような西方世界を脅かす敵と戦った。とりわけ[[エオセオド]]はアンドゥインの源流域から[[カレナルゾン]]へ移住し、[[ローハン]]を建国した。
[[第三紀]]のアンドゥインの谷間の人間は[[ゴンドール]]と同盟を結び、[[東夷]]のような西方世界を脅かす敵と戦った。とりわけ[[エオセオド]]はアンドゥインの源流域から[[カレナルゾン]]へ移住し、[[ローハン]]を建国した([[ロヒアリム]])。

『[[追補編]]』の追補Fによると、[[西方語]]は[[アンドゥイン]]を北上して伝播し、[[あやめ野]]に至るまでのアンドゥインと[[霧ふり山脈]]の間の地の人間((ただし[[指輪戦争]]の時代には、[[あやめ川]]から[[ラウロス]]に至るまでの流域に住んでいる人間はほとんどいなくなっていた。))の母語となった。また、アンドゥインの上流域の人間の言葉(そのうちの一つが後の[[ローハン語]])は、祖先を同じくする[[ドゥーネダイン]]の[[アドゥーナイク]]と関係があり、それゆえ西方語にも似ている点があった。
アンドゥインの上流域に住んでいた頃の[[ホビット]]は、同地の人間の言葉を用いた。ホビットが[[エリアドール]]に移住して西方語を母語とした後も、彼らの言葉には上流域の人間の言葉の名残りが固有名詞などの形で存在した。

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