#author("2022-10-26T21:46:58+09:00;2021-10-14T19:55:42+09:00","","")
-ゲームについては[[Angband]]を参照してください。
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* アングバンド [#bf052b81]
** 概要 [#t95e2dcc]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|地名|
|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Angband|
|~その他の呼び名||
|~その他の呼び名|Angamando(アンガマンド)((アングバンドの[[クウェンヤ]]形))|

** 解説 [#h1b7e06f]

[[第一紀]]、[[冥王]][[モルゴス]]の築いた地下大城塞。「鉄の牢獄・鉄の地獄」の意。本来は[[ヴァリノール]]からの攻撃から[[ウトゥムノ]]を防衛するための砦で、[[サウロン]]によって支配されていた。
だが[[二本の木]]を害した後、[[メルコール]]がここに逃亡して新たな根拠地とした。以後、[[中つ国]]の[[エルフ]]や[[エダイン]]を攻撃する拠点として君臨し続けたが、最後には[[怒りの戦い]]で破壊され水没した。
** 解説 [#Explanation]

同名のゲームについては[[Angband]]を参照。
[[シンダリン]]で「鉄の牢獄(Iron Prison)」「鉄の地獄(Hell of Iron)」の意。[[上古]]に存在した[[冥王]][[モルゴス(メルコール)>モルゴス]]の地下大城塞。
[[鉄山脈]]の地下に築かれた果てしなく続く牢獄群であり、その門は[[サンゴロドリム]]の塔の下にあった。地上には[[ドル・ダエデロス]]が広がっていた。

** コメント [#lc7ec3c1]
[[シルマリル]]を取り付けた[[鉄の冠]]を戴いたモルゴスは、[[第一紀]]を通じてここを根拠地とし、[[ベレリアンド]]の制圧者として君臨した。

- ベレンとルーシエンがこんな巨大迷路みたいなところの最下層まで行けて地上に戻れたのはのは連れていたフアンの嗅覚のためかな?
- ダゴール・ブラゴルラハまで、ここにいたオークやトロルって食料をどうしてたのかな。エルフに包囲されて、外からは運び込めないだろうし、上部の鉄山脈は雪と氷に覆われてるし。地熱かなにかで、地下でもやしでも栽培してたのかな。
- 映画(第二部)みたいに共食いしてたとか・・・。 -- 勇者ああああ
- いったい地下何階まであるんでしょう?
- ここはモルゴスが天国の国ようなヴァリノールに対抗して造った、地獄の国のようなものなんだろうか。
- 中つ国歴史地図によると門からメルコールの玉座までの直線距離が30マイルもあります。でかすぎ・・・。 --  &new{2008-07-22 (火) 12:21:49};
*** 構造 [#structure]

#comment
>二人は、あらゆる危険を通り抜け、長い旅路の埃にまみれ、疲労の色も濃く、ついにアングバンドの城門前の荒涼たる谷間に来た。路傍には黒々とした深い割け目が口をあけ、のたうつ蛇の形をしたものがにょろにょろと匍い出てきた。道の両側には断崖が城壁のように聳え、その上には腐肉を喰らう鳥たちが残忍な声で鳴いていた。二人の前には難攻不落の城門があった。それは、山の麓にあけられた大きな暗い&ruby(アーチ){拱門};で、その上には一千&ruby(フィート){呎};の絶壁がそそり立っていた。

地底の最も深いところに穿たれた広間は、恐怖がこれを支え、燃える火がこれを照らし出し、殺戮と拷問の武器が所狭しと並べられていた。((『[[シルマリルの物語]]』「ベレンとルーシエンのこと」))

アングバンドの入口は[[鉄山脈]]の南側に位置しており、その上を[[サンゴロドリム]]の三つの峰が聳えていた。正門までは城壁と砦を巡らせた谷になっており、またそこかしこに秘密の出入口が設けられていた。門には、最強の[[巨狼]][[カルハロス]]が門番として控えていた。

その内部では一万の槌の音が鳴り響き、幾重にも交錯した通路および階段によって無数の溶鉱炉や牢獄群が結ばれた複雑な地下迷宮になっており、地の底にあるモルゴスの玉座まで延々と続いていた。
玉座の上からモルゴスは[[自らの王国>ドル・ダエデロス]]を意のままに支配し、広大な地下世界でおびただしい数の[[オーク]]や[[トロル]]、[[グラウルング]]や[[アンカラゴン]]をはじめとした[[龍]]などからなる軍勢を作り上げていった。溶鉱炉から生み出される黒煙や毒煙、火焔流はしばしばサンゴロドリムや[[鉄山脈]]から放出されて[[ベレリアンド]]に荒廃をもたらした。

*** 歴史 [#History]

元々は[[星々の時代]]に[[ウトゥムノ]]の前哨基地とするべく、[[メルコール>モルゴス]]が[[鉄山脈]]の西側に築いた砦で、[[サウロン]]に指揮が任されていた。[[力の戦い]]では[[ヴァラール]]の攻撃によって陥落したが、ヴァラールはウトゥムノ攻城を急ぐあまり、アングバンドを徹底的に破壊することができなかった。そのためサウロンや[[バルログ]]をはじめとした生き残った召使達は、主人のメルコールが[[マンドス]]の砦に投獄されている間、アングバンドの廃墟に隠れ潜んだ。

やがて[[二つの木]]を枯死させて[[シルマリル]]を奪い、[[モルゴス]]と呼ばれるようになったメルコールが[[中つ国]]に逃亡してくる。モルゴスはアングバンドを再建・強化して、その門の上に[[サンゴロドリム]]の塔を積み上げると、召使達を再び集結させて[[第一紀]]を通じてそこに立て篭もり、[[ベレリアンド]]に恐怖の影を落とした。
モルゴスを追ってきた[[ノルドール]]の公子たちは、400年にわたってアングバンドを包囲し、モルゴスの勢力を北方に封じ込めたものの、これを攻めることはできず、[[ダゴール・ブラゴッラハ]]で[[アングバンドの包囲]]は破られた。
アングバンドは[[エルフ]]と[[人間]]の武力によってはついに陥落することはなく、ただ[[ベレン>ベレン(バラヒルの息子)]]と[[ルーシエン]]のみがその地下抗深くに入り込んでモルゴスの玉座にまで達し、その[[鉄の王冠]]から[[シルマリル]]の一つを取り戻して生還するという功業を成し遂げた。これに勇気づけられた[[マエズロス]]は[[マエズロスの連合]]を提唱してモルゴス打倒を図ったが、[[ニルナエス・アルノエディアド]]で惨敗を喫した。
以後、誰一人としてアングバンドを攻略することはできず、ベレリアンドのエルフの諸王国は一つまた一つと滅ぼされていった。

だが、ベレンとルーシエンによって奪還された[[シルマリル]]の光に導かれ、[[ヴァリノール]]に到達した[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]の嘆願によって、[[ヴァラール]]は再び軍勢を[[中つ国]]へ派遣して[[怒りの戦い]]となった。この時アングバンドから解き放たれたモルゴスの総兵力は[[アンファウグリス]]に収まりきらないほどであったというが、最後にはそれも滅ぼされてアングバンドは陥落し、今度こそ徹底的に破壊されて[[ベレリアンド]]と共に水没した。

** コメント [#Comment]

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