-ゲームについては[[Angband]]を参照してください。
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* アングバンド [#bf052b81]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Angband|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#Explanation]

「鉄の牢獄・鉄の地獄」の意。[[二本の木の時代]]と[[太陽の第一紀>第一紀]]に存在した、[[冥王]][[モルゴス(メルコール)>モルゴス]]が[[中つ国]]北西部([[ベレリアンド]]北部)に築いた地下大城塞。
元来は[[二本の木の時代]]に作られた、[[ヴァリノール]]からの攻撃に備えて[[ウトゥムノ]]を防衛するための砦で、[[サウロン]]によって支配されていた。だが[[力の戦い]]では[[ヴァラール]]の軍勢によって陥落し、その後[[ウトゥムノ]]も陥落し徹底的に破壊されたため、[[二本の木]]を害した後に逃亡してきた[[モルゴス]]は、アングバンドを新たな根拠地とした。
モルゴスはアングバンドを強化して[[サンゴロドリム]]の塔を三層に築き上げ、第一紀を通じてそこに閉じこもって[[中つ国]]の制圧者として君臨した。

>二人は、あらゆる危険を通り抜け、長い旅路の埃にまみれ、疲労の色も濃く、ついにアングバンドの城門前の荒涼たる谷間に来た。路傍には黒々とした深い裂け目が口をあけ、のたうつ蛇の形をしたものがにょろにょろと匍い出てきた。道の両側には断崖が城壁のように聳え、その上には腐肉を喰らう鳥たちが残忍な声で鳴いていた。二人の前には難攻不落の城門があった。それは、山の麓にあけられた大きな暗い&ruby(アーチ){拱門};で、その上には一千&ruby(フィート){呎};の絶壁がそそり立っていた。((『[[シルマリルの物語]]』「クウェンタ・シルマリルリオン第十九章 ベレンとルーシエンのこと」))

アングバンドの入口は[[鉄山脈]]の南側に位置しており、その上をサンゴロドリムの三つの巨峰が聳えている。正門までは城壁と砦を巡らせた谷になっており、またそこかしこに秘密の出入口が設けられていた。
最大の[[巨狼]][[カルハロス]]が門番として控え、内部は一万の槌の音が鳴り響く、無数の溶鉱炉や牢獄群が幾重にも交錯した通路および階段によって結ばれている複雑な地下迷宮になっており、地の底にあるモルゴスの玉座まで延々と続いていた。

>地底の最も深いところに穿たれた広間は、恐怖がこれを支え、燃える火がこれを照らし出し、殺戮と拷問の武器が所狭しと並べられていた。((同上。))

この玉座の上からモルゴスは自らの王国を意のままに支配し、広大な地下世界でおびただしい数の[[オーク]]や[[トロル]]、[[グラウルング]]や[[アンカラゴン]]をはじめとした[[龍]]などからなる軍勢を作り上げていった。
アングバンドの守りは固く、軍勢は膨大であり、モルゴスを敵として戦った[[ベレリアンド]]のエルフの諸王国はとうとうこれを攻略することができないまま滅ぼされていった。[[ベレン]]と[[ルーシエン]]のみがアングバンドの地下に入り込んでモルゴスの玉座にまで達し、無事に生還することを成し遂げた。

第一紀末の[[怒りの戦い]]では再びヴァラールの軍勢から攻撃を受け、その総兵力は[[アンファウグリス]]に収まりきらないほどであったというが、最後には陥落し今度こそ徹底的に破壊されて[[ベレリアンド]]と共に水没した。

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