-映画ホビット(The Hobbit)については、[[ホビット(映画)]]を参照してください。

* ホビット [#r40e5cdb]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[種族]]|
|~スペル|Hobbit|
|~その他の呼び名|小さい人(Halfling)、ホルビトラ(Holbytla)、ペリアンナス(Periannath)((単数形ペリアン(Perian) ))|

** 解説 [#Explanation]

『[[ホビットの冒険]]』『[[指輪物語]]』主人公の[[フロド・バギンズ]]と[[ビルボ・バギンズ]]の種族。

彼らの種族がどうやって[[中つ国]]に生まれたのかは、[[アイヌリンダレ]]などには示されておらず、[[上古]]の歴史にも登場していないため、その来歴ははっきりしていない。ホビットは、[[ホビット庄]]に定住するようになって以後ほとんどその外に出ることもなくなったため、ホビット庄がある[[エリアドール]]付近を除き、ホビットの存在はほとんど他の種族には知られていない。ただ[[ロヒアリム]]の間に「北方には、地面に穴を掘ってその中に住む、小さい人がいる」という伝承がわずかに伝わっている程度であった。
この種族がどうやって[[中つ国]]に生まれたのかは、[[アイヌリンダレ]]などには示されておらず、[[上古]]の歴史にも登場していないため、来歴ははっきりしていない。ホビットは、[[ホビット庄]]に定住するようになって以後ほとんどその外に出ることもなくなったため、ホビット庄がある[[エリアドール]]付近を除き、ホビットの存在はほとんど他の種族には知られていない。ただ[[ロヒアリム]]の間に「北方には、地面に穴を掘ってその中に住む、小さい人がいる」という伝承がわずかに伝わっている程度であった。

*** 種族名について [#x116d8f8]

ホビットとは、ホビットが自らの種族を表すのに使った言葉で、他の種族からは「小さい人(Halfling)」([[西方語]]バナキル(Banakil)の訳)と呼ばれる。[[ペレグリン・トゥック]]が[[ゴンドール]]を訪れたときには、[[シンダール語]]で「小さい人」の意であるペリアン(Perian)と呼ばれた(複数形ペリアンナス(Periannath))。

「ホビット」とは、[[西方語]]クドゥク(Kuduk)の英訳語にあたる。クドゥクは、[[ローハン語]]で「穴の家を造る者(hole-builder)」の意である、kûd-dûkanが語源と考えられている。
このkûd-dûkanを英語([[古英語]])として表現したのがホルビトラ(holbytla)(複数形ホルビトラン(Holbytlan))であり、そこから西方語を英語に翻訳したホビットという言葉に繋がっている。

||~ローハン語での種族名|~ホビット自らが使った種族名|h
|~[[西境の赤表紙本]]原本における西方語での表記|kûd-dûkan|クドゥク(Kuduk)|
|~[[西境の赤表紙本]]原本における[[西方語]]での表記|kûd-dûkan|クドゥク(Kuduk)|
|~トールキンによる英語表記|ホルビトラ(holbytla)|ホビット(Hobbit)|

*** ハーフリング [#j2228361]

ハーフリングは、「小さい人」の英語表記であるHalflingをそのまま片仮名にしたもので、一部の翻訳ではこの表記になっている。この表記は、トールキンによるもの以外の作品でも使われており、特にテーブルトークロールプレイングゲーム『[[ダンジョンズ&ドラゴンズ>Wikipedia:ダンジョンズ&ドラゴンズ]]』の種族名として有名。これは一説には、ホビットという名前を使用することを著作権の問題で避けたためとも言われている(ただし、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を参考にして作られた『[[ウィザードリィ>Wikipedia:ウィザードリィ]]』ではホビットの表記がそのまま使われている)。

** 特徴 [#med6b9a7]

:外見|~平均身長は([[第三紀]]末では)60cmから120cm程度で、大抵は太って腹が出ている。足は臑から下が毛で覆われており((「足の裏に毛が生えている」というのは誤訳で、実際は不明))、靴は履かずに裸足で過ごす。ぬかるむ日には、稀に[[ドワーフ]]の長靴を履くこともある。
髪の毛は巻き毛で、色は茶色(ごく稀に金髪)。寿命は90~110歳程度。33歳で成人と見なされる。
:能力|~力は強くなく蛮勇を奮うこともないが、耐久力が高く、困難な状況に驚くほど耐え抜く。手先は器用だが、細工物に打ち込むということは少ない。やむを得ず戦う時には投石が得意で、弓を扱うのも比較的上手。
:文明・文化|~素朴な農耕民族。食べることを好み、可能なら一日に6回食事をする。そのため料理も得意であり、時間の多くを食料を生産することと消費することに費やす。また[[パイプ草]]を吸うという芸当はホビットから始まり、他の種族に広がっていった。
争い事を好まない資質。文字を理解するホビットのは全体の半数程度だが、その者達はしげしげと親戚縁者に手紙を書いた(親戚血縁関係を重視する性質)。自分の誕生日には他人に贈り物をする習慣がある。今すぐ使うことはないが、捨てられないものを[[マゾム]]と呼んで溜め込む習性があり、マゾムを贈り物にすることも多い。
:住居|~緩やかな丘の斜面に、穴を掘って住居とする。丸いドアや円い窓が[[ホビット穴]]の特徴。時々地上に建物を建てることもあるが、城や塔などの巨大な建造物は造らない。
:歴史|~[[第二紀]]の頃に[[霧ふり山脈]]の東から西方へと移動しつつ、[[ブランディワイン]]川を越えて[[ホビット庄]]に移住した。彼らはその時より[[ホビット庄暦]]という独自の暦を使う。名目上彼らは北方王国[[アルノール]]の民だが完全な自治を行い、戦乱にはほとんど煩わされず、アルノール滅亡後も独自の文化と生活を守っていた。
以後も、他の多くの国にとっては、小さい人の事は殆ど知られることはなかった。僅かに伝承として「穴の中に住む小さい人がいる」と語られていることがある程度だった。
彼らの歴史には、ほとんど戦いというものはなかった。ただ[[アルセダイン]]と[[アングマール]]の[[魔王]]との戦いには、[[ドゥーネダイン]]の王の救援のため、ホビットは弓の名手を[[フォルンオスト]]の合戦場に送り出したと主張している(第三紀1974年頃。このことは人間の記録には残っていない)。だが、その弓の名手たちは誰一人帰ってこなかった。
また第三紀2747年には、[[ゴルフィンブール]]が引き連れる[[オーク]]が[[北四が一の庄>四が一の庄#North]]に侵入してくる。だがホビットたちは[[バンドブラス・トゥック]]に率いられ、これを撃退した([[緑野の合戦]])。
一方でホビット庄は、特に[[指輪戦争]]が近づいてくる頃には密かに[[野伏]]によって守られていたが、ホビット達はそのことを知らなかった。
:氏族|~主に[[ハーフット]]、[[ファロハイド]]、[[ストゥア]]に分かれる。
:言語|~[[ローハン語]]が起源と思われる言葉を使っていたが、西方への移動に伴いその言語を忘れ、[[西方語]]を使うようになった。しかし一部の固有名詞は、そのまま彼らの言葉の中に残された。文字を書く習慣は、[[アルノール]]に移住後[[ドゥーネダイン]]から学んだと思われる。
:偏見|~他の種族とほとんど関わりを持とうとしない。かつては[[人間]]や[[ドワーフ]]と交流があったが、それもどんどん少なくなっていった。しかし[[ブリー村]]のホビットは[[人間]]と共に暮らしている。彼らは、人間のことは「大きい人」と呼んでいる。

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#Lotro]

[[プレイヤーの種族>ロード・オブ・ザ・リングス オンライン#race]]として選択が可能。マップには[[ホビット庄]]が再現されているほか、原作の設定を独自に解釈し、[[エテン高地]]や[[エネドワイス]]にも、小さなホビットの集落がある。
また冒険に出かけた、主に[[トゥック一族]]のホビットのNPCを、ホビット庄の外で見かけることがある。

** コメント [#Comment]

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