黒 い矢 †
概要†
カテゴリー | 物・品の名前 |
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スペル | Black arrow |
解説†
バルドがスマウグに最後の一射を放つ時に用いた矢。この矢は的を過たないという矢であり、バルドの一族が父祖から代々受け継ぎ、放ってもそのたびに回収していた。バルドの以下のセリフによると、元は山の下の王国のドワーフによって作られたものと思われる。
「矢よ!」と、この射手はつぶやきました。「黒い矢よ! おまえをさいごまでとっておいた。おまえはいままで、まとをあやまったことがない。そして射たあとでいつもおまえをとりもどしてきたものだ。わしはおまえを父からもらった。父はまた祖父からうけ、代々にうけついだものだ。もしおまえが、山の下のまことの王の鍛冶場から生まれたものならば、今ぞゆけ! 風をきって、つらぬけよ!」*1
バルドは自身の腕前と、この矢の力によって、スマウグの胸の鎧にある、ツグミから教えられたほころびを見事に射抜き、スマウグを討ち果たした。かくして谷間の国の領主ギリオンと、山の下の王であるドゥリン一族の復讐は遂げられた。
スマウグを討ち果たした後、黒い矢が回収されたという言及はないので、たての湖に沈んだスマウグのむくろと運命を共にしたものと思われる。
映画『ホビット』における設定†
正確な数は不明だが複数本存在し、ドワーフの風切り弓(Dwarvish Wind-Lance)と呼ばれるバリスタ(据え付け型の大型弩 Wikipedia:バリスタ (兵器))で撃つための巨大な矢になっている。デイル(谷間の国)やエスガロスに、ドワーフの風切り弓が設置されている*2。
『思いがけない冒険』のエクステンデッド・エディションで、デイルに用意されていた弓でギリオンがスマウグに向けて発射するシーンが追加されているほか、『竜に奪われた王国』の回想シーンなどにも登場。この時、命中した黒い矢の一本が、スマウグの胸の鱗を一枚だけはがしており、このことは伝承になっていた。
黒い矢のうちの一本はバルドが密かに持っており、彼の自宅で物かけ代わりに置かれていた。スマウグが接近してきたとき、バルドはこの矢を使う事を考えるが、湖の町の統領の部下であるブラガらに捕らえられそうになったため、バインに矢を預けて隠させる。その後バインは、タウリエルらによって妹たちと共にエスガロスを船で脱出させられようとしたとき、船から飛び降り隠し場所へ行って黒い矢を回収し、普通の矢をスマウグに放って戦っているバルドの元へと届けている。
黒い矢を受け取ったバルドは、その場で即席のバリスタを作り、自ら発見したスマウグの弱点(1枚だけはがれた胸の鱗)めがけて矢を放ち、スマウグを討ち取った*3。
コメント†
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