ブルイネン†
概要†
カテゴリー | 地名 |
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スペル | Bruinen |
その他の呼び名 | 鳴神川(Loudwater) |
解説†
エリアドールの東部を流れる川のシンダリン名。共通語では鳴神川と呼ばれる。
霧ふり山脈を発し、裂け谷から流れ出て、南西へ流れてミスエイセル(にびしろ川)に合流する。ミスエイセルとの間の土地は三角地と呼ばれる。
裂け谷の西側を遮っており、西から裂け谷に入り込むにはブルイネンの浅瀬を渡らなければならない*1。この川はエルロンドの支配下にあり、彼は必要とあれば川を増水させて浅瀬の通行を遮断することができた。
地図上の二つの川†
『指輪物語』本文中の描写ではブルイネンは裂け谷の谷底を流れる川である可能性が高い。『旅の仲間』でアラゴルン二世は「裂け谷から流れ出る鳴神川」*2と言及し、「最後の憩」館でのビルボの部屋は「その部屋は南に面していて、ブルイネン川の峡谷を南に見おろしていました。」*3と説明され、裂け谷でフロドは「音高く流れるブルイネン川の台地の庭」*4を歩いたとされる。
一方、地図上でブルイネンは途中で合流する二つの川筋が描かれている。『ホビットの冒険』の「荒地のくにの地図」は、下書きでは南の川のすぐそばに裂け谷があるが、出版された地図では北の川が太めに描かれ、あたかもそちらが本流のようである。
『The Return of the Shadow』によると、トールキンは『ホビットの冒険』のコピーの一つにおいて、地図上の北の川に‘Bruinen or Loudwater’、南の川に‘Merrill’*5と書き込んでいた。
『指輪物語』の執筆時にトールキンが描いたあるスケッチの地図では、まず黒インクで二つの川筋が描かれ、南の川のそばに裂け谷があるが、Bruinenの名は北の川に沿って書かれている。また、この地図では川筋が青チョークでなぞり書きされているが、チョークの線では南の川が北の川に上流で合流するように変更されている。これについてクリストファ・トールキンは『The Return of the Shadow』において、父トールキンは両方の川をブルイネンとする意図があったのかもしれないが、確かなことは言えないとしている。
コメント†
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