ウルモ†
概要†
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Ulmo |
その他の呼び名 | 水の王(Lord of Waters) 海の王(King of the Sea) 水底深く住むお方(Dweller in(of) the Deep) |
種族 | アイヌル(ヴァラール) |
性別 | 男 |
生没年 | |
配偶者 | なし |
解説†
アラタールの一人に数えられるヴァラ。水の王と呼ばれ、ウルモの名前はエルダールによって「雨を降らせる者(the Pourer, the Rainer)」の意味に解釈された。妃はおらず独り身で、普段は目に見える形をまとうことはなく外なる海に住まい、アマンにもめったに姿を見せることがない。
マンウェ、アウレと共にアルダの形成時に中心的な役割を担ったヴァラで、その力はマンウェに次いでいた。
エルの子らは、かれを見ると強い恐怖に襲われた。海の王が現われる時は、黒っぽい兜の前立を泡立たせ、鎖かたびらは、上は銀、下にゆくほど色濃い緑にきらめき、陸地に打ち寄せる山なす大波さながらの恐ろしさであったからだ。マンウェのトランペットは喨々と吹き鳴らされるが、ウルモの声は、かれのみが見たことのある深いわたつみのように、太い低い声である。*1
水の王†
ヴァリノールが建造されるまではマンウェと最も親しく、彼とともにメルコールの猛威に抗って戦った。そのためメルコールの寒気と熱気もウルモの領域である水を破壊することはできず、霜雪や雲に姿を変えて美を創出した。
ウルモの力は河川や海はもとより、雲や雨から地下水脈にいたるまでアルダをくまなく巡っている。メルコールの暗闇の下でも生命が絶えることがないのは、このようなウルモの働きによるという。ウルモは水を通して子らの嘆く声を聞くことができ、また水の調べを通じて自らの言葉をかれらに伝えることができた。
また、彼はイルーヴァタールの音楽を最もよく理解する者であり、その音楽の谺は水を通じて今に伝わっているとされる。人間やエルフが波の音に耳を澄ませ、心惹かれるのはそのためだという。彼の吹き鳴らす角笛ウルムーリの音を聞いた者は、海への憧れをかき立てられる。
中つ国を愛する者†
ウルモはヴァラールのほとんどの者が中つ国を見捨てた後も、エルフと人間を深く愛し、かれらと中つ国の大地のことを常に気にかけている。
エルフが見出された時は、かれらをアマンへ招致することに反対した数少ないヴァラだった。だがヴァラールがかれらの招致を決定すると、大海に浮かんでいた島を曳いて渡し船として使い、エルフ達をアマンへと連れてきた。ウルモは海を愛するテレリの頼みを快く聞き入れ、この島をエルダマール湾に繋ぎ止めてトル・エレッセアとした。一方、中つ国の側で浅瀬に乗り上げてちぎれた先端はバラール島として残った。
ノルドールの反逆後も、ウルモはマンドスの呪いに抗して立ち働き、フィンロドとトゥルゴンに隠れ都市を造るように啓示を与えてナルゴスロンドとゴンドリンの建造に導いたり、人間のトゥオルに語りかけて彼を自らの使者としてゴンドリンに派遣し、トゥルゴンへの警告を与えるなど、エルフと人間の力になり続けた。
この時ウルモは、ネヴラストの岸辺でトゥオルの前に威厳ある姿で直接現れている。
その時、水平線の彼方から巨大な波がおこり、まっすぐに岸をめがけて逆巻きながら進んでくるように見えたが、 … その上に黒い霧のようなものが現われた。それは近づくと突然巻き上がり、砕け、水泡の長い腕を突き出した。その砕けた中央に、わき起こる嵐を背にして黒々と立つ、丈高く厳めしい一つの生ある姿が現われた。 …
帯びる王冠は銀のようで、そこから垂れる長い髪は黄昏の中で水泡のようにきらめき、霧のごとくに纏っていた灰色のマントをはねのけると、見よ! 巨大な魚の鱗のようにぴったりとした輝く上衣を纏っていて、深緑の短衣には海蛍がまつわり、陸へとゆっくり近づいてくるにつれてきらめき、明滅した。 … かれの目の光と、この世の底から響いてくるかのようなその深い声に、トゥオルは畏怖の念に満たされ、砂の上に身を投げ出した。*2
また、エルウィングがフェアノールの息子たちの襲撃を逃れてシルマリルと共に海に身を投げた時には、彼女を抱きとめて白い鳥に変えてやり、夫のエアレンディルと再会できるようにした。
エアレンディルが定命の者には禁じられたアマンにたどり着き、ヴァラールに言上した時には、彼が半エルフであることを挙げて彼の身を擁護し、「エルフと人間いずれの生を選ぶか」という選択が半エルフに与えられるきっかけを作った。
ウルモの民のマイアール†
ウルモの民として言及があるのは以下のマイアールである。
- オッセ
中つ国の岸辺を支配している。基本的にはウルモの命に従うが、主人の命がなくとも勝手に荒れ狂うことがあった。 - ウイネン
オッセの妃。荒れ狂うオッセを鎮めることができるため、船乗りからは特に崇拝された。 - サルマール
ウルモの角笛ウルムーリの製作者。
画像†
Include/アイヌル†
コメント†
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