キリス・ウンゴルの塔†
概要†
カテゴリー | 地名 |
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スペル | Tower of Cirith Ungol |
解説†
キリス・ウンゴルの峠の東側にある塔(ミナス・モルグルとは別の建物)。元々は最後の同盟の戦いの後、ゴンドールがモルドールを監視し、イシリエンを防衛するために築いた砦の一つであった。だが他の砦同様、ナズグールに占領され、サウロンの帰還後は主にモルドールの奴隷が国外に逃亡するのを阻止するために使われた。
この塔に所属するオークは赤い目の印を帯びており、名のある者としては隊長のシャグラトの他、スナガ、ラドブグ、ラグドゥフ、ムズガッシュ、ウフサクがいる。
第三紀3019年3月13日、シーロブの毒で麻痺させられたフロド・バギンズは、この塔の守備隊のシャグラトとミナス・モルグルから来たゴルバグらオークの一団に発見され、塔に運び込まれて装身具を奪われた。その際にシャグラトとゴルバグはミスリルの胴着を巡って仲間割れを起こし、それが塔の守備隊とミナス・モルグルの部隊との殺し合いに発展。両者はシャグラトとスナガを除いて全滅した。
翌14日にサムワイズ・ギャムジーは塔に乗り込み、スナガを殺してフロドを救出した(シャグラトはフロドの装身具を持って塔から逃走し、バラド=ドゥールへ向かった)。フロドとサムはオーク兵に変装して塔から逃走するが、門の物言わぬ番人を突破する時にナズグールの一人に異変を感知された。
その後の塔の警備体制はナズグールの指揮下で速やかに再建されたものと思われ、16日に二人は塔の指示で彼らを捜索するオークの兵隊と嗅ぎ手を目撃した。
構造†
エフェル・ドゥーアスとモルガイの間の谷間を見下ろす岩棚の上に立つ。石造りの尖った陵堡を三段に重ねた構造(北東と南東の面は垂直に切り立っており、上の段ほど細くなる)で、塔全体は西側のエフェル・ドゥーアスの断崖から突き出ている。
塔は張り出し構造の胸壁を備えた、高さ30フィート(約9.1メートル)の石造りの壁で囲まれ、塔と壁の間には狭い中庭がある。南東側の壁に物言わぬ番人によって守られたアーチ型の門があり、門はモルグル峠を越えてきたモルグル道路に合流する広い道に面している。
塔の一番下の段の東側には大きな扉があり、その中は両側に幾つもの扉や他の通路の出入り口がある幅の広い通路で、その西端にはトレヒ・ウンゴルの地下道(Under-way)に通じる、真鍮製の大きな二枚扉の地下門(Undergate)がある。通路の西端の北側の壁には、上階へ登る階段に通じる出入り口がある。
塔の階段は幾つかの曲がり目を経ながら、一番上の段の陸屋根まで登る。この屋根は奥行きが20ヤード(約20.3メートル)程で、周囲を低い手摺壁で囲まれ、真ん中には階段の出入り口である小さな丸屋根の塔屋が、西側には大きな小塔がある。
塔の最上部である小塔(turret)は背後の断崖より抜きん出ており、キリス・ウンゴルの峠道からは北側の尾根から突き出た角形の岩のようにも見える。
小塔は円筒形で、東側に出入り口の扉があり、入って右手には塔の外壁に沿って反時計回りに登る狭い階段がある。階段を登って塔の西側に来ると、狭間窓に面した扉とその上に松明があり、キリス・ウンゴルの峠道でサムが目撃した塔の赤い目は、この松明の明りである。
更に登って東側に来ると階段は終わり、西側と同じように狭間窓に面した扉とその上に松明がある。この扉の内側は塔の真ん中を通る廊下で、その両側にそれぞれ低い扉が、天井には最上層の部屋の落とし戸がある。
小塔の最上層の部屋は広い円形で、天井から吊るされた赤いランプで照らされ、床の真ん中に落とし戸があり、西側に狭間窓が一つある。フロド・バギンズが囚われていたのはこの部屋で、ここに出入りするには下の廊下から落とし戸に梯子を立て掛ける必要がある。
画像†
映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定†
塔の構造は原作とはやや異なる。
『王の帰還』のエクステンデッド・エディションでは、塔でオークが殺し合う場面に追加のカットが入っている。
ゲーム『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における設定†
コメント†
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