怒りの戦い

概要

カテゴリー歴史・事件
スペルWar of Wrath
その他の呼び名大会戦(Great Battle)

解説

第一紀宝玉戦争における最後で最大の戦い。
エアレンディルの嘆願に応じたヴァラールの軍勢が中つ国に上陸し、アングバンドに立てこもるモルゴスの軍勢と戦いこれを滅ぼした。この戦いによりベレリアンドは破壊され、一部を除いて大海の下に没してしまった。

ともあれ、ついに西方からヴァリノール軍が来襲し、エオンウェが挑戦のために吹き鳴らすトランペットの響きは空を満たし、ベレリアンドはかれらの武器の燦たるきらめきで燃えるが如くであった。ヴァラールの軍勢は、若く、美しく、恐ろしげな姿をとって勢揃いし、山々はかれらの足下にどよめいた。 …
モルゴス側は王国の全兵力を動員し、その総力は数えられないほど大きく、アンファウグリスに全員を容れることができないほどであった。そして、北方の地全土が戦火に燃え立った。*1

ヴァラールの軍勢はマイアエオンウェを総大将とし、ヴァンヤール族、フィナルフィンに率いられたアマンノルドール族などがこれに同行した。アルクウァロンデテレリ族(ファルマリ)は同族殺害の記憶から進んで戦いに同行することはなく、軍勢を運ぶ船を操る水夫たちを差し向けたのみで上陸しなかった。
中つ国エルフは戦いに参加しなかった。人間エダイン三家の生き残りがヴァラールの側について戦ったのみで、他の大多数の人間はモルゴスの側についた。

モルゴスは全兵力を動員してこれを迎え撃ったが利あらず、オークバルログも少数を残して殲滅された。モルゴスは最後の反撃としてアンカラゴンを筆頭とする有翼のを繰り出し、これはヴァラールの軍勢を一時押し戻すほどの猛威を振るったが、そこにヴィンギロトに乗ったエアレンディルソロンドールが率いる天空の大鳥たちが到来し、両陣営は一昼夜空中戦を繰り広げ、日の出前にエアレンディルがアンカラゴンを討ち取ったことで勝敗が決した。アンカラゴンの落下によってサンゴロドリムの塔は毀たれ、日が昇る頃にはヴァラールの軍勢は龍のほとんどを殲滅した。

アングバンドは徹底的に破壊され、地の底に逃げていたモルゴスも捕らえられて再びアンガイノールの鎖で縛られた。鉄の冠からは二個のシルマリルが回収され、冠は打ち直されてモルゴスの首輪になった。こうしてモルゴスの王国は滅び、大勢の奴隷が地下の牢獄から解放された。
戦いのあまりの激しさのためにベレリアンドは引き裂かれ、リンドンと、トル・フインヒムリングトル・モルウェンが島として残ったほかはすべて水没してしまった。

戦いの後

マイズロスマグロールは回収された二つのシルマリルの所有権を主張してこれを盗み出したが、シルマリルは二人の身を焼き、結局二つのシルマリルは大地の裂け目と海に投じられてしまった。

ヴァラールの軍勢に同行した上のエルフ大海の岸辺で船を建造し、アマンへ帰還した。中つ国のエルフの多くもアマンへ渡り、トル・エレッセアに定住したが、中つ国を去り難く留まる者もいた。
ヴァラールの側に立って戦った人間であるエダインには、報償としてヌーメノールの島が与えられた。

モルゴス夜の扉から虚空へ放逐された。
彼の副官であったサウロンエオンウェに投降し、アマンでマンウェの裁きを受けるよう命じられたが、エオンウェが去ると中つ国に逃れ、後にモルゴスに代わる第二の冥王として君臨した。

コメント

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  • 怒りの戦いって最長でも1年くらいで終わったんだと思っていたら、海外のサイトを見ると545~587年と書いてあった。そんなに長々と戦っていたなら、エルフたちが逃げ出す暇くらいあったのかもしれない…… -- 2014-03-01 (土) 20:20:37
    • こんな、長々と戦をしていたら、兵站とかどうするんだろ。 いや待て。 アンファグリウスの殲滅戦から、サンゴロドリム崩壊は、あくまで最終決戦に過ぎず、それまでの経過が長すぎたとか? -- 2015-02-26 (木) 13:04:38
    • こんだけ長けれりゃ地形も変わるよな… -- 2015-03-08 (日) 17:20:34
    • 兵站に関しては、供給地がアマン、運び手はテレリの船だから、問題ないでしょう。 -- 2018-02-23 (金) 10:07:55
  • 是非、最新のCG技術で映像化してもらいたい… -- 2015-02-25 (水) 10:21:13
  • バルログはエクセリオンやグロールフィンデル級のエルダールなら倒せるので、ヴァンヤールやアマンを一度も離れたことのないノルドールなら案外楽に倒せるんじゃないかな -- 2015-03-08 (日) 08:58:49
    • 他のコメント欄でも触れられていますが、ゴンドリンの陥落は最も初期の作品ですので、あれに出てくるバルログと後のバルログは同じものと見ない方がいいです。クリストファー氏も初期のバルログは明らかに弱体とコメント欄で述べていますし。 -- 2015-12-31 (木) 12:13:34
  • バルログが大量にいたなんて、おぞましい -- 2015-03-09 (月) 00:03:23
    • なお、何匹かは地底の逃れ、今も生きている模様。(ドゥリンの禍もその一人) -- 2015-05-19 (火) 21:11:22
  • 個人的なイメージとしては、核兵器みたいな超兵器が雨のように降り注いだりしたんじゃないかと -- 2015-06-18 (木) 19:27:47
  • 少なくとも地形が大幅に変わって陸が海に沈む程度の結果を残したわけですから、戦術核兵器以上のパワーが想定されます。 -- 2015-06-19 (金) 00:23:25
    • 超磁力兵器(未来少年コナン)だと強力すぎるか…火の7日間(ナウシカ)ぐらい? -- 2015-06-19 (金) 23:57:52
      • ミネルヴァ大戦でランビア人が使った消滅兵器とか? -- 2015-10-21 (水) 22:59:09
      • ミネルヴァ大戦・・・すみません。消滅兵器を平気で使ったのは、セリオス人さんたち(わたしたち)だったと記憶しています。(J.P.ホーガンさんの原作参照) でもあれ使うとアマンも宇宙のもずくもとい藻屑になるので、生き残りは月に乗ってエルさんがもひとつ用意してた第二アマンに移住しないとダメだと思います。そうだとすれば地形の変化も説明つきます。 -- 2016-01-04 (月) 21:14:23
    • 山まるごと1個浮遊させて投げ落としたり、地割れ起こして敵を飲み込んだり、溶岩・鉄砲水を噴出させたり、後は小型のブラックホールみたいなのを何個も発生させたりとか? -- 2016-01-05 (火) 00:14:36
      • グランドキャニオンを訪れたミッキーさんとドナルドさん、ひょんなことではじまったいさかいがどんどんエスカレートしていってドミノ倒しのように貴重な地形に破壊の限りを尽くした最後、平地になった真ん中で二人にスコップが渡され、「もとどおりにしなさい!!」としかられた漫画映画を見たことがありました。 -- 2016-01-06 (水) 00:25:07
      • どうでもいいことですが、グランドキャニオンを破壊したのはドナルドさんとピューマさん(と一部はガイドさん)で、ミッキーさんはいませんでした。 十分調べずうろ覚えのまま投稿してしまい大変失礼いたしました。 -- 2016-01-07 (木) 12:18:38
    • 山を谷を平地を河川を海を形作る、文字通り創世の諸力が闘いに使われたわけで、我々の知る兵器の延長で考えるのとは様相が大分違うような気がする -- 2016-01-05 (火) 00:57:56
      • 自然の形成・変化を起こす諸力のぶつかり合いそのもの、と考えるべきですよね。現代兵器という発想でしかこうした神話的力を捉えられないのはあまりに残念。 -- 2016-01-05 (火) 01:05:46
      • あの、もしかして上のコメント主たちの事馬鹿にしてます? -- 2016-01-05 (火) 23:20:11
      • おっと、こんなところでも「怒りの戦い」が始まっているようですね -- 2016-01-06 (水) 21:16:47
      • 火に油を注ぐなよ… -- 2016-01-06 (水) 23:48:30
      • 何でもできちゃう魔法は抜きで考えてみますと、地質学的エネルギーを表現する単位のマグニチュード・・・ M-2.0では63J(30W蛍光灯2秒間くらい)。マグニチュードが2増えるごとにエネルギーは1000倍になります。今は滅んだソ連がやった人類史上最大の水素爆弾ツァーリボンバでM7ちょっとくらい、(1×10^16J)、M9.0の東日本大震災が(2×10^18J)、恐竜滅ぼした直径10㎞の小惑星落下でM11(2×10^21J)で、怒りの戦いでは少なくともこの程度のエネルギーが戦いに関与していると思います。一方、21世紀人類が破壊兵器に使えるエネルギー(多めに見てツァーリボンバの千倍と概算すると→1×10^19J程度)は、怒りの戦いで使われたエネルギーの多くても1/100未満と考えられます。ちなみにエルさんがちょちょいと作った太陽は、毎日 15×10^21Jのエネルギーを地球に与えてくれてるそうです。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8B%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%89による。) -- 2016-01-07 (木) 00:34:29
      • どうでもいいけど太陽作ったのはエルじゃないよ -- 2016-01-07 (木) 01:00:36
      • ご指摘いただきどうもありがとうございました。太陽は、ラウレリンの最後の実をヤヴァンナさん、マンウェさん、アウレさんとその一族たちが力をあわせてこしらえたものでした。(ISBN4-566-02065-7の159頁による) 十分調べずうろ覚えのまま投稿してしまい大変失礼いたしました。 -- 2016-01-07 (木) 12:18:08
      • すみません・・・ 「自然の形成・変化を起こす諸力のぶつかり合いそのもの、と考えるべきですよね。」って考えるのは押しつけですよね。←って考えるのは押しつけですよね。←って(以下←∞) 「現代兵器という発想でしかこうした神話的力を捉えられないのはあまりに残念。」←ってあまりに残念。←ってあまりに残念。←って(以下←∞)。アマンもアルダも遊び場で何でもあり歓迎です。ホームズさんが聖典60作を飛び出してルパンさんやタコ火星人さんと戦ったりしてますし、晴明さんが加藤保憲さんとドンパチしたり、モスラさん+バルタンさんがスマウグさん+ギドラさんとアルダを駆け巡るタッグマッチ等、あってもいいかも。 あ、これも私の考えの押しつけ・・・すみません。 -- 2016-01-09 (土) 00:04:23
      • ホームズvsタコ星人て何w -- 2016-01-09 (土) 00:37:45
      • resどうもありがとうございます。ウェルマンさん親子の「シャーロック・ホームズの宇宙戦争」ISBN4-488-66501-2、タコ星人(敬称略)が地球を侵略した20世紀初頭のウェルズさんの世界で、ホームズさんとチャレンジャー教授が大活躍します!!サルマンさんが大好きなあの宝玉の親類も大暴れ。角笛城の城壁を破った魔火ランナーさんに勝るとも劣らない衝角駆逐艦サンダーチャイルド号のいさおしの下りは何回読んでも目が潤みました。(イマモダケドモ・・) ホームズ×タコ星人ものは最近では上記後日談?の「シャーロック・ホームズと ヴィクトリア朝の怪人たち 2」ISBN978-4-594-07331-2も佳作でした。え? およびじゃない? およびじゃないね・・ こりゃ又失礼いたしました。(←植木等さんの口調で)・・バンッ (シャボン玉ホリデーご存じない方、ごめんなさい。) -- 2016-01-09 (土) 19:46:39
      • ほんまにおよびじゃない。長すぎる。寸鉄人を刺すといかぬものか -- 2016-01-10 (日) 12:11:00
      • 読んでいただきありがとうございました。長くて申し訳ありませんでした。みじかすぎると誤解が生じ「刺して」しまったかんじになったりするとモルゴスさんの思うつぼ・・かもと思い長文失礼いたしました。 -- 2016-01-10 (日) 22:48:45
    • ダゴール・ダゴラスのほうがすごい(小並感) -- 2016-01-09 (土) 23:45:50
  • もはやこの世の存在を主張する戦いですね。敗者モルゴスはあの世に放置。 -- 2016-01-05 (火) 14:59:15
  • ちょっと気になるのですが、「ヴァラール軍は戦いが終了するとすみやかにアマンに帰還して、」とありますね。 そうなるとモルゴスから奪還したシルマリルを、マイズロスとマグロールがエオンウェの陣に取り返しにくるくだりは何処であったことになるのでしょうか? しかもベレリアンド、ズタボロですよね。 -- 2016-10-18 (火) 12:45:19
    • 戦いが終了してからアマンに帰るまでの間にあったのでしょう。ベレリアンドも一夜にして全土が水没したわけではないはずですから、まだかろうじて水没を免れていた場所で起こったことと思われます。 -- 2016-10-18 (火) 13:36:06
  • 指揮をとっていたのがエオンウェってことから、ヴァラールは参戦していないと思う。参戦していたなら指揮はヴァラールがとるでしょう。もっともトゥルカスあたりはどさくさに紛れて戦っていたかもしれないけど。 -- 2018-02-02 (金) 00:49:47
  • そもそも何故エルダール不参加、エダイン参戦なのだろう?そうでなければいけない理由を思いつけない‥ -- 2018-02-18 (日) 11:53:52
    • 補足;中つ国のエルダール限定という意味で。アマンからのエルダールは勿論戦ってる。 -- 2018-02-18 (日) 11:57:04
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*1 シルマリルの物語』「エアレンディルの航海と怒りの戦いのこと」

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Last-modified: 2018-10-01 (月) 16:52:06 (45d)