ホビットの冒険/ストーリー

ホビットの冒険』のストーリーについては下記を参照。

ビルボの元への突然の訪問者

ホビット村袋小路屋敷に住むホビットビルボ・バギンズは、彼が50歳である第三紀2941年4月のある日、祖父トゥック翁が死んで以来姿を見せていなかった魔法使いガンダルフの訪問を受ける。さらに翌日のお茶の時間には袋小路屋敷にトーリン・オーケンシールドその仲間である13人のドワーフバーリンドワーリンフィーリキーリドーリノーリオーリオイングローインビフールボフールボンブール)までが現れて飲み食いされてしまう。ガンダルフの手前嫌々接待したビルボだったが、ドワーフたちが食後に演奏した山の下の財宝と龍についての音楽と歌には心を動かされて眠っていた冒険心が目覚める。ドワーフたちはそんなビルボに黄金竜スマウグに奪われたはなれ山のドワーフの宝物の話をした。
最初はが恐ろしく、乗り気でなかったビルボだが、向こう見ずのトゥックの血筋からか、この話に引かれる部分も確かにあった。結局ビルボはなし崩し的に、このドワーフの宝物を奪回するための、はなれ山への冒険に参加することになる。

トロルとの遭遇

一行は道中のトロルに襲われるが、ガンダルフの計略によって、トロルをまんまと石にしてしまうことに成功する。彼らはトロルの溜め込んでいた宝物から剣を見付け、トーリンはオルクリスト、ガンダルフはグラムドリングと名付けられた剣を手にする。ビルボは宝の中から小剣を貰った(のちにこの剣で大蜘蛛を仕留めた時つらぬき丸と名付けた)。

裂け谷へ

一行は裂け谷「最後の憩」館に立ち寄り、その館の主である半エルフエルロンドから助言を受ける。彼らは、トーリンが持っていたスロールの地図月光文字をエルロンドに解読してもらい、はなれ山に侵入するためのヒントを貰った。地図の月光文字はツグミガタタクトキニ、クロキ岩ノソバニ立テ、でゅーりんノ日ノシズム日ノサイゴノアカリガ、カギアナニサシイルヲミヨ。と書かれており、トーリンも「デューリンの日」とはドワーフの新年の元日であり、秋の最後の新月の昇る日であることは知っていたが、その日を正確に予測する術はなく、この時はこれ以上のことは解らなかった。

霧ふり山脈でゴブリンに捕らわれる

一行は裂け谷を出発して旅を再開したのだが、霧ふり山脈大峠を通過しようとしていたところ、山の中で雷雨を避けようとしてゴブリン町に迷い込み、ガンダルフの他は全員がゴブリンに捕らえられ、小馬も荷物も奪われてしまう。一行は首領の大ゴブリンの前で申し開きをするが、エルフの名剣オルクリストを持っていたことで怒りを買う。ガンダルフが花火の魔法で目眩ましをした隙に大ゴブリンの殺して逃げ出すことに成功するが、ビルボは暗闇の中で穴に転がり落ちて気絶し、仲間とはぐれてしまう。

指輪の発見とゴクリとの遭遇

ビルボは意識を取り戻した直後、暗闇の中を手探りした時に偶然一つの指輪を拾った(その時は、ただの指輪としか思わなかった)。ビルボが落下した場所はゴクリの住処である地底湖の近くだったのである。ビルボはゴクリと出会い、なぞなぞ遊びで勝負する。ビルボが勝てば、ゴクリはビルボを出口まで連れて行く。ゴクリが勝てば、ビルボはゴクリに食べられるという条件だった。道に迷ってにっちもさっちもいかなくなっていたビルボは、やむなくこの条件を受けることにする。
最終的にビルボはゴクリとの勝負に勝ったが、ゴクリは約束を破ってビルボを食おうとする。だがビルボは、偶然に指輪をはめると、その力で姿が透明になり、ゴクリを躱すことに成功。ゴクリは、ビルボは逃げたと思って出口へ向かい、ビルボは透明の姿のままその後をつけ、最後にはゴクリをかわし、ゴブリンの番兵の間をすり抜けてゴブリン町から脱出。先に脱出していたガンダルフやドワーフ一行と再会して旅を続けた。

鷲の巣からビヨルンの元へ

命は助かったものの小馬も荷物も失った一行は、森の中のオオカミ広場ワーグの群れに襲われ、木に登って難を逃れたものの後から追ってきたゴブリンたちに木に火をつけられて窮地に陥った。だが空からこの騒ぎを見ていたワシの王が一行を助け出し、自分たちのへと運んだ。一行はここで大鷲たちから食べ物と一夜の宿を与えられた後、アンドゥインの流れの中に聳える見張り岩に運ばれた。
一行はガンダルフの案内で熊人間のビヨルン屋敷に立ち寄り、ビヨルンから宿と食料を与えられ、小馬を借り受けて旅を続けた。

闇の森の中で

闇の森の入り口で借りてきた小馬を帰させた後、ガンダルフはある用事(白の会議への出席)のために別れるが、一行は旅を続け、エルフ道を通って闇の森を抜けようとする。だがドワーフたちは森の中で迷い、巨大な蜘蛛に襲われる。彼らはどうにか蜘蛛を倒したビルボによって助け出されたが、今度は闇の森のエルフたちに捕まり、エルフ王の岩屋へと連行されてしまった。ただしビルボだけは、指輪の力で透明になってエルフから逃れ、エルフたちを追跡して皆を救出するチャンスを待った。

エルフ王の地下牢からの脱出

エルフ王の尋問に対し、ドワーフたちは旅の目的を話そうとしなかったが、エルフ王はドワーフ達が何かを隠しているのを見抜き、ドワーフたちを地下牢に閉じ込めた。ビルボは、指輪で透明になってエルフの目を逃れながら岩屋の構造を調べ、岩屋の地下を流れる小川が外に通じており、その流れに空になったぶどう酒樽などの食料品の樽を投げ入れるための上げ蓋があるのを発見した。そして秋の宴の晩、牢の鍵を持つ番兵長給仕頭とこっそりぶどう酒を飲んで寝入ってしまった隙にビルボは鍵を盗み出してドワーフたちを助け出し、全員を食料品の空き樽の中に隠れさせた。そうとは気づかないエルフたちによって彼らは樽ごと小川の流れに落とされ、小川が森の川へと合流する地点で樽は筏に組まれた。ビルボは指輪を嵌めてその筏に乗って共に川を下り、筏がたての湖エスガロス(湖の町)に着くと人気が無くなるのを待ってドワーフたちを樽から助け出した。

エスガロスからはなれ山へ

一行はエスガロスで歓迎を受け、二週間ほど滞在した後に食料と小馬などの援助を与えられて船で早瀬川の上流まで送ってもらい、ついにスマウグの居るはなれ山に到達した。
スロールの地図にあった裏口を発見するが開け方がわからず、つるはしを用いても壊すことはできなかった。一行が諦めかけて座り込んだときに新月が昇り、傍にある黒い石の上にツグミが一羽降り立った。夕日の最後の光が裏口の岩戸に射した時、ツグミが突いた岩の上に穴が開き、トーリンが鍵を差し込むと岩戸が開いた。

ビルボは指輪の力で透明になると一人はなれ山の内部へ続く階段を降り、スマウグの眠る大広間まで行き着いた。ビルボは金のカップを一つ盗み出してドワーフたちの待つ裏口まで戻り、ドワーフたちはビルボを賞賛したが、宝物を盗まれたことに気づいたスマウグが暴れるとビルボにスマウグを怒らせた責任を取るように詰め寄ったため、ビルボは再び大広間まで降りる破目になり、そこで目覚めていたスマウグと対面した。スマウグはビルボの臭いに気がつくが、ホビットの存在(臭い)を知らなかったスマウグは戸惑う。そこでビルボはスマウグを口車に乗せ、スマウグの弱点である宝石の鎧にあいた左胸の穴を発見したが、スマウグもまた彼がドワーフたちの仲間であり、エスガロスの住民の助けを借りてやってきたことに気づいて怒りを覚えた。ビルボは会話を終えると逃げ出したが、後ろから熱風の息を吹きかけられて火傷を負い、ようやく裏口の仲間のところまで帰りついた。
ビルボはドワーフたちに介抱されながらスマウグとの会話や自分の見聞きしたことを伝え、その一部始終をツグミが傍で聞いていた。ビルボはツグミにこのことをエスガロスの人々に伝えてくれるよう願った。

スマウグの最期

ビルボを取り逃がして激怒したスマウグは、はなれ山のねぐらを出て裏口の付近を破壊した後エスガロス襲撃に向かう。一行はスマウグの居なくなった大広間に降りたが、この時ビルボは斥候として先に大広間に入ってアーケン石を発見し、こっそりポケットにしまいこんだ。一行は大広間に残されていた武器防具で武装し、この時トーリンはビルボにミスリルの胴着を贈り物として与えた。その後一行ははなれ山の表門から外に出ることに成功した。

一方スマウグの襲撃を受けたエスガロスの町は竜の吐く火によって炎上したが、バルドの警戒と指揮によって応戦していた。その時ビルボたちの会話を聞いていたツグミがバルドの肩に降り立ち、スマウグの宝石の鎧の左胸の穴を教えた。バルドは黒い矢を用いて見事にスマウグを仕留めた。

エスガロスの住民からの賠償請求

スマウグがいなくなっている間、トーリン達ははなれ山を自分のものと宣言する。ところが、スマウグにトーリン達が殺されたと思っていたバルドらエスガロスの民は、被災したエスガロスの救援に来た闇の森のエルフと共に、はなれ山にあったドワーフの財宝の回収にやってきた。
ところがトーリンは、はなれ山の財宝をエスガロスの民に渡すことを拒否し、トーリン達とエスガロスの民、そしてエルフは睨み合いになる。バルド達は、人数も少ないトーリン達はいずれ食料もなくなって音を上げると踏んでいたが、トーリンは大ガラスロアークを使って、くろがね連山ダインを援軍に呼んでいた。こうして人間、エルフ、ドワーフの間での戦争が近づきつつあった。

ビルボは夜中に自分が見張り番となった時を選んで抜け出し、盗んだアーケン石をバルドのもとに持っていって、これをドワーフとの交渉の材料にするよう提案、戦争を避けようとする。ビルボの申し出はバルドに受け入れられ、その帰り道にビルボはガンダルフに再会する。翌日の交渉の場でアーケン石がビルボによってバルドの手に渡ったと知ったトーリンは激怒したが、ビルボを放免するとダインの軍の到着まで時間を稼ぐことに決めた。

五軍の合戦

ダインの軍の到着によって状況は一触即発の危機に陥る。だが、まさに戦端が開かれようとしたその時、大ゴブリンを殺された復讐に燃える霧ふり山脈のゴブリンと、かつてダインに父アゾグを殺されたグンダバド山ボルグの軍勢が、はなれ山にドワーフが戻ってきたことを聞きつけ、ワーグと共にこれを攻撃するためにやってきた。そこで人間、エルフ、ドワーフは休戦し、ともにゴブリンとワーグに対抗することで同意。ここに五軍の合戦が始まった。

この戦いでトーリンフィーリキーリは討ち死にするが、大鷲たちとビヨルンの参戦によって形勢は逆転し、ゴブリンとワーグは撃退され、人間、エルフ、ドワーフの和解も成し遂げられる。はなれ山にドワーフの山の下の王国が再建され、その王にはダインが即位する。また、かつてはなれ山の麓にあったがスマウグに滅ぼされた谷間の国には、谷間の国の領主の子孫であるバルドが王に即位し、谷間の国の再建を始めた。

帰りの旅

ビルボは(小馬で運べるだけの分量である)それぞれ金と銀を詰めた二つの小箱などの宝物を受け取ってホビット庄への帰途につく。ビルボはエルフ王との別れ際に、彼の岩屋で盗み食いをした償いに真珠と銀の首飾りを贈った。エルフ王はビルボをエルフの友と呼んで敬意を表した。
ビルボとガンダルフはビヨルンの屋敷に春が来るまで逗留し、それから裂け谷に向かった。裂け谷でビルボはガンダルフの用事とは魔法使いたちの会議への出席だったこと、会議の決定によって闇の森の南に巣食っていた死人占い師を攻撃し追い払ったことを知った。

ホビット庄への帰還とビルボのその後

ビルボが袋小路屋敷に戻ると、ビルボの親戚のサックビル=バギンズ一家が、ビルボは死んだものとして袋小路屋敷の家具を競売にかけて売り払っている最中だった。サックビル=バギンズ一家は袋小路屋敷を乗っ取ろうとしていたが、その計画は危ういところで阻止された(『指輪物語』でも触れられる、ビルボとサックビル=バギンズ一家の不和はこれが元)。死んだものとされていたビルボが法的に生存していると認められるには長年に渡る面倒な手続きが必要となり、ビルボは沢山の自分の家具調度を自分で買い戻さねばならなかった。以来周囲からは変人扱いされ続けたが、年若い親戚の甥や姪たちからは慕われた。そして変わらずエルフの友であり、ドワーフ魔法使いの仲間からは深い尊敬を受けた。
そしてビルボは「死ぬまで一生幸せに暮らしました」という。

コメント

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  • リアル世界の現代なら失踪宣告=死亡した者とみなされるには七年かかるというのに、ほんの一年ちょっと断り無く留守にしただけで死亡認定されてしまうとは、ホビットの法律は恐ろしい・・・。 -- 2010-04-09 (金) 01:45:44
    • 通信手段もなく、自然に危険が満ちあふれていた時代ですから、失踪事件は珍しくなかったと思います。1年も突然音信不通になったら、死んだと思われても不思議ではないのでは -- 2010-04-09 (金) 14:26:25
    • ビルボにもっと親身になってくれる身内が居れば、これほど早く死亡認定されてしまうこともなかったかもしれないですが、一番近い身内のサックビル=バギンズ一家がビルボが居なくなることを望んでいたのが大きいでしょうね。後に養子になったフロドはビルボが失踪した後も毎年誕生祝いの会を催してくれていた程ですから。 -- 2010-04-09 (金) 22:23:00
    • ホビットは誰も旅をしないのが原則ですからね。 -- 2014-10-28 (火) 20:08:51
    • むしろ情報収集手段の豊富な現代日本では、7年は逆に長すぎるような気がしますね。 -- 2014-10-28 (火) 20:47:58
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Last-modified: 2015-02-05 (木) 09:11:10 (1406d)