#author("2019-12-30T18:22:32+09:00;2019-11-09T12:17:40+09:00","","")
#author("2020-02-08T22:19:51+09:00;2020-01-30T17:55:47+09:00","","")
-東夷を示す褐色人(Swarthy Men)については[[東夷]]を参照してください。
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* &ruby(かっしょくびと){褐色人}; [#d3c2c672]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[種族]]|
|~スペル|Dunlendings|
|~異訳|&ruby(こげちゃ){焦茶};の&ruby(くに){国};の人間、&ruby(くも){曇};り&ruby(ぞく){族};(([[指輪物語ロールプレイング]]日本語版での訳。だが誤訳であったとしてガイドブックで訂正されている))|

** 解説 [#Explanation]

[[エネドワイス]]にある[[褐色人の国]]に住む[[人間]]の民族。「褐色人」とは彼らの肌の色が浅黒く、頭髪が黒っぽいことから[[ロヒアリム]]が付けた呼名。褐色人はロヒアリムのことを[[フォルゴイル(藁頭)>藁頭]]と呼んで憎み、[[ローハン]]の建国以来ずっと敵対関係にあった。

[[指輪戦争]]では[[サルマン]]に懐柔されて同盟を結び、[[角笛城の合戦]]で[[アイゼンガルド]]の軍勢とともに[[ローハン]]と戦った。

>「わたくしはあの言葉を存じております。あれは[[人間]]の古い言葉の一つで、かつては[[マーク]]の西の谷々の多くで話されておりました。そら! やつらはわれらを憎んでおります。 … 『おれたちはやつらの王を捕えるぞ。フォルゴイルを殺せ! 藁頭どもを殺せ! 北から来た略奪者どもを殺せ!』 … 五百年経っても、やつらは[[ゴンドール]]の王が青年王[[エオル>エオル(レオドの息子)]]にマークを与え、かれと同盟を結んだ恨みを忘れておりませぬ。」((『[[[二つの塔>指輪物語/二つの塔]]』「ヘルム峡谷」 [[ギャムリング]]の言葉))
>「わたくしはあの言葉を存じております。あれは[[人間]]の古い言葉の一つで、かつては[[マーク]]の西の谷々の多くで話されておりました。そら! やつらはわれらを憎んでおります。 … 『おれたちはやつらの王を捕えるぞ。フォルゴイルを殺せ! &ruby(わらあたま){藁頭};どもを殺せ! 北から来た略奪者どもを殺せ!』 … 五百年経っても、やつらは[[ゴンドール]]の王が青年王[[エオル>エオル(レオドの息子)]]にマークを与え、かれと同盟を結んだ恨みを忘れておりませぬ。」((『[[[二つの塔>指輪物語/二つの塔]]』「ヘルム峡谷」 [[ギャムリング]]の言葉))

*** 歴史 [#g1f8af9b]

元は[[白の山脈>エレド・ニムライス]]の谷間地方に住まっていた未開の民族だといわれ、[[死者の道]]の[[死者たち>死者の軍勢]]や、一説によると[[ブリー郷]]の[[人間]]も同族であるとされる。

>褐色人たちのことばもまた異質であった。[[共通語]]に似たところがたとえあったとしても、微々たるものでしかなかった。かれらは遠い昔、[[白の山脈>エレド・ニムライス]]の谷間地方に住まっていた民族の生き残りである。[[馬鍬砦]]の[[死者>死者の軍勢]]たちはかれらに近い者たちであった。しかし[[暗黒時代]]に、ほかの者たちは[[霧ふり山脈]]の南の谷々に移り住み、中にはそこからさらにまた、無人の地を求めて、北は[[塚山丘陵]]まで移って行った者もあった。[[ブリー村]]の[[人間]]も、もとはそこからきたのである。しかしかれらはずっと昔に、[[アルノール北方王国>アルノール]]の民となり、[[西方語]]を話すようになっていた。ただ[[褐色人の国]]に住んでいた者たちだけが、同じ種族ではあったが、自分たちの古いことば、古い習慣を棄てず、[[ドゥネダイン]]に好意を持たず、[[ロヒアリム]]を憎み、隠れひそんで暮らしていた。((『[[追補編>指輪物語/追補編]]』「第三紀の諸言語と諸種族 人間のことば」))
>褐色人たちのことばもまた異質であった。[[共通語]]に似たところがたとえあったとしても、微々たるものでしかなかった。かれらは遠い昔、[[白の山脈>エレド・ニムライス]]の谷間地方に住まっていた民族の生き残りである。[[馬鍬砦]]の[[死者たち>死者の軍勢]]はかれらに近い者たちであった。しかし[[暗黒時代]]に、ほかの者たちは[[霧ふり山脈]]の南の谷々に移り住み、中にはそこからさらにまた、無人の地を求めて、北は[[塚山丘陵]]まで移って行った者もあった。[[ブリー村]]の[[人間]]も、もとはそこからきたのである。しかしかれらはずっと昔に、[[アルノール]]の[[北方王国]]の民となり、[[西方語]]を話すようになっていた。ただ[[褐色人の国]]に住んでいた者たちだけが、同じ種族ではあったが、自分たちの古いことば、古い習慣を棄てず、[[ドゥネダイン]]に好意を持たず、[[ロヒアリム]]を憎み、隠れひそんで暮らしていた。((『[[追補編>指輪物語/追補編]]』「第三紀の諸言語と諸種族 人間のことば」))

『[[終わらざりし物語]]』では'''かれらは[[ゴンドール]]にはほとんど愛情を抱いていなかったが、頑強で勇敢だったにもかかわらずその数は少なすぎ、また王たちの威光をたいそう恐れていたため、王たちを悩ますことはなく、王たちの目を東方からそらすことにもならなかった'''とある。また褐色人の国の北には[[エレギオン]]があったが、交流はほとんど無く、褐色人は[[エルフ]]を恐れていた。

[[第三紀]]2050年にゴンドールで王統が途絶えると、褐色人はゴンドールの臣下であることを止め、次第に[[カレナルゾン]]へ浸透しはじめる。
しかし第三紀2510年より[[ロヒアリム]]がカレナルゾンに移住してきたことで褐色人の伸長は阻まれ、以来両者は対立するようになった。[[ローハン]]の3代目の王[[アルドール]]はかれらを[[アイゼン]]川の向こうに完全に追いやった((『[[終わらざりし物語]]』によるとアルドールは侵略の報復のため[[エネドワイス]]の褐色人の土地を奪いさえしたという))。

だが褐色人はローハンの北や西の国境から再び浸透をはじめ、[[アイゼンガルド]]の環の管理者達がゴンドールとの繋がりを失うと、密かに彼らと結託、ついには砦を奪い取る。このことは[[デーオル]]の時代に明らかとなり、褐色人はアイゼンガルドの環を拠点に[[アイゼン]]川を渡り、ローハンに略奪を仕掛けるようになった。
さらにローハン西部にも影響力を持つにいたり、[[アドーン]]川沿いに領地を持った[[西境>西境(ローハン)]]の領主[[フレカ]]は褐色人の血を引いていたという。2754年にフレカが[[ヘルム]]との諍いで殺されると、フレカの息子[[ウルフ]]は褐色人と結託して、2758年の[[大侵略]]の折に[[黄金館]]を奪い取り、[[角笛城]]に逃れたヘルムを包囲した。だが[[長い冬]]の到来で打撃を受け、その後ローハンとゴンドールの反撃にあってウルフは討ち取られ、黄金館とアイゼンガルドは奪い返された。
この一件が元で、2759年にアイゼンガルドは[[サルマン]]の手に委ねられることになった。

しかし堕落したサルマンは、再び褐色人を配下に引き入れる。
[[指輪戦争]]ではサルマンに扇動された褐色人がローハンを攻撃し、アイゼンガルドの軍勢と共に[[角笛城の合戦]]にも参加した。褐色人はサルマンから、[[ロヒアリム]]は捕虜を生きたまま焼くと教えこまれていたという。角笛城の合戦でアイゼンガルドの軍勢が敗北すると、褐色人は降伏し、武装解除されて[[褐色人の国]]に戻された。

** [[Iron Crown Enterprises]]による設定 [#ICE]

[[ベレリアンド]]を目指した[[エダイン]]から分かれて、[[エレド・ルイン]]の東側に留まり、[[エネドワイス]]や[[ゴンドール]]の最初の住民となった[[ダエン]](Daen)という人々の末裔。褐色人の使用する言語はドゥナエル語(Dunael)とされている。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

[[サルマン]]に扇動され、[[アイゼンガルド]]の[[オーク]]や[[ウルク=ハイ]]と共に[[ローハン]]の[[西の谷>西谷]]の集落を襲う。[[エクステンデッド・エディション]]では一人の褐色人がサルマンに忠誠を誓うシーンが追加されている。だが[[角笛城の合戦]]には参加していない。

映画の世界観に準拠した『[[The Lord of the Rings Strategy Battle Game]]』では[[スライダン]]という名の首長に率いられている。

** コメント [#Comment]

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