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* &ruby(みどり){緑};の&ruby(いし){石}; [#nb83cbf8]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[物・品の名前]]|
|~スペル|green stone|
|~その他の呼び名|エレスサール(Elessar)、エルフの石(Elfstone)|

** 解説 [#Explanation]

[[アラゴルン二世]]が[[ロスローリエン]]を出立する際に[[ガラドリエル]]から与えられた、銀のブローチにはめられた緑色の宝石。

>そして奥方が膝から持ち上げたのは澄んだ緑色の大きな宝石で、翼を広げた鷲の形に細工された銀のブローチに嵌められていました。奥方が持ち上げると、宝石は、春の若葉ごしに照る[[太陽]]のようにきらめきました。「この石はわが娘ケレブリアンにわらわが与えたもの。さらにケレブリアンはこれをその娘に与えた。そして今これは望みの印としてそなたの手にはいった。この時にあたり、そなたはそなたのために予言された名、すなわち[[エレンディル]]王家のエルフの石、エレスサールを名乗られるがよい!」((『[[旅の仲間]]』緑の石を贈る際のガラドリエルからアラゴルンへの台詞))

元々はガラドリエルが持っていた石で、ガラドリエルから娘の[[ケレブリアン]]に、さらにその娘の[[アルウェン]]に引き継がれた。後にアルウェンは[[ロスローリエン]]に滞在中、アラゴルンがこの地を通ることがあれば彼に渡すようにと、ガラドリエルに石を預けた。
元々はガラドリエルが持っていた石で、ガラドリエルから娘の[[ケレブリアン]]に、さらにその娘の[[アルウェン]]に引き継がれた。後にアルウェンは[[ロスローリエン]]に滞在中、アラゴルンがこの地を通ることがあれば彼に渡すようにと、ガラドリエルに石を預けた。そしてガラドリエルはロスローリエンを出立する[[指輪の仲間]]に[[贈り物>ガラドリエルの贈り物]]を授ける際、アラゴルンに石を与えた。
アラゴルンはこの石を身に付けて[[ゴンドール]]に入ったため、予言通りゴンドールの民から「エルフの石」即ち''[[エレスサール]]''と呼ばれるようになった([[緑柱石]]も参照のこと)。

また[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]は[[アマン]]への航海で緑の宝石を身につけていたという。『[[旅の仲間]]』で[[ビルボ・バギンズ]]が歌った[[エアレンディルの歌]]には'''(エアレンディルが)胸に一個のエメラルドをつけた。'''という一節があり、またビルボの台詞には'''(この歌の歌詞を作るとき)ただ[[アラゴルン]]がどうしても緑の石を入れろといってきかないんでね。かれはそのことを重大に考えてるらしいのだ。わけは知らないが。'''とある((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]]』「数々の出会い」  [[「最後の憩」館]]にて[[ビルボ>ビルボ・バギンズ]]が[[エアレンディルの歌]]を朗読した後の[[フロド>フロド・バギンズ]]との会話 ))。
また[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]は[[アマン]]への航海で緑の宝石を身につけていたという。『[[旅の仲間]]』で[[ビルボ・バギンズ]]が歌った[[エアレンディルの歌]]には'''(エアレンディルが)胸に一個のエメラルドをつけた。'''という一節があり、またビルボの台詞には'''(この歌の歌詞を作るとき)ただ[[アラゴルン]]がどうしても緑の石を入れろといってきかないんでね。かれはそのことを重大に考えてるらしいのだ。わけは知らないが。'''とある((『旅の仲間』「数々の出会い」[[「最後の憩」館]]にて[[ビルボ>ビルボ・バギンズ]]が[[エアレンディルの歌]]を朗読した後の[[フロド>フロド・バギンズ]]との会話 ))。

** 緑の石の由来 [#m51815f4]

『[[終わらざりし物語]]』には、緑の石についてさらに多くのことが述べられている。

*** ゴンドリンの緑の石 [#b3df8c3e]

[[第一紀]]の[[ゴンドリン]]にいた名工[[エネアジル]]が作った石。生長する緑と木漏れ日を愛したエネアジルは、[[太陽]]の光を木の葉の緑色の宝石に封じ込めた。この石には強い癒しの力があり、[[ノルドール]]達ですら驚きの目を見張ったという。
この石はエネアジルから[[イドリル]]に与えられて[[ゴンドリン]]の破滅を逃れた。イドリルは、[[トゥオル]]と共に[[西方(アマン)>アマン]]への航海に出る時に、この石を息子の[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]に残した。エアレンディルは緑の石の力によって[[シリオンの港]]に逃れてきた者達を癒した((だが『[[シルマリルの物語]]』では、この癒しの力は[[シルマリル]]に帰せられている、と[[クリストファー>クリストファー・トールキン]]は指摘している。))が、エアレンディル自身が西方へ航海する時には、この石を身に付けて船出した。

*** 同一の石か、別の石か [#kfd1d6e9]

このエネアジルが作った緑の石と、『[[指輪物語]]』において[[アラゴルン二世]]に与えられた緑の石が同一のものか否かについては、同じ草稿上に二つの説が併記されており、'''どちらが真実かは、すでに去ってしまった賢者たちしか知らない'''とされている。

:同一説|[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]が持って西方に去った緑の石は[[ヤヴァンナ]]の手に渡る。[[オローリン>ガンダルフ]]はヤヴァンナからこの石を託されて、[[中つ国]]に携えた。そして[[ヴァラール]]は中つ国を見捨てたと嘆く[[ガラドリエル]]に、「ヴァラールの心を示すもの」として与えられた。
>「これをお心のままに使いなさるがよい。さすれば束の間とはいえ、あなたのお住まいを[[中つ国]]の中でも並ぶもののないほど美しい場所とすることができましょう。しかし、あなたはこの石を持ちつづける定めではない。時がくれば他の者に渡すこととなりましょう。なぜなら、あなたが倦み疲れて中つ国を旅立つ前に、これを受けとる定めの者が現れ、彼の人はこの石にちなんだ名で呼ばれるでしょうから。[[エレッサール>エレスサール]]と彼は呼ばれるでしょう」((『[[終わらざりし物語]]』「ガラドリエルとケレボルンの歴史」))

:別物説|エアレンディルが携えた緑の石は、そのまま西方に持ち去られ中つ国には戻ってこなかった。[[エネアジル]]の友人だった[[ケレブリンボール]]が[[エレギオン]]に住まうようになった後、エネアジルの緑の石を模して、ガラドリエルのために新しい緑の石を作ったというもの。このケレブリンボールの緑の石はエネアジルの石と比べ、より巧みで澄んでいたが、年をとった太陽の光を用いたため輝きは弱かったという。石がはまっている鷲の姿をかたどった銀のブローチを作ったのもケレブリンボールであるという。
ガラドリエルはこの緑の石を使って[[ロスローリエン]]を育んだが、彼女の元に[[ネンヤ]]が渡ると緑の石は必要なくなったので、自分の娘の[[ケレブリアン]]に渡した。さらにケレブリアンから[[アルウェン]]へと渡された。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

登場しない。かわりに[[アルウェン]]は、[[裂け谷]]で自分の首飾りを[[アラゴルン>アラゴルン二世]]に贈っている。劇中では数カ所アラゴルンが「エレスサール」と呼ばれる場面があるが、このネックレスが「エルフの石」とされているものと思われる(エレスサールの言葉自体は「エルフの石」の意であり、「緑」の意味は含んでいないから、と解釈することはできる((ただし原作では、緑色の石([[エメラルド>緑柱石]])であることが「エルフの石」と呼ばれる所以であり、順序が逆である)))。

『王の帰還 [[スペシャル・エクステンデッド・エディション>エクステンデッド・エディション]]』で、[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]にてアラゴルンが[[パランティーア]]を使って[[サウロン]]に挑戦(挑発)を挑むとき、このネックレスが落ちて砕け散る場面があるが、その直後にアラゴルンが[[黒門]]に向けて出陣するときも首にかけているのが確認できるため、ネックレスが砕けるのはサウロンがもたらした幻影、幻覚、予兆などであろうと判断される。

*** 画像 [#ub1f4594]

&ref(vlcsnap-00083.jpg,,25%,アルウェンの首飾り);

*** グッズ [#ked59964]

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