* &ruby(ノースメン){北国人}; [#y92a9160]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[種族]]|
|~スペル|Northmen|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#Explanation]

[[ロヴァニオン]]の騎馬民族。[[北方の自由の民]]の一派で、[[闇の森]]と[[早瀬川]]の間の大平原に大きく強力な連合体を作って暮らしていた。[[東入地]]は彼らの伐採によって広がった土地である。『[[終わらざりし物語]]』によると((『[[二つの塔]]』[[フロド>フロド・バギンズ]]と[[サム>サムワイズ・ギャムジー]]との会話での[[ファラミア]]の台詞として類似の記述がある))、[[ハドルの族]]に近い血縁の者たちだったと思われるといい、そのため[[ドゥーネダイン]]とは親縁であった。
[[ゴンドール]]21代目の王となる[[エルダカール>エルダカール(ヴァラカールの息子)]]の母[[ヴィドゥマヴィ]]の出身民族。
[[ロヴァニオン]]の騎馬民族。[[北方の自由の民]]の一派で、[[闇の森]]と[[早瀬川]]の間の大平原に大きく強力な連合体を作って暮らしていた。[[東入地]]は彼らの伐採によって広がった土地である。『[[終わらざりし物語]]』の「キリオンとエオル」によると、彼らは[[ハドルの族]]に近い血縁の者たちと思われ、そのため[[ドゥーネダイン]]とは親縁であった。((『[[二つの塔]] 下』「五 西に開く窓」の、[[ロヒアリム]]について語る[[ファラミア]]の台詞に類似の記述がある))
[[ゴンドール]]21代目の王となる[[エルダカール>エルダカール(ヴァラカールの息子)]]の母[[ヴィドゥマヴィ]]の出身民族でもある。

[[ヴィドゥガヴィア]]、[[ヴィドゥマヴィ]]、[[マルハリ]]、[[マルフウィニ]]、[[フォルスウィニ]]といった北国人の人名はゴート語に沿って表記されている。

*** ゴンドールの同盟者 [#g40d1779]

[[第三紀]]のはじめ、かれらは[[ゴンドール]]の同盟者として、[[東夷]]の侵入を阻む防壁の役割を果たしていたが、常にゴンドールに対して誠実であったわけではなく、中には略奪や諸侯間の争いのために東夷と結ぶ者達もいた。
当時諸侯の中で最も力があったのが[[ヴィドゥガヴィア]]であり、彼は[[ロヴァニオン]]の王を自称していた。ゴンドールの摂政[[ミナルカール(後のローメンダキル二世)>ローメンダキル二世]]は北国人との連携を強化するため、息子の[[ヴァラカール]]を大使として派遣し、北国人の習俗を学ばせた。しかし想像以上に北国人を愛するようになったヴァラカールは、ヴィドゥガヴィアの娘ヴィドゥマヴィと結婚するに至る。やがてヴァラカールの死後の1432年、二人の子[[エルダカール>エルダカール(ヴァラカールの息子)]]の王位継承の正統性を巡って、ゴンドールで内戦が勃発する。その結果、エルダカールは簒奪者[[カスタミア]]に地位を追われるが、北国人の許に身を寄せて抵抗し、1447年に彼は[[ドゥーネダイン]]と北国人の支持を得て復位に成功した。((『[[指輪物語]] [[追補編]]』))

以来、エルダカールの血脈は北国人の中で中心的な意味を持つようになる([[ロヴァニオン王家>ロヴァニオン#kingdom]])。

*** 衰退と分散 [#x62a61db]

だが、1636年の[[悪疫]]の大流行と、続く[[馬車族]]の侵入によってその勢力は大きく減退する。
悪疫はロヴァニオンの民と馬の半数以上を奪い、復興は遅々としたものだった。1851年より馬車族の侵略がはじまり、1856年に[[ナルマキル二世]]に率いられたゴンドールと北国人の軍勢は大敗を喫してロヴァニオンの大部分が馬車族の支配下に落ちる。ヴィドゥガヴィアの直系の子孫[[マルハリ]]はこの戦いで戦死したが、後衛を務めた彼とその[[騎馬軍団>エオレド]]の働きのために、ゴンドール軍は潰滅を免れた。
多くの北国人は馬車族の奴隷となったが、マルハリの息子[[マルフウィニ]]の許に逃げ延びて[[アンドゥイン]]の谷間に撤退する者達もいた。1899年に[[カリメフタール>カリメフタール(ナルマキル二世の息子)]]が馬車族を破った戦いでは、マルフウィニとその民が援軍として馬車族の軍を駆逐する一方で、奴隷となっていた北国人が呼応して蜂起し、馬車族の野営地を焼き払った。((『[[終わらざりし物語]] 下』「II キリオンとエオル、およびゴンドールとローハンの友情」))

しかし北国人の被害も甚大であり、馬車族の脅威が去った後もかれらは故郷へ戻ることはなくアンドゥインの谷間に移住、[[エオセオド]]の祖先となる。また[[谷間の国]]の人間達とも近縁であったことから、そちらに合流した者たちもいた。
しかし北国人の被害も甚大であり、馬車族の脅威が去った後もかれらは故郷へ戻ることはなくアンドゥインの谷間に移住、[[エオセオド]]の祖先となる。また[[谷間の国]]の人間達とも近縁であったことから、そちらに合流した者たちや、[[ゴンドール]]へ逃げた者たちもいた。

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