#author("2017-10-04T03:39:40+09:00","","")
* ヴィンギロト [#q0a26181]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[物・品の名前]]|
|~スペル|Vingilot|
|~その他の呼び名|ヴィンギローテ(Vingilótë)、ロシンジル(Rothinzil)|

** 解説 [#Explanation]

[[クウェンヤ]]で「&ruby(みなわ){水沫};の花」(Foam-flower)の意で、完全な形で書くと''ヴィンギローテ''。[[アドゥーナイク]]では''ロシンジル''と呼ばれる。
[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]の船の名。

>エアレンディルは、[[キーアダン]]の助けを借りて、ヴィンギロト、即ち〈水沫の花〉と呼ばれる、歌に歌われたすべての船の中でも最も美しい船を造り上げた。櫂は金色、肋材は白、[[ニンブレシル]]の樺の林から切り出されたのである。帆はあたかも白銀色の月のようであった。((『[[シルマリルの物語]]』「[[クウェンタ・シルマリルリオン]]第二十四章 エアレンディルの航海と怒りの戦いのこと」))

エアレンディルは三人の水夫([[ファラサール]]、[[エレルロント]]、[[アイランディア]])と共にこの船に乗り込み、[[中つ国]]を船出して[[アマン]]を目指した。はじめは[[ヴァリノールの守り>ヌアタレ・ヴァリノーレヴァ]]に阻まれて[[大海]]を果てしなく彷徨ったが、最後には白鳥となって飛来した[[エルウィング]]を迎え、彼女が携えてきた[[シルマリル]]の光によってついにアマンに到達する。
エアレンディルは三人の水夫([[ファラサール]]、[[エレルロント]]、[[アイランディア]])と共にこの船に乗り込み、[[中つ国]]を船出して[[アマン]]を目指した。はじめは[[ヴァリノール隠し>ヌアタレ・ヴァリノーレヴァ]]に阻まれて失敗したが、白鳥となって飛来した[[エルウィング]]を迎え、彼女が携えてきた[[シルマリル]]の光によってついにアマンに到達する。

シルマリルをかかげた[[明星>エアレンディルの星]]となって天空を航海する運命がエアレンディルに下されると、この船も[[ヴァラール]]の手によって海から取り上げられて祝福され、[[アルダ]]の境涯を航行できるように作り変えられた。

>つぎに新しく[[エルフ]]が作ってくれた船は、[[ミスリル]]とエルフのガラスから成り、 &br; 輝く船首はあるが、こぐ櫓はなく、銀のマストに帆もはらず、 &br; 舷燈がわりにシルマリル、明るい旗には、燃える炎、 &br; これみな[[エルベレス]]が自らとりつけたもので、さらにかれのためにかの女は不滅の翼を作って備え、 &br; かれには不死の命運を与えて、岸なき天つ海原を渡るように &br; [[日>太陽]]の後、[[月]]の後について飛ぶようにした。((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]] 下』「一 数々の出会い」 [[ビルボ]]の作ったエアレンディルの歌より))

[[怒りの戦い]]において、エアレンディルが空から[[中つ国]]へ乗り込んだときに乗っていたのもこの船である。その時にエアレンディルは、黒竜[[アンカラゴン]]を打ち倒した。

現在でもエアレンディルはヴィンギロトに乗って虚空を旅しており、彼が[[アルダ]]に戻ってくる明け方や夕暮れ時に[[その姿>エアレンディルの星]]をしばしば目にすることができる。

** コメント [#Comment]

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