#author("2023-12-12T16:39:16+09:00;2023-10-21T01:08:01+09:00","","")
* ローハン [#x312ce69]
** 概要 [#s3c33a5b]

|~カテゴリー|地名|
#contents

** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Rohan|
|~その他の呼び名|マーク(Mark)、&ruby(リダーマーク){騎士国};(Riddermark)|
|~その他の呼び名|マーク(Mark)、&ruby(リダーマーク){騎士国};(Riddermark)、ロハンド(Rochand)|

** 解説 [#wdc645c4]
** 解説 [#Explanation]

[[アンドゥイン]]と[[アイゼン川>アイゼン]]の間、[[アイゼンガルド]]の南東、[[ファンゴルン]]の南にある[[カレナルゾン]]の地にある国。王都は[[エドラス]]。緑地に疾駆する白い馬を紋章とする。
ローハンとは[[ゴンドール]]の[[人間]]がこの国を呼ぶときの呼び名で、ローハンの人間([[ロヒアリム]])自身は自らの国を、「乗り手の辺境」の意である&ruby(リダーマーク){騎士国};、あるいは単に「辺境」の意であるマークと呼んでいる。
[[カレナルゾン]]に地にある[[人間]]の王国。王都は[[エドラス]]。緑地に疾駆する白い[[馬]]を紋章とする。
ローハンとは[[ゴンドール人]]がこの国を呼ぶときに使う、「馬の国(Horse-country)」を意味する[[シンダリン]]での名((『[[終わらざりし物語]]』によると命名者は[[ハッラス]]。[[シンダリン]]としてより正確で古い形はロハンド(Rochand)だが(口語では語尾の-dが省かれてロハン(Rochan)とも)、[[西方語]]を母語とする[[ゴンドール人]]にはローハン(Rohan)と発音され、後に[[ロヒルリム]]自身もこの名を使うようになった。))。ローハンの人間は自らの国を「乗り手の辺境」の意である''&ruby(リダーマーク){騎士国};''、あるいは単に「辺境」の意である''マーク''と呼んでいた(ただしこれらは[[古英語]]に訳された呼び名である)。

元来ローハンの人々は[[エオセオド]]と呼ばれ、[[大河アンドゥイン>アンドゥイン]]の北部の渓谷に住んでいた。だが[[第三紀]]2510年に[[ゴンドール]]が[[東夷]]と[[オーク]]に攻撃されたとき、[[ゴンドール]]を救援するために[[エオル>エオル(レオドの息子)]]に率いられて参戦し、[[カレナルゾン]]の戦いで大勝した。
その結果ゴンドールは救われる。ゴンドールの当時の[[執政]][[キリオン]]は、エオセオドへの返礼として[[カレナルゾン]]の地を割譲した。それ以来エオルの民はカレナルゾンに移り住み、その国をマークと呼んで青年王エオルを初代の国王とし、自らをエオリンガス(エオルの家の子)と呼んだ([[ゴンドール]]人には[[ロヒアリム]]と呼ばれた)。
以後ローハンは独自の言語と文化を保持しつつも、[[ゴンドール]]の同盟国として存続し続けた。
その国民は[[ロヒルリム]]と呼ばれ、[[馬]]と心を通わせる優れた乗手として知られていた。
かれらは元々[[エーオセーオド]]と呼ばれ、[[アンドゥインの谷間]]の上流域や源流域に住んでいたが、2510年の[[ケレブラントの野の戦い]]で[[ゴンドール]]を救援した返礼として[[カレナルゾン]]の地を割譲されてその地に移り住む。以来、ローハンは独自の言語と文化を保持しつつ、[[ゴンドール]]の強力な同盟国であり続けた。

*** ロヒアリム(ローハン人) [#a656949c]
*** ロヒルリム(ローハン人) [#a656949c]

[[ロヒアリム]]の項目を参照。
かれらは自らのことを「エオルの家の子」とも呼んでいた。[[ロヒルリム]]の項目を参照。
自分達の古くからの言葉である[[ローハン語]]を保持し続けており、人名や地名などはローハン語で独自の名前を付けた。ロヒルリムの支配層は[[西方語]]を解した。

*** マーク(ローハン)歴代の王 [#d3b2ed36]
*** ローハンの軍制 [#v872a986]

[[エーオレド]]の項目を参照。

*** ローハンの国土 [#baace580]

[[白の山脈>エレド・ニムライス]]の北側にある[[ゴンドール]]の旧領土[[カレナルゾン]]の一帯を国土とする。
北の国境は[[霧ふり山脈]]南端の[[ナン・クルニール]]から[[ファンゴルン]]の森の縁と、[[白光川]]だった。東の国境は[[アンドゥイン]]の川筋、[[エミュン・ムイル]]西端の崖([[東壁]])、[[エント川]]の三角州で、[[メリング]]川が[[ゴンドール]]との国境だったが、後に[[フィリエン]]森も実質的に含まれた。
南は[[白の山脈>エレド・ニムライス]]沿いで、そこにある谷間や渓谷も国土に含まれた。西の国境は[[アイゼン]]川と[[アドルン]]川だった。

ローハン平原と呼ばれる肥沃な平野部と、白の山脈の山麓である峻険な峡谷部に大別できる。普段のロヒルリムは各領地に分散して住み、平野部で農耕や牧畜を行っている。戦時になると、防衛に便利な山麓の砦に拠った。

*** 登場する地名 [#a2259820]

-[[エドラス]](王都)
--[[黄金館(メドゥセルド)>黄金館]]
-[[フォルデ]]
--[[アルドブルグ]]

-[[スタルクホルン]]
--[[雪白川]]
---[[川上>川上(ローハン)]]
--[[やしろ谷]]
---[[やしろ岡]]
---[[フィリエンフェルド]]
---[[やしろ下]]
-[[イーレンサガ]]
-[[精霊山(ドウィモルベルグ)>ドウィモルベルグ]]
--[[ディムホルト]]
--[[死者の道]]

-[[ウェストフォルド]]
--[[奥出での谷]]
---[[死の丘]]
---[[ヘルムの堤防]]
---[[ヘルム峡谷]]
---[[角笛城]]
---[[燦光洞(グレームシュラフ)>燦光洞]]
---[[奥出での渓流]]
--[[スリヒュルネ]]
--[[グリムスラーデ]]?
-[[ローハン谷]]
--[[アイゼン]]川
---[[アイゼンの浅瀬]]

-[[西境>西境(ローハン)]]
--[[アドルン]]川

-[[イーストフォルド]]

-[[フェンマルク]]
--[[メリング]]川

-[[フィリエン]]森(事実上の王家の領地)
--[[ハリフィリアン]]

-[[ウェストエムネト]]

-[[エント川]]
--[[エント浅瀬]]

-[[イーストエムネト]]
--[[高地(ウォルド)>高地]]
--[[ローハンの東壁>東壁]]

** ローハンの歴史 [#a46f4dba]

*** 建国 [#zc48a31b]

ローハンの人間である[[ロヒルリム]]の祖先は、[[リョヴァニオン]]北方に住む[[エーオセーオド]]である。彼らの国主は[[ゴンドール]]王[[エルダカール]]の親戚である[[リョヴァニオン王家>リョヴァニオン#Kingdom]]の末裔と言われる。エーオセーオドは[[第三紀]]1899年のゴンドール王[[カリメヘタール>カリメヘタール(ナルマキル二世の息子)]]、1944年のゴンドール王[[エアルニル二世]]がそれぞれ[[馬車族]]と戦ったとき、ゴンドールと同盟を結んで戦った。
2510年、[[オーク]]および[[東夷]]の一派[[バルホス族]](その背後には[[ドル・グルドゥル]]の影があった)の脅威にさらされたゴンドール[[執政]][[キリオン]]は、僅かな望みを抱いてエーオセーオドの国主[[エオル>エオル(レオドの息子)]]の元に、援助を求める使者を送った。知らせを受けたエオルは、ゴンドールが敗れて闇の脅威が広がることを恐れ、ゴンドール救援のために参戦、[[ケレブラントの野の戦い]]で勝利を収める。
キリオンはこの謝礼および、ゴンドール北方の守りになることを期待して、人口が希薄となっていた[[カレナルゾン]]の土地をエオルの民に割譲する。自分たちの土地を手狭に感じるようになっていたエーオセーオドは、北方に残していた妻子や家財を持ってこさせてカレナルゾンに移住し、[[エドラス]]を王都とした&ruby(リダーマーク){騎士国};(マークとも呼称される)を建国、エオルが初代の王となった。彼らの国はゴンドール人にはローハンと呼ばれ、国民はロヒルリムと呼ばれるようになった。
エオルは''エオルの誓い''(Oath of Eorl)と呼ばれる誓言を立て、将来にわたるゴンドールとの同盟国となった。ロヒルリムはゴンドールの文化の一部を取り入れたが、おおむね自分たちの伝統を守ってカレナルゾンで暮らすようになる。

*** 東夷および褐色国人との戦い [#ne51239c]

だがローハンの建国は、この土地を狙っていた[[東夷]]や[[&ruby(ダンレンデイング){褐色国人};>褐色国人]]にとっては不都合なことであった。ロヒルリムはたびたび彼らと戦うことになり、エオルも2545年に東夷との戦いで戦死した。
第三紀2758年から翌59年、9代目の王[[ヘルム]]の時代にローハンは、東夷および褐色国人に東西から攻撃を受け([[大侵略]])、国土は蹂躙され、エドラスも占拠される。その後ゴンドールの救援もあり、ヘルムの死後王位を継いだ、ヘルムの甥[[フレーアラーフ]]はエドラスを奪還した。ここにローハン王の第一家系は終わり、フレーアラーフからマーク王家第二家系が始まる。だが[[長い冬]]の影響もあって国力は大いに疲弊した。
そのため、2759年にゴンドールの執政[[ベレン>ベレン(エガルモスの息子)]]は、ゴンドール領のまま残されていた[[アイゼンガルド]]の管理を[[サルマン]]に委ね、[[オルサンク]]の鍵をサルマンに渡した。当初サルマンはゴンドールおよびローハンの同盟者として働き、ロヒルリムも助けられた。

だがサルマンは[[指輪の力>力の指輪]]を求め、またオルサンクの[[パランティール]]を使用したことにより[[サウロン]]の目にとらえられて堕落。密かにアイゼンガルドに[[オーク]]や[[ウルク>ウルク=ハイ]]を集めて独自の勢力を築き、褐色国人と結託。またローハンの[[グリーマ]]を間者として取り込み、ローハンを侵食するようになる。

*** [[指輪戦争]] [#n0251feb]

グリーマは、当時の王[[セーオデン]]に毒の言葉を吹き込んで王の気力を萎えさせ、またアイゼンガルドの脅威を過小評価するよう誘導。その一方でローハンの勢力とアイゼンガルドの勢力との衝突が発生し、[[第三紀3019年>大いなる年]]、[[アイゼンの浅瀬の合戦]]にて、セーオデンの息子にして王位継承者の[[セーオドレド]]は戦死する。さらにグリーマは、命令を無視してアイゼンガルドのオークを追撃し、またグリーマの裏切りに気づきつつあった、セーオデンの甥エーオメルを投獄させた。
そこに、[[アラゴルン二世]]、[[レゴラス]]、[[ギムリ]]と共に[[ガンダルフ]]がやってくる。ガンダルフはセーオデンを癒してグリーマの裏切りを暴き、グリーマは追放される。セーオデンは釈放したエーオメルを王位後継者に指名すると、ガンダルフ、アラゴルンらと共に、アイゼンガルドの軍勢と戦うため西へ軍勢を進めた。
その結果発生した[[角笛城の合戦]]で、アイゼンガルド及び[[&ruby(ダンレンデイング){褐色国人};>褐色国人]]の軍勢にセーオデンは勝利した後、[[エント]]によって破壊された[[アイゼンガルド]]を訪れてサルマンと対面。セーオデンはサルマンの甘言を拒絶し、アイゼンガルドはエントによって包囲、監視されることになった。

西方の脅威が排除されたことで、セーオデンはガンダルフとアラゴルンの助言に従い、東征の準備を始める。[[烽火>ゴンドールの烽火]]と[[赤い矢]]による[[ゴンドール]]からの救援要請を受け取ったセーオデンはエオルの誓いを守り、率いられる限りの兵を率い[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]へ向けて東進、[[ペレンノール野の合戦]]にてゴンドールの軍勢と共に戦い、[[モルドール]]の軍勢に対して勝利を収める。
だがこの戦いでセーオデンは戦死。生き残ったロヒルリムの兵を率いることになったエーオメルは、アラゴルン、ガンダルフらが率いるゴンドールの軍勢と共に[[西軍]]として[[黒門の戦い]]に参加。切望的な戦いの最中、[[指輪所持者]]が[[一つの指輪]]を破壊したことにより[[サウロン]]は滅び、モルドールの軍勢は総崩れとなって、勝利を収めた。

*** 指輪戦争後 [#ud8c8970]

[[アラゴルン二世]]は[[再統一された王国>亡国の民の王国]]のエレッサール王として即位したが、ローハンはロヒルリムの領土として残され、エーオメルがマーク第三家系の王となってそのまま統治することになり、またエレッサール王とエーオメル王はエオルの誓いを新たにした。こうしてローハンは、かつてない平和を享受することができた。また[[燦光洞]]には、角笛城の合戦の最中にこの地に魅せられた[[ギムリ]]が[[エレボール]]の[[ドワーフ]]の一部を率いてやってきて領主となり、ローハンやゴンドールで見事な仕事を行った。
一方エレッサール王は東方や南方において、なおもサウロンの残党と闘わなければならなかったが、エレッサール王の王旗の側には常にロヒルリムの王旗があり、戦場をロヒルリムの騎兵が駆けたという。

*** マーク(ローハン)歴代の王 [#king]

||名前|在位|h
|初代(第一家系)|[[青年王エオル>エオル(レオドの息子)]]|[[第三紀]]2510~2545|
|2代|[[ブレゴ]]|2545~2570|
|3代|[[長命王アルドール>アルドール]]|2570~2645|
|4代|[[フレア]]|2645~2659|
|5代|[[フレーアウィネ]]|2659~2680|
|6代|[[ゴールドヴィネ]]|2680~2699|
|7代|[[デーオル]]|2699~2718|
|8代|[[グラム]]|2718~2741|
|9代|[[槌手王ヘルム>ヘルム]]|2741~2759|
|10代(第二家系)|[[フレアラフ]]|2759~2798|
|11代|[[ブリッタ・レーオヴァ>ブリッタ]]|2798~2842|
|12代|[[ワルダ]]|2842~2851|
|13代|[[フォルカ]]|2851~2864|
|14代|[[フォルクウィネ]]|2864~2903|
|15代|[[フェンゲル]]|2903~2953|
|16代|[[センゲル]]|2953~2980|
|17代|[[セオデン・エドニュー>セオデン]]|2980~3019|
|18代(第三家系)|[[エオメル・エアディグ>エオメル]]|3019~[[第四紀]]63|
|19代|[[エルフウィネ]]|[[第四紀]]63~|
|初代(第一家系)|[[青年王エオル>エオル(レオドの息子)]]|[[第三紀]]2510~2545 (35年間)|
|2代|[[ブレゴ]]|2545~2570 (25年間)|
|3代|[[長命王アルドル>アルドル]]|2570~2645 (75年間)|
|4代|[[フレーア]]|2645~2659 (14年間)|
|5代|[[フレーアウィネ]]|2659~2680 (21年間)|
|6代|[[ゴールドウィネ]]|2680~2699 (19年間)|
|7代|[[デーオル]]|2699~2718 (19年間)|
|8代|[[グラム]]|2718~2741 (23年間)|
|9代|[[槌手王ヘルム>ヘルム]]|2741~2759 (18年間)|
|10代(第二家系)|[[ヒルドの息子フレーアラーフ>フレーアラーフ]]|2759~2798 (39年間)|
|11代|[[ブリュッタ]]|2798~2842 (44年間)|
|12代|[[ワルダ]]|2842~2851 (9年間)|
|13代|[[フォルカ]]|2851~2864 (13年間)|
|14代|[[フォルクウィネ]]|2864~2903 (39年間)|
|15代|[[フェンゲル]]|2903~2953 (50年間)|
|16代|[[センゲル]]|2953~2980 (27年間)|
|17代|[[セーオデン]]|2980~3019 (39年間)|
|18代(第三家系)|[[エーオメル・エーアディグ>エーオメル]]|3019~[[第四紀]]63 (65年間)|
|19代|[[エルフウィネ]]|[[第四紀]]63~?|

** コメント [#ic63f251]
** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#LotRO]

#pcomment_nospam(,6,,,,,reply)
[[エント川]]を境にして、西ローハン(ウェストエムネト)と東ローハン(イーストエムネト)という2つの大きなエリアに区分けされている。

各地域の町や村落には周辺一帯の土地を領有する領主(Thane)がいて、都から派遣された行政官(Reeve)が統括するという政治体制を敷いている。
Thaneはアングロ・サクソン時代のイングランドにおいて主君から領地を与えられ、行政や軍事の運営を担った者たちの事。階級としては貴族と平民の中間に位置し、日本史上における国衆や地頭に相当する。対してReeveはより大きな町や州全体の行政・司法を監督する役目を負った官吏で、国王の直臣である彼らは国司や守護・藩主に相当する。
また、エーオレドに属さない地方の軍団を統率するAldorという司令官職も存在する。


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** コメント [#Comment]

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