* ルーシエン [#u54efe0f]
** 概要 [#g7267683]

|~カテゴリー|人名|
|~スペル|Lúthien|
|~異訳|ルシアン、ルシエン|
|~その他の呼び名|[[ティヌーヴィエル]]|
|~種族|[[エルフ]]([[シンダール]])と[[マイア]]の血を引く|
|~性別|女|
|~生没年|~[[第一紀]]|
|~親|[[シンゴル]](父)、[[メリアン]](母)|
|~兄弟|無し|
|~配偶者|[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]|
|~子|[[ディオル>ディオル(ベレンの息子)]](息子)|

** 解説 [#k73e7f30]

星々の時代、[[シンダール・エルフ>シンダール]]の王[[シンゴル]]と、[[マイア]]の[[メリアン]]の間に生まれた一人娘。[[ティヌーヴィエル]]と呼ばれる。[[中つ国]]のあらゆる者の中で、最も美しい存在といわれた(その姿は、後に生まれる[[アルウェン]]に非常に似ていたという)。

*** ベレンとの恋とシルマリルを求める旅路[#qe512add]

ルーシエンは、[[ドルソニオン]]から脱出して[[ドリアス]]に迷い込んだ[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]と出会って恋に落ち、ベレンは彼女に[[ティヌーヴィエル]]の名を与えた。だが[[人間]]を蔑視するシンゴルは、二人の結婚を認めて欲しくば[[シルマリル]]の一つを取ってくるよう、ベレンに要求する。そのためベレンは旅立ったが、彼が[[サウロン]]に囚われたことを知ったルーシエンは、[[ドリアス]]を抜け出してベレン救出に向かった。
途中彼女は[[ケレゴルム]]に騙されて[[ナルゴスロンド]]に捕らえられるが、猟犬[[フアン]]に助けられて脱出。フアンと共に[[トル=イン=ガウアホス]]に向かい[[サウロン]]と戦ってこれを撃退、ベレンを救出した。

ルーシエンは、シルマリル探索の旅を再開したベレンに同行する。彼女はベレンと共に、[[アングバンド]]の[[モルゴス]]の王座の前まで行った。ルーシエンは歌によってモルゴスとその召使を眠らせ、その隙にベレンがモルゴスの[[鉄の冠]]から[[シルマリル]]の一つを奪った。
だが城門の前にいた目覚めた[[カルハロス]]にベレンが噛み付かれ、奪い取ったシルマリルはベレンの片手ごとカルハロスに食われてしまった。だが二人は[[ソロンドール]]に救助されてアングバンドから脱出し、ルーシエンは傷とカルハロスの牙の毒によって命を落としかけたベレンを介抱し、ベレンは一命を取り留めた。
二人はドリアスに帰還し、その偉業を知った[[シンゴル]]はベレンとルーシエンの婚約を認めた。

***ベレンの復活と二人の中つ国への帰還 [#b7a63499]

しかし[[ドリアス]]に襲来した[[カルハロス]]を狩るために出陣した[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]が死ぬと、ルーシエンも生身の命を捨てて[[中つ国]]を去る。彼女は[[マンドスの館]]で[[ヴァラール]]に慈悲と憐れみを請い、自分の[[エルフ]]としての不死の命と引きかえにベレンを蘇らせてもらい、二人で中つ国に戻った。
ベレンとルーシエンは一度ドリアスで[[シンゴル]]に再会した後、[[トル・ガレン]]の地で夫婦として過ごした。この地で二人の息子[[ディオル>ディオル(ベレンの息子)]]が生まれている。

***シルマリルの所有と二人の第二の死 [#tdc0b974]

後に[[シンゴル]]が[[ノグロド]]の[[ドワーフ]]に殺され、略奪された[[ナウグラミーア]]に填め込まれた[[シルマリル]]をベレンが奪い返して[[トル・ガレン]]のルーシエンの元に持ち帰ると、ルーシエンは新たなシルマリルの所有者となった。トル・ガレンの地は束の間ではあったが、シルマリルとナウグラミーアによって増したルーシエンの力によって[[アマン]]と見紛う程に美しい地となったという。
だが生者必滅の[[中つ国]]の地には輝かしすぎる程に高められたルーシエンの力と美しさは、ベレンとルーシエンの命の終わりを早め、二人は共に死に、この世の彼方の境界を越えていったという。ルーシエンのみが、[[エルフ]]の中でただ一人「本当に死んだ」([[マンドスの館]]に行かなかった)とされている。

** コメント [#uae384c8]

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