* ヤヴァンナ [#d53f2f55]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Yavanna|
|~その他の呼び名|ケメンターリ(Kementári)((「大地の女王」の意))|
|~種族|[[ヴァラール]]|
|~性別|女|
|~生没年||
|~親|[[イルーヴァタール]]|
|~兄弟|[[ヴァーナ]](妹)|
|~配偶者|[[アウレ]]|
|~子||

** 解説 [#Explanation]

「果実をもたらす者」の意。[[アラタール>ヴァラール#Aratar]]に数えられる[[ヴァリエア]]で、[[アウレ]]の妻。[[ヴァーナ]]の姉。
[[ヴァルダ]]に次いで尊崇されるヴァリエアであり、大地に育つありとあらゆる動植物([[オルヴァール]]と[[ケルヴァール]])を愛し育む。
彼女は[[エント]]を世に送り出した。また[[アマン]]において、ヤヴァンナが歌う前で[[二つの木]]が生まれ、成長していった。

>地上の形をとる時には、かの女は背の高い婦人の姿になり、緑の長衣を着るが、時にはほかの形をとることもある。かの女が太陽を冠に、まるで一本の木のように空の下に立っているのを見た者は何人もいる。その木の枝という枝から金色の露が零れ落ちると、荒地に、五穀が緑豊かに生い育った。その木の根はウルモの水の中に浸り、その葉にはマンウェの風の声が聞こえた。((『[[シルマリルの物語]]』「ヴァラクウェンタ」))

*** 二本の木の時代 [#ye87cb11]

[[メルコール]]によって[[二本の灯火>灯火の時代]]が破壊されてアルダの春が終わり、[[ヴァラール]]が[[アマン]]へ撤退すると、灯火に代わるものとしてヤヴァンナは緑の築山[[エゼルロハール]]の上で歌い、彼女が為した中で最大の偉業である[[二本の木]]を生じさせた。
アマンの繁栄にあっても、ヤヴァンナは[[ウルモ]]や[[オロメ]]らと同じように[[中つ国]]を心にかけるのを忘れず、暗闇に取り残された[[オルヴァール]]と[[ケルヴァール]]を憂い、メルコールが彼らの上に加える損害を嘆いた。そのため彼女はしばしばアマンを後にして中つ国に赴いて、彼女の製作物の傷を癒し、時が来るまでかれらを眠らせて歩いたという。
中つ国の消息をヴァラールに伝え、メルコール打倒を熱心に訴え続けたのもヤヴァンナであった。[[ヴァルダ]]が天空に星を置き、それによって[[エルフ]]が目覚めたのも、元はと言えばヤヴァンナがした提言がきっかけである。

*** エントの誕生 [#sb432415]

夫の[[アウレ]]から彼が[[ドワーフ]]を創造し、それが[[イルーヴァタール]]に嘉納されたことを打ち明けられたヤヴァンナは、アウレの心性を受け継いだドワーフや、メルコールの影響を受けた[[エルフ]]や[[人間]]によって彼女の作った動植物が思うがままに利用され、虐げられるかもしれないことを嘆き悲しんだ。
そこで彼女は[[マンウェ]]に自らが抱いた懸念のことを相談し、彼女が[[アイヌアの歌>アイヌリンダレ]]で見た[[木々の守り手>エント]]のことをマンウェに訴えた。

>「どれにも、それぞれ値打ちがございます」と、ヤヴァンナは言った。「それぞれが、ほかのものの価値に寄与しているのでございます。しかし、[[ケルヴァール]]は飛んで逃げることも、自分を守ることもできます。ところが、土から生えております[[オルヴァール]]にはそれはできません。これらの中では、わたくしは木を大事に思います。育つに長い時がかかり、切り倒されるとなると、たちまちでございます。枝に果実を実らせて己の地代とするのでなければ、その死を悼む者もほとんどおりますまい。わたくしの考えでは、そのように思われるのでございます。根あるすべてのものに代わり、木にものが言え、かれらを虐げる者たちを罰することができればよろしいのに!」((「第二章 アウレとヤヴァンナのこと」))

ヤヴァンナのこの願いはマンウェの中に入ってイルーヴァタールの目に留まり、マンウェはアイヌアの歌が歌われた時のことを幻に見た。そこで彼は、当時は気に留めなかった多くの物事がそこに歌われていたことに気付き、[[エント]]と[[大鷲]]のこともその中に含まれていたことを知った。
かくして[[エント]]もまた、[[イルーヴァタールの子ら]]が目覚めると同時に地上に生を受けることとなった。

*** ヤヴァンナの民の[[マイアール]] [#ka9f6217]

ヤヴァンナの民として言及があるのは以下のマイアールである。

-[[アイウェンディル]]
鳥を愛する者の意。

** コメント [#Comment]

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