#author("2018-05-21T03:48:20+09:00","","")
#author("2023-12-04T23:35:32+09:00;2022-02-10T16:01:31+09:00","","")
* ムンドブルグの塚山の歌 [#e63e976c]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[詩・歌]]|
|~スペル|Song of the Mounds of Mundburg|

** 解説 [#Explanation]

[[ローハン]]の詩人が[[ムンドブルグの塚山]]について歌った歌。[[ペレンノール野の合戦]]での[[ゴンドール]]と[[ローハン]]の戦死者について述べられている。
[[ローハン]]の詩人が[[ムンドブルグの塚山]]について歌った歌。[[ペレンノール野の合戦]]で没した[[ローハン]]と[[ゴンドール]]の戦死者について述べられている。

***『[[指輪物語]]』の邦訳((『[[王の帰還]]』「ペレンノール野の合戦」)) [#h270feff]
*** 邦訳 [#h270feff]

>われらは聞いた、山々に&ruby(つのぶえ){角笛};が鳴り響くのを、
[[南の国>ゴンドール]]に剣のひらめきさやぐのを
[[南の国>ゴンドール]]に剣のひらめきさやぐのを。
軍馬は勇んで行った、[[ストニングランド>ゴンドール]]へ
暁の風のように。戦いの&ruby(ひぶた){火蓋};は切られた。
戦場で[[セオデン]]は斃れた、&ruby(たけ){猛};き[[センゲル]]の子息は、
暁の風のように。戦いの&ruby(ひ){火};&ruby(ぶた){蓋};は切られた。
戦場で[[セーオデン]]は斃れた、&ruby(たけ){猛};き[[センゲル]]の子息は、
北方の野の[[黄金の&ruby(やかた){館};>黄金館]]に、緑なす牧地に、
大軍を&ruby(す){統};べる王は、ついに帰らなかった。
[[ハルディング]]と[[グスラフ]]、[[ドゥンヘーレ]]と[[デオルヴィネ]]、
[[ハルディング]]と[[グスラーフ]]、[[ドゥーンヘレ]]と[[デーオルウィネ]]、
剛勇[[グリムボルド]]、[[ヘレファラ]]と[[ヘルブランド]]、
[[ホルン]]と[[ファストレド>ファストレド(ローハン)]]、この者たちはみな
遠い異郷に戦って倒れた。
大地の下なる[[ムンドブルグ>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]の[[塚山>ムンドブルグの塚山]]にかれらは眠る、
盟友であった[[ゴンドール]]の諸侯とともに。
[[金髪のヒアルイン>ヒアルイン]]は、海辺のかの[[山国>ピンナス・ゲリン]]になく、
[[金髪のヒルルイン>ヒルルイン]]は、海辺のかの[[山国>ピンナス・ゲリン]]になく、
[[老フォルロング>フォルロング]]は、花咲くかの谷間なる、
おのが故国[[アルナッハ>ロスサールナッハ]]に&ruby(がいせん){凱旋};することなく、
おのが故国[[アルナハ>ロッサールナハ]]に&ruby(がいせん){凱旋};することなく、
丈高き&ruby(ゆんぜい){弓勢};[[デルフィン]]と[[ドゥイリン]]とは、
そが&ruby(ふるさと){故郷};の暗い水の、山陰にある[[モルソンド]]湖に戻らなかった。
日の明けと日の暮れとに、死は
王侯と兵らとを選びなく奪った。
今かれらはとこしえに眠る、[[大河]]のほとり
ゴンドールの草葉の陰に。
大河は今、涙のようにほの白く、時に銀色にきらめくが、
かの時は赤くうねり、おめき&ruby(たけ){咆};った。
血に染まった水泡が夕陽に燃えさかった。
夕暮れの山々は、&ruby(のろし){烽火};台のように燃えた。
[[ランマス・エホール]]の露は赤く&ruby(したた){滴};ったのだ。
[[ランマス・エホール]]の露は赤く&ruby(したた){滴};ったのだ。((『[[王の帰還>指輪物語/王の帰還]]』「ペレンノール野の合戦」))

***英語原文 [#n4f4dc57]
*** 原文 [#n4f4dc57]

>We heard of the horns in the hills ringing,
the swords shining in the [[South-kingdom>ゴンドール]].
Steeds went striding to the [[Stoningland>ゴンドール]]
as wind in the morning. War was kindled.
There [[Théoden>セオデン]] fell, [[Thengl>センゲル]]ing mighty,
There [[Théoden>セーオデン]] fell, [[Thengl>センゲル]]ing mighty,
to his [[golden halls>黄金館]] and green pastures
in the Northern fields never returning,
high lord of the host. [[Harding>ハルディング]] and [[Guthláf>グスラフ]]
[[Dúnhere>ドゥンヘーレ]] and [[Déorwine>デオルヴィネ]], doughty [[Grimbold>グリムボルド]],
high lord of the host. [[Harding>ハルディング]] and [[Guthláf>グスラーフ]]
[[Dúnhere>ドゥーンヘレ]] and [[Déorwine>デーオルウィネ]], doughty [[Grimbold>グリムボルド]],
[[Herefara>ヘレファラ]] and [[Herubrand>ヘルブランド]], [[Horn>ホルン]] and [[Fastred>ファストレド(ローハン)]],
fought and fell there in a far country:
in [[the Mounds>ムンドブルグの塚山]] of [[Mundburg>ミナス・ティリス(ゴンドール)]] under mould they lie
in the [[Mounds>ムンドブルグの塚山]] of [[Mundburg>ミナス・ティリス(ゴンドール)]] under mould they lie
with their league-fellows, lords of [[Gondor>ゴンドール]].
Neither [[Hirluin the Fair>ヒアルイン]] to [[the hills>ピンナス・ゲリン]] by the sea,
Neither [[Hirluin the Fair>ヒルルイン]] to the [[hills>ピンナス・ゲリン]] by the sea,
nor [[Forlong the old>フォルロング]] to the flowering vales
ever, to [[Arnach>ロスサールナッハ]], to his own country
ever, to [[Arnach>ロッサールナハ]], to his own country
returned in triumph; nor the tall bowmen,
[[Derufin>デルフィン]] and [[Duilin>ドゥイリン]], to their dark waters,
meres of [[Morthond>モルソンド]] under mountain-shadows.
Death in the morning and at day’s ending
lords took and lowly. Long now they sleep
under grass in Gondor by the [[Great River>大河]].
Grey now as tears, gleaming silver,
red then it rolled, roaring water:
foam dyed with blood flamed at sunset;
as beacons mountains burned at evening;
red fell the dew in [[Rammas Echor>ランマス・エホール]].

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