#author("2017-11-08T04:16:26+09:00","","")
#author("2017-11-08T18:54:37+09:00","","")
* マンドスの&ruby(やかた){館}; [#c5b7d3b6]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|halls of Mandos|
|~その他の呼び名|待つ館、待つ者の館(Halls of Awaiting)&br;死者の家(Houses of the Dead) &br; 時なき館(timeless halls) &br; 沈黙の館(silent halls)|

** 解説 [#Explanation]

[[ヴァラール]]のひとり[[マンドス(ナーモ)>マンドス]]の館。[[アマン]]の[[マンドスの地>マンドス(地名)]]にあり、[[外なる海]]の岸辺の近くに建つ。
死んだ[[エルフ]]の霊魂が集められる場所(([[エルフ]]の「死」の意味は人間が知るそれとは異なっており、時には[[フィンロド]]のようにマンドスの館から復活するエルフもいる([[グロールフィンデル]]も復活した可能性がある)。))。館は時の経過と共に大きくなっており、[[ヴァイレ]]によって織られた、世の中の全ての物語を綴った織物で覆われていく。
[[ヴァラール]]のひとり[[マンドス(ナーモ)>マンドス]]の館であり、死者の霊魂が集められる場所。
[[アマン]]の[[マンドスの地>マンドス(地名)]]にあり、[[外なる海]]の岸辺の近くに建つ。館は時の経過と共に大きくなっており、[[ヴァイレ]]によって織られた、世の中の全ての物語を綴った織物で覆われていく。
近くには[[ニエンナ]]の住む館があり、彼女はよくマンドスの館を訪れて、霊たちの訴えを聞いている。

>[[この世の涯>世界の圏]]なる[[西方>アマン]]の[[ヴァラ]]たちの館のかなたにあって、[[エルダリエ]]のために定められた場所のあるところである。ここでは、待つ者たちがそれぞれの思いの幽暗に包まれて坐っている。((『[[シルマリルの物語]]』「ベレンとルーシエンのこと」))
>ここでは、待つ者たちがそれぞれの思いの幽暗に包まれて坐っている。((『[[シルマリルの物語]]』「ベレンとルーシエンのこと」))

[[ドワーフ]]の信仰では、死んだドワーフは[[アウレ]]によって、彼らのためのマンドスの館に集められるという。
*** 死者の家 [#d7b29f73]

>「わしはこれから、父祖のかたわらにいこうはずの''天の宮居''(halls of wating)におもむくのじゃ。この世がすっかりあらたまる時までな。」((『[[ホビットの冒険]]』「帰りの旅」 今際の[[トーリン二世]]の言葉。))
:[[エルフ]]の死|館は死んだエルフの霊魂が集められる場所として知られ、エルフはここで待機の時間を過ごした後、望めばここから出てきて復活することができた((ただし[[フェアノール]]のように大罪を犯した者は復活を禁じられ、[[世の終わり>ダゴール・ダゴラス]]までマンドスの館に留め置かれた))。エルフが「不死」とされるのはこのためである。
>「わたしはこれから[[大海]]のかなた、アマンの山脈のかなた、時なき館に赴き長い休息につく。わたしの姿が再びノルドールの間に見られるのは遠い先のことであろう。」((『[[シルマリルの物語]]』「ベレンとルーシエンのこと」 今際の[[フィンロド]]の言葉。))

死んだ[[人間]]の霊魂もいったんはマンドスの館に集められる(ただしその場所はエルフとは異なるという)が、人間の[[運命>死すべき運命]]はエルフとは異なり、かれらはそこから永遠にこの世を去る。[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]の例から見ると、館で然るべき待つ時間を過ごした後に[[外なる海]]の岸辺から[[世界の圏外>世界の圏]]へ旅立つようである。
:[[ドワーフ]]の死|ドワーフの信仰では、死んだドワーフは[[アウレ]]によって、彼らのためのマンドスの館に集められるという。だがエルフとは異なり、ドワーフはここから戻ってくることはない([[不死のドゥリン>ドゥリン]]のように、回帰すると信じられている者はいた)。
>「わしはこれから、父祖のかたわらにいこうはずの天の宮居(halls of wating)におもむくのじゃ。この世がすっかりあらたまる時までな。」((『[[ホビットの冒険]]』「帰りの旅」 今際の[[トーリン二世]]の言葉。))

:[[人間]]の死|死んだ人間の[[運命>死すべき運命]]はそれらとは異なり、かれらは永遠にこの世を去る。[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]の例から見ると、人間の霊魂もいったんはマンドスの館に集められた後、[[外なる海]]の岸辺から[[世界の圏外>世界の圏]]へ旅立つようである。
唯一の例外としてベレンだけが死後も待機の期間を越えて岸辺に留まり、ついには[[ルーシエン]]の懇願によって、彼女とともに一度[[中つ国]]へ帰還した。
>『ご覧! われらはいつまでもこの世に縛られているのではない。そしてこの世を越えたところには思い出以上のものがあるのだ。ではご機嫌よう!』((『[[指輪物語]] [[追補編]]』「[[アラゴルンとアルウェンの物語]]」 今際の[[アラゴルン二世]]の言葉。))

** コメント [#Comment]

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