* マンウェ [#me2ea2cf]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Manwe|
|~その他の呼び名|スーリモ(Súlimo)、長上王(Elder King)、[[アルダ]]の支配者|
|~種族|[[ヴァラ]]([[アラタール>ヴァラール#Aratar]])|
|~性別|男|
|~生没年||
|~親|[[イルーヴァタール]]|
|~兄弟|[[メルコール]]|
|~配偶者|[[ヴァルダ(エルベレス)>エルベレス]]|
|~子|なし|

** 解説 [#Explanation]

[[アラタール>ヴァラール#Aratar]]の一人の[[ヴァラ]]で、[[ヴァラール]]の最高位者。
創造神[[イルーヴァタール]]の考えを最もよく理解するものであり、中つ国を含む全世界[[アルダ]]の長上王。
[[メルコール]]の兄弟。
后は[[ヴァルダ(エルベレス)>エルベレス]]。
自身の伝令使として[[マイア]]の[[エオンウェ]]をもつ。

大気と風の支配者で、鷲の使い手。
大気と風を司ることから、「風を吹かすもの」を意味する、「スーリモ」とも呼ばれる。

詩と歌を愛し、青い衣を纏って目に青い炎を燃やし、サファイアの王笏を持つ(このサファイアの王笏は[[ノルドール]]がつくった)

[[イルーヴァタール]]の代理人として、平和のために[[アルダ]]を統治し、[[アウレ]]と[[ウルモ]]と共に、[[アルダ]]を作る仕事の大部分を引き受けた。

[[ヴァルダ>エルベレス]]と共に、[[タニクウェティル]]の最高峰の[[オイオロッセ]]に住んでいる。
滅多に彼女と離れることはなく、ヴァルダと共にいれば、他の誰よりも遠くを見ることが出来ると言われている。

*** 風の王マンウェ [#r51e0385]
[[イルーヴァタール]]はマンウェを[[メルコール]]の兄弟として創造した。
[[メルコール]]が最も力あるものであったのに対し、マンウェは[[イルーヴァタール]]の意図を最も理解するものであった。
マンウェは創造の歌の中で、大気と風にもっとも配意した。
かれの創造した空気は、[[ウルモ]]の創造した水とともに、雲や雨、雪を形づくった。

*** アイヌアの王マンウェ [#r51e0385]
創造の歌が終わり、[[イルーヴァタール]]が虚空の中に、実在する物質世界[[エア]]を置くと、多くの[[アイヌア]]はかの世界に下向した。
[[メルコール]]は地球[[アルダ]]の支配を欲し、これをかれの思うとおりに形づくろうとした。
しかし[[マンウェ]]は[[アイヌア]]の力を集めて[[メルコール]]を退けた。
[[マンウェ]]と[[アイヌア]]は、いずれ現れる[[イルーヴァタール]]の子らのため、地球の形を整え続けたが、[[メルコール]]の絶えざる妨害のため、[[アルダ]]は創造の歌にあったほど美しくはならなかった。

*** イルヴァタールの代弁者マンウェ [#r51e0385]
世界の中にいる[[アイヌア]]たちは、世界の外の[[イルーヴァタール]]とは隔絶された。
しかし[[アルダ]]の王たるマンウェだけは、心の奥に問いかけることで、[[イルーヴァタール]]の言葉を聞くことが出来た。

【エントの創造】
[[アウレ]]は無断で[[ドワーフ]]を創造したが、[[イルーヴァタール]]に許された。
しかし、[[ドワーフ]]たちの出現を知ると、[[アウレ]]の妻[[ヤヴァンナ]]は自身の愛する植物たちが、ただ[[ドワーフ]]や[[イルーヴァタール]]の子らに利用されるのをおそれ、植物のうちとくに木々を守るものの存在を望んだ。
そして[[ヤヴァンナ]]は、創造の歌にかれらを見たが、かれらが確かに現れるのかを[[マンウェ]]にたずねた。
[[マンウェ]]が心の内に問いかけると、[[イルーヴァタール]]は答えた。
そのため、[[ヤヴァンナ]]は[[エルフ]]が目覚める時、[[エント]]もまた目覚めることを知った。
そしてまた、マンウェも[[大鷲]]たちが[[エルフ]]よりも前に[[中つ国]]を訪れることを知った。

【メルコールの捕縛】
[[中つ国]]に[[エルフ]]が目覚めると、[[メルコール]]はかれらに害をなした。
[[オロメ]]がこれに気づき、[[ヴァリノール]]に知らせをもたらすと、[[ヴァラール]]は会議を開いた。
マンウェは[[イルーヴァタール]]の、[[メルコール]]に代わり[[アルダ]]を支配すべし、との声を聞き、ここに[[ヴァラール]]の第二の合戦が開かれた。
[[メルコール]]は捕らわれ、[[エルフ]]たちは[[ヴァラール]]の住む[[アマン]]の地へと招かれた。

*** ヴァリノールの王マンウェ [#r51e0385]
マンウェは世界の最高峰、[[タニクウェティル]]の山頂の宮居に、妻である星々の女王[[ヴァルダ(エルベレス)>エルベレス]]とともに住んでいる。
[[ヴァルダ(エルベレス)>エルベレス]]とともにあるとき、世界のうちでかれの目に写らないものはないという。

*** ヴァンヤールの友マンウェ [#r51e0385]
[[アマン]]の地へ至った[[エルフ]]のうち、[[イングウェ]]に率いられてやってきた、[[ヴァンヤール]]をマンウェは最も愛した。
マンウェはかれらに歌と詩を授け、[[ヴァンヤール]]は[[タニクウェティル]]のかれの膝下に住んだ。


*** 悪を知らぬもの [#r51e0385]
[[メルコール]]が捕らわれて三紀が過ぎ、かれがへりくだって許しを乞うと、かれは釈放された。
マンウェは悪を知らなかったため、[[メルコール]]がまた悪をなすとは思わなかったためである。
このため[[メルコール]]は[[エルフ]]と[[人間]]とのあいだに虚言を巻き、かれが虚空に投げ出されたあとも、[[イルーヴァタール]]の子らの心に影を落としている。

*** 怒りの戦い [#r51e0385]
[[フェアノール]]に率いられた[[ノルドール]]の叛乱に、マンウェはひどく心を痛め、落涙した。かれらのことを愛していたためである。
しかし[[中つ国]]へと渡った叛乱者のためにかれは助力を与えず、かれらが[[アマン]]の地へと逃げ帰ることも禁じた。
[[イルーヴァタール]]の子らが[[メルコール]]を相手に敗北の歴史をすごし、ついにかれらの運命が極まろうとしたとき、[[エルフ]]と[[人間]]のあいだに生まれた[[エアレンディル]]は、運命に守られて[[アマン]]の地へと航海し、許しと助力を乞うた。
すると[[ヴァラール]]は立ち上がり、[[ヴァリノール]]の軍勢を率いて[[メルコール]]を討った。
[[マンウェ]]は冥王[[メルコール]]を世界の外に永遠に投げ出し、[[エルフ]]たちのうち許しを請うものは、[[アマン]]への帰還を許した。
かくして第一紀は終わった。

*** ヌメノールの没落 [#r51e0385]
[[エルフ]]とともに[[メルコール]]と戦った人間、[[エダイン]]には、褒美として[[ヌーメノール]]の地が与えられた。
マンウェはかれらが[[アマン]]の地へ近づくことを禁じたが、第二の冥王[[サウロン]]はかれらをたぶらかし、かの地へ航海させた。
マンウェと[[ヴァラール]]は[[アルダ]]の統治を手放し、[[イルーヴァタール]]に裁断をあおいだ。
[[イルーヴァタール]]は[[ヌーメノール]]の地をその民その文明もろとも沈め、これによって起こった波は[[中つ国]]の西岸の形を変えた。

*** イスタリの派遣 [#r51e0385]
[[サウロン]]の力が増し[[中つ国]]の危険が高まると、マンウェは会議を開き、[[中つ国]]の民を助ける使者を[[マイア]]のうちから募った。
しかし、かれらは[[中つ国]]の民を支配して、[[サウロン]]に直接挑むことは許されなかった。
使者たちは聖なる力を捨て、[[人間]]の弱い肉体をまとい、助言をもって[[中つ国]]の民を勇気付け、かの民の力で[[サウロン]]の打倒を実現しなければならなかった。
マンウェは[[オローリン]]を選び、かれを[[中つ国]]へと送った。
[[オローリン]]は[[ガンダルフ]]として二千年にも渡る旅を続け、彼によって[[サウロン]]の打倒はなされた。
かくして第三紀は終わった。

** コメント [#Comment]

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