* マザルブルの書 [#x2e1f873]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[物・品の名前]]|
|~スペル|Book of Mazarbul|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#Explanation]

マザルブルは[[クズドゥル]]で「記録」の意。[[モリア]]に移住した、[[バーリン]]たち[[ドワーフ]]の運命が記された書。
入植1年目の記述にはじまり、最後は5年目にして、[[マザルブルの間]]でドワーフたちが[[オーク]]に包囲されて脱出できなくなり'''ワレラ出ズルコト能ハズ。イマハノ時来ル――太鼓ノ音、深キ所ヨリ太鼓ノ音――今ヤカレラ至レリ'''という記述で終わっている。最後の部分は[[オーリ]]のエルフ文字によって記されたのではないかと推察されている。

>しかしそのうちの一つの打ち割られたふたのそばに、本の残骸が転がっていました。それはめった切りにされた上に刀を突き刺したあともあり、ところどころ焼け焦げたところもありました。それに、古い血のあとのような黒っぽいしみもついていて、読めるところはほとんどないといっていいくらいでした。ガンダルフはそっとそれを持ち上げたのですが、墓石の上に置くだけで、綴じたページがパリパリと音をたててくずれました。((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]] 下』「五 カザド=ドゥムの橋」))

マザルブルの書は、[[指輪の仲間]]がモリアを通過した時に[[マザルブルの間]]で発見され、[[ガンダルフ]]によって一部が解読されたが、モリアの暗闇と書の損傷の激しさのために、その場で全ての内容を精査することはできなかった。そのため後にもっとよく調べるようにと[[ギムリ]]に手渡された。その後作中でこの書に関する記述はないが、ギムリによって無事持ち帰られたものと思われる。

*** 備考 [#s24034aa]

[[トールキン]]は『[[指輪物語]]』執筆中、マザルブルの書の損傷したページのレプリカを本の付録にすることを計画していた。自らデザイン案まで複数制作したが、出版社は費用がかかりすぎるとして反対し、結局実現しなかった。トールキンはこの付録にかなりこだわっており、マザルブルの書の悲劇性のためには是非とも損傷したページを読者に示すことが必要だと考えていたようである。そのマザルブルの書のデザインは後に、トールキン作品カレンダーに収録された。((『[[J.R.R.トールキン 或る伝記]]』より))

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#Lotro]

マザルブルの間にて、[[オーク]]に襲撃されたときの混乱のためであろう、[[指輪の仲間]]はマザルブルの書をマザルブルの間に置き忘れたことになっている。冒険者がマザルブルの間の瓦礫の中から、書を発見する場面がある。

** コメント [#Comment]

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