#author("2022-10-26T16:12:04+09:00;2021-12-01T02:10:53+09:00","","")
* ブロッダ [#ic8645f8]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Brodda|
|~その他の呼び名||
|~その他の呼び名|侵入者のブロッダ(Brodda the Incomer)|
|~種族|[[人間]]([[東夷]])|
|~性別|男|
|~生没年|[[第一紀]]|
|~親|不明|
|~兄弟|不明|
|~配偶者|[[アイリン]]|
|~子|不明|
|~生没年|~†[[第一紀]](496)|
|~配偶者|[[アエリン]]|

** 解説 [#Explanation]

[[ニアナイス・アルノイディアド]]の後に[[ドル=ローミン]]にやってきた[[東夷]]の一人。[[エダイン]]の[[アイリン]]を妻とした。
[[モルウェン>モルウェン(バラグンドの娘)]]を迫害した者達への怒りに駆られた[[トゥーリン]]に殺される。
[[ヒスルム]]に住み着いた[[東夷]]の一人。[[ドル=ローミン]]で[[ハドルの族]]を奴隷にし、残された[[フーリン>フーリン(ガルドールの息子)]]の家族を困窮させて苦しめたが、フーリンの息子[[トゥーリン]]に殺された。

*** ドル=ローミンの侵入者 [#x4ba222f]

[[ニルナエス・アルノエディアド]]の合戦後、[[モルゴス]]に命じられて[[ヒスルム]]に来住した[[東夷]]は[[エルフ]]を「白い魔物」と呼んで恐れていたため、多くのエルフが避難した南部の山脈を避けていたが、ブロッダは[[フーリン>フーリン(ガルドールの息子)]]の領国[[ドル=ローミン]]の南東部、[[エレド・ウェスリン(影の山脈)>エレド・ウェスリン]]にほど近いフーリンの屋敷がある土地にやって来た。彼は勇敢な男だったが東夷の中では低く扱われていたために、富を求め、他の東夷が欲しがらない土地でも手に入れようとした。

ブロッダはフーリンの領民([[ハドルの族]])から略奪し、彼らを[[麦藁頭>藁頭]]と呼んで奴隷にした。そして自分の屋敷をフーリンの屋敷のすぐ近くに建てた。
フーリンの屋敷ではフーリンの妻[[モルウェン>モルウェン(バラグンドの娘)]]が困窮しつつも合戦で消息不明となった夫に代わり家中を守っていた。東夷たちは彼女を白い魔物と通じる魔女であると恐れていたので直接手を出すことはなかった。ブロッダはフーリンの屋敷を一度襲ったことがあったが、モルウェンから白い魔物の眼光を浴びせられたと思って怖気づき、略奪もせず退散した。

ブロッダはフーリンの縁者である[[アエリン]]と結婚した。この結婚はアエリンに強制させたものだったが、彼女のことは奴隷ではなく妻として扱った。彼の一党には女性が少なく、その女性も[[エダイン]]の女性に劣っていたためであり、また自分が領地の支配権を確立し、それを受け継ぐ後継ぎを持つことを望んでいたからである。
アエリンのおかげでブロッダの屋敷では宿を乞う者を受け入れるなどの古き良き風習が保たれた。しかしアエリンが困窮したモルウェンを密かに援助していたことに対し、ブロッダはアエリンに暴力を振るった。

モルウェンが娘の[[ニエノール]]とともに[[ドリアス]]へ逃れると、ブロッダはフーリンの屋敷を略奪し、残されたハドルの族を奴隷にした。

*** トゥーリンによる殺害 [#v29c96b9]

[[過酷な冬]]の最中、[[ナルゴスロンド]]の陥落時に[[グラウルング]]から呪縛をかけられた[[トゥーリン]]が、[[モルウェン>モルウェン(バラグンドの娘)]]と[[ニエノール]]を救おうと[[ドル=ローミン]]に帰還した。トゥーリンがブロッダの屋敷に押し入り、客である[[東夷]]の首長たちもいる食卓で[[アエリン]]にモルウェンとニエノールの行方を尋ねると、ブロッダは激怒し、モルウェンのことを奴隷の一族と罵って彼に立ち去るよう命じた。これに対しトゥーリンは[[グルサング]]の剣を抜いてブロッダを人質に取り、アエリンから二人が既に[[ドリアス]]へ亡命していたことを聞き出した。トゥーリンはグラウルングに謀られたことを悟り、モルウェンを迫害した者たちへの憎しみも相まって黒い怒りを爆発させ、ブロッダを他の東夷に向かって投げつけた。

>「奴隷の一族のモルウェンと申したか? 父祖も知れぬ者の&ruby(すえ){裔};、盗っ人の身で。奴隷の中の奴隷めが!」((『[[終わらざりし物語]]』「[[ナルン・イ・ヒーン・フーリン]]」[[トゥーリン]]が殺す際にブロッダに言った言葉))

投げ落とされたブロッダは首の骨が折れて死に、屋敷内ではトゥーリン及び彼に味方するハドルの族の奴隷たちと東夷たちの間で凄惨な殺し合いが発生した。殺し合いの後、アエリンから逃げるよう促されたトゥーリンは生き残ったハドルの族を連れて逃亡し、アエリンはブロッダの屋敷に火を放って自害した。

** コメント [#Comment]

#pcomment_nospam(,,noname,,,,reply)
#pcomment(,,,,,,reply)