#author("2019-09-28T17:43:31+09:00","","")
* フォルンオストの&ruby(かっせん){合戦}; [#g1345615]
** 概要 [#f15e53b3]

|~カテゴリー|[[歴史・事件]]|
|~スペル|Battle of Fornost|
|~異訳|フォルノストの合戦|

** 解説 [#te5efd4b]

[[第三紀]]1975年に[[フォルンオスト]]の北の平原で行われた、[[アングマール]]とそれに対抗する[[自由の民]]の戦い。この戦いでアングマールは滅ぼされ、[[魔王]]は北方から駆逐された。

*** 参戦国、勢力 [#i96fc6cf]

:西軍|
[[ゴンドール]]の派遣軍、[[アルノール]]の残党、[[リンドン]]の[[エルフ]]、[[裂け谷]]のエルフ
[[ホビット庄]]の弓兵

:[[アングマール]]|

** 戦況 [#sb58221e]

*** 開戦にいたるまで [#g7f20ea8]

[[第三紀]]1300年頃に北方に出現した魔国[[アングマール]]は、三国に分裂した北方王国[[アルノール]]を繰り返し攻撃し、追い詰められた[[アルセダイン]]は衰退していった。一方の南方王国[[ゴンドール]]では[[同族の争い]]、[[悪疫]]、[[馬車族]]の来寇といった災いに相次いで見舞われたが、全盛期に築いた強大な国力の名残をまだ保持していた。

1940年、北方王国と南方王国は同盟を新たにし、アルセダインの[[アルヴェドゥイ]]がゴンドールの[[フィーリエル]]を娶る。しかし1944年にゴンドール王[[オンドヘア]]が戦死した時、アルヴェドゥイはゴンドールの王位を要求したが、アルセダインが小国と映じるものになってしまっていたためにゴンドールの貴族達に拒否される。ゴンドールの王位を継いだ[[エアルニル二世]]は、しかし両国の友情を疎かにするものではなく、'''予は貴国が必要とされる時には、可能な限り、援軍を送るつもりでいる。'''とアルヴェドゥイに伝えた。

はたして1973年の秋、[[アルセダイン]]が危急存亡の時にあり、[[アングマール]]が最後の攻撃を加えるべく準備中であるとの報せがエアルニルの許に届く。エアルニルは約束通り、割ける限りの兵力を船に乗せてできるだけ速やかに北方へ送ったが、ゴンドールも度重なる災いからの復興の途上にあり、その援軍は時期を逸していた。
1974年の冬が終わる前にアングマールはアルセダインを襲ってその国土を席捲し、最後の王アルヴェドゥイは[[フォロヘル]]に逃れた末に命を落とした。

エアルニルから援軍を任された息子の[[エアルヌア]]は、1975年にようやく[[リンドン]]に上陸する。それはゴンドールにとっては小派遣軍に過ぎなかったが、当時の[[エリアドール]]の民にとっては驚嘆すべき規模のものに映った。わけても[[アンドゥインの谷間]]から来た[[馬]]と騎士達は驚異の的だった。[[キーアダン]]は[[リンドン]]から集められる限りの者を集め、さらにその下には[[アルノール]]の残党も集結した。
全ての準備が整うと、西軍はアングマールの[[魔王]]に挑戦するべく、彼が占領する[[フォルンオスト]]を目指して北へ進軍していった。

*** 合戦 [#h8ab24bc]

進軍してくる西軍に対し、[[魔王]]は増上慢を嵩じさせ、敵が本拠にやってくるをの待たず[[フォルンオスト]]から出撃。これに対して西軍は[[イヴンディム丘陵>エミン・ウイアル]]から襲いかかり、両軍は[[ネヌイアル]]湖と[[北連丘]]の間の平原で激突した。

アングマール軍は劣勢であり、フォルンオストに向かって退却しようとしたところを北連丘から周ってきた[[ゴンドール]]の騎兵主力部隊に北から攻め下られ、さんざんに敗退。魔王は敗残兵を集めると[[カルン・ドゥーム]]に向かって逃走を試みたが、[[エアルヌア]]率いる騎兵部隊が再び彼に追いつき、さらに[[裂け谷]]からは[[グロールフィンデル]]率いる軍勢が出撃してきた。挟撃されたアングマール軍は完全に殲滅され、[[エリアドール]]にその国人は一人として残らなかったという。

アングマールの軍勢が全滅した時、魔王その人がエアルヌアの前に現れて彼を襲おうとした。エアルヌアは立ち向かおうとしたが、彼を運ぶ馬が恐怖に駆られて彼を遠くに運び去ってしまった。そこでグロールフィンデルが魔王に向かっていくと、魔王は再び逃走に転じ、夕闇にまぎれて姿を消した。

こうしてアングマールは滅ぼされた。

*** 戦後 [#vd414a03]

西軍は勝利を収めたが、戦禍によって[[エリアドール]]の人口は減少し、[[北方王国]]が再建されることはなかった。北方の[[ドゥーネダイン]]は荒野をさすらう[[野伏]]となり、その初代族長にはアルヴェドゥイの息子[[アラナルス]]が就いた。かれらは人知れず人々を悪しき者から守ることを任務とし、エリアドールの遺民はそうと知らず大きな禍からたびたび救われた。

[[魔王]]は北方で自分を敗北せしめた[[エアルヌア]]への憎しみを忘れず、エアルヌアが[[ゴンドール]]の王となった時に彼に挑戦、ついには[[ミナス・モルグル]]に誘い出して罠にかけ、非業の死を遂げさせた。これによりゴンドールでは王統が途絶えた。

王国の再建と王の帰還は、[[大いなる年]]の[[エレスサール王>アラゴルン二世]]の戴冠を待つことになる。

*** ホビットの弓手 [#ta330f7b]

名目上[[アルセダイン]]の王の臣下であった[[ホビット庄]]の[[ホビット]]が主張するところによると、この戦いに彼らは弓の名手たちを加勢として送ったが、誰一人帰ってくることはなかった。このことは[[人間]]の歴史には記されていない。

** コメント [#r4895269]

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