#author("2022-10-23T23:52:59+09:00;2021-12-31T10:16:15+09:00","","")
* フィンゴルフィン [#v3d3bd2c]
** 概要 [#j6881789]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|人名|
|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Fingolfin|
|~その他の呼び名|フィンウェ・ノロフィンウェ(finwé ngolodh finwë)|
|~その他の呼び名|北方王国の王(King of the North)|
|~種族|[[エルフ]]([[ノルドール]])|
|~性別|男|
|~生没年|~[[第一紀]]455年|
|~生没年|[[二つの木の時代]](1190)年~†[[第一紀]](456)年|
|~親|[[フィンウェ]](父)、[[インディス]](母)|
|~兄弟|[[フェアノール]](異母兄)、[[フィナルフィン]](弟)|
|~配偶者|アナイレ|
|~子|[[フィンゴン]]、[[トゥアゴン>トゥアゴン(フィンゴルフィンの息子)]](息子)、[[アレゼル]](娘)|
|~兄弟|[[フェアノール]](異母兄)、[[フィンディス]](姉)、[[イーリメ]](妹)、[[フィナルフィン]](弟)|
|~配偶者|[[アナイレ]]|
|~子|[[フィンゴン]](息子)、[[トゥルゴン>トゥルゴン(フィンゴルフィンの息子)]](息子)、[[アルエゼル]](娘)、[[アルゴン]](息子)|

** 解説 [#p301c5c4]
** 解説 [#Explanation]
|>|>|~[[ノルドール]]の[[上級王]]|h
|CENTER:第2代&br;[[フェアノール]]&br;[[二つの木の時代]]1495~1497|CENTER:第3代&br;''フィンゴルフィン''&br;[[第一紀]]5~456年|CENTER:第4代&br;[[フィンゴン]]&br;456~472|

Fingolfin。[[フィンウェ]]の次男で[[フィナルフィン]]の実兄。[[フェアノール]]の異母弟。[[フィンゴン]]、[[トゥアゴン>トゥアゴン(フィンゴルフィンの息子)]]、[[アレゼル]]の父。
星々の時代に[[シルマリル]]を奪い返すため、[[フェアノール]]に半ば強引に連れられて[[アマン]]から出発する。その道中[[フェアノール]]に裏切られながらも、[[ノルドール]]の大部分を率い[[中つ国]]への過酷な旅を果たした。
その後「星空の下の合戦」([[ダゴール=ヌイン=ギリアス]])で[[フェアノール]]が死んだため、[[フィンゴルフィン]]が[[中つ国]]における[[ノルドール]]の[[上級王]]となる。彼は[[ヒスルム]]に居を構え仇敵[[モルゴス]]軍と対した。
[[第一紀]]の56年「赫赫たる勝利の合戦」([[ダゴール・アグラレブ]])の後[[モルゴス]]軍の拠点[[アングバンド]]を4世紀の間包囲したが、続く455年の「俄に焔流るる合戦」([[ダゴール・ブラゴルラハ]])により[[ベレリアンド]]は焼き尽くされこれに怒った[[フィンゴルフィン]]は単身[[アングバンド]]に馬を進め[[モルゴス]]との一騎打ちの末討死した。
彼の息子には[[フィンゴン]]、[[トゥアゴン>トゥアゴン(フィンゴルフィンの息子)]]がおり、それぞれ[[中つ国]]の[[ノルドール]]の[[上級王]]を継ぎ、[[フィンゴン]]の息子[[エレイニオン]]・[[ギル=ガラド]]が[[ノルドール]]の[[中つ国]]における最後の[[上級王]]となった。
[[フィンゴルフィン]]は「髪(フィン)を隠す[[フィンウェ]]族」という意味だそうです。
[[フィンウェ]]の次男で[[フィナルフィン]]の兄。[[フェアノール]]の異母弟。[[フィンゴン]]、[[トゥルゴン>トゥルゴン(フィンゴルフィンの息子)]]、[[アルエゼル]]の父。
[[リンギル]]の剣の使い手。[[ノルドール]]の中で、不動の心と剛勇において最も優れていたと言われる。
『[[The Peoples of Middle-earth>The History of Middle-earth/The Peoples of Middle-earth]]』「The Shibboleth of Fëanor」によると、妻は[[アナイレ]]。子には三男の[[アルゴン]]もいる。

** コメント [#q9f758d7]
***フェアノールの異母弟として [#x836cc1c]

- わがままな兄ちゃんを持ったばかりにいろいろ貧乏くじを引く羽目になっちゃった悲劇の人、私もそうなので結構親近感が持てるんですよねーー・・・・。 -- watata
- 異母兄フェアノールと間に確執がありながらも彼に従ってヴァリノールを離れて中つ国に渡り、しかも着くやいなやそのフェアノールに裏切られる…。
フェアノールとその息子達も業が深いが、この人もまた別の意味で業が深い。 -- トミー
- モルゴスと対等に戦えるなんて、いくらなんでも強すぎじゃあないかなぁ。でも、あの戦いの場面はすっごくかっこいい。 -- tkyk
- ↑モルゴスは戦闘能力は低かったのかも
- ↑モルゴスは邪悪な者を創るのに自分の力を注ぎ込みそのため自分自身は弱体化(といってもまだまだ強い)していったからじゃないですか
- フィンゴルフィンは「フィンウェノロフィンウェ」をシンダール式に省略した名前だったような。意味は「賢きフィンウェ」だとか。
- 1人で特攻をかけて討ち死にするのは、異母兄と一緒というのがなんとも…業ですな -- 大神 &new{2008-06-23 (月) 02:31:24};
- この方にはフィンゴン、トゥアゴンの他にアルゴンという末息子がいたようです。この人はアマンに留まった可能性が大きい。 -- ホビット &new{2008-11-09 (日) 12:04:56};
彼と異母兄の[[フェアノール]]は、[[メルコール>モルゴス]]の流言によって不信を煽られ対立し、フェアノールはフィンゴルフィンに剣を向けた咎で[[ヴァラール]]により[[ティリオン>ティリオン(地名)]]を追放された。だがフィンゴルフィンは[[マンウェ]]の祝宴に呼ばれた日にフェアノールと再会した際、マンウェの玉座の前で「兄(フェアノール)を許し、一切の不満を忘れて、彼が先に立って導くなら自分はその後についていく」という誓言を立て、フェアノールがこれを受け入れたことで一応は和解した。だが結果的にこの誓言によって、フィンゴルフィンは過酷な運命に縛られることとなった。

#comment
[[二つの木]]がメルコールと[[ウンゴリアント]]に枯らされ、[[フォルメノス]]で[[フィンウェ]]が殺されて[[シルマリル]]が奪われた後、父を殺された復讐とシルマリル奪還を誓った[[フェアノール]]に半ば強引に連れられて、フィンゴルフィンも[[アマン]]から出発した。その道中フェアノールに裏切られ、船を焼かれて[[アラマン]]に置き去りにされながらも、[[ノルドール]]の大部分を率いて[[ヘルカラクセ]]の海峡を横断し、[[中つ国]]への過酷な旅を果たした。

*** 中つ国におけるノルドールの上級王として [#va74f2d7]

フィンゴルフィンの[[中つ国]]到着以前に、[[ダゴール=ヌイン=ギリアス]]で[[フェアノール]]は戦死していた。[[太陽]]の出現に動揺した[[モルゴス]]の手下が[[アングバンド]]の地下に隠れ潜んでいる間に、フィンゴルフィンは自らの軍勢を率いてアングバンドの城門の前まで進軍し、[[モルゴス]]に挑戦を呼びかけた。だが彼はモルゴスの策略に嵌ることはなく、すぐに兵を退いた。その後フィンゴルフィンの長男[[フィンゴン]]に救出されて[[サンゴロドリム]]から生還した[[マエズロス]]が、[[アラマン]]での裏切りの謝罪として[[ノルドール]]の王権をフィンゴルフィンに譲渡したため、フィンゴルフィンが[[中つ国]]におけるノルドールの[[上級王]]となった。フィンゴルフィンは[[ヒスルム]]を領国として、[[エイセル・シリオン]]の砦[[バラド・エイセル]]から仇敵[[モルゴス]]と対した。
[[ダゴール・アグラレブ]]の後は[[アングバンド]]を[[約400年の間包囲>アングバンドの包囲]]し、[[エダイン]]が[[ベレリアンド]]に来住した時には全ノルドール族の王として彼らに歓迎の使者を送った。これによってエダインの多数の若者たちがノルドールの王侯貴族に仕えるようになった([[ハドルの族>ハドル家]]の祖[[マラハ>マラハ(ハドルの祖)]]の息子[[マラハ>マラハ(マラハの息子)]]もその一人)。後にフィンゴルフィンは息子[[フィンゴン]]の所領だった[[ドル=ローミン]]を[[ハドル>ハドル(ハソルの息子)]]に与えた。

*** モルゴスとの一騎討ち [#o6b23e15]

[[第一紀]]455年の[[ダゴール・ブラゴッラハ]]により[[アングバンドの包囲]]は破られ、[[ベレリアンド]]は焼き尽くされた。これに怒ったフィンゴルフィンは乗馬[[ロハッロール]]に跨って単身[[アングバンド]]の城門へ向かい、[[モルゴス]]を臆病者と罵って一騎討ちを挑んだ。挑戦に応え、[[グロンド>グロンド(武器)]]を手に現れたモルゴスに対し、フィンゴルフィンは自らの剣[[リンギル]]で七つの傷を負わせるが、躓いて仰向けに倒れたところをモルゴスに踏みつけられ、最後の一撃で自分の首を踏みつけているモルゴスの左足に深傷を負わせて討ち死にした。アングバンドの城門での果たし合いを[[エルフ]]たちはその悲しみの深さから歌にすることはせず、[[オーク]]たちも誇りにはしなかった。
フィンゴルフィンの遺体は[[ソロンドール]]によって[[トゥムラデン>トゥムラデン(ゴンドリン)]]の北にある山の頂に運ばれ、[[トゥルゴン>トゥルゴン(フィンゴルフィンの息子)]]がその上に高い[[ケルン]]を築いて葬った。

*** フィンゴルフィン王家 (House of Fingolfin) [#House]

フィンゴルフィンとその息子たちの一族はフィンゴルフィン王家と呼ばれ、[[ノルドール]]の[[上級王]]の位はフィンゴルフィンの死後もその息子たちが受け継いだ。
フィンゴルフィンから上級王の位を継承した長男[[フィンゴン]]が[[ニルナエス・アルノエディアド]]で戦死した後は、その弟[[トゥルゴン>トゥルゴン(フィンゴルフィンの息子)]]が継承し、[[ゴンドリン]]陥落によるトゥルゴンの死後は[[フィンゴン]]の息子[[エレイニオン・ギル=ガラド>ギル=ガラド]]が[[ノルドール]]の[[中つ国]]における最後の[[上級王]]となった(ただしギル=ガラドの血筋には[[異説>ギル=ガラド#t6499cb5]]もある)。

またフィンゴルフィンの血統は、彼の次男トゥルゴンの娘[[イドリル]]が、[[エダイン]]の[[ハドル家]]の出身である[[トゥオル]]と結婚し、[[ヌーメノール]]の王家の祖である[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]の母となったことで、[[人間]]([[ドゥーネダイン]])の王統へと伝えられた。

*** 多数の名の意味 [#d6364d78]

以下の名前及びその説明は『[[The Peoples of Middle-earth>The History of Middle-earth/The Peoples of Middle-earth]]』の「The Shibboleth of Fëanor」による。

:Ñolofinwë((語頭のñは軟口蓋鼻音/ŋ/を表す。資料によっては"Nolofinwë"の表記もある))(コ゚ロフィンウェ)|父[[フィンウェ]]が与えた[[父名>エッシ]]。初めは父と同じ「フィンウェ」だったが、フィンウェによってwisdom(知恵)の意味の"ñolo"の語が加えられた。
:Arakáno(アラカーノ)|母[[インディス]]が与えた[[母名>エッシ]]。[[クウェンヤ]]で"high chieftain"(高貴な指導者)の意味。彼は[[三男>アルゴン]]にこの名を与えたようである。
:フィンゴルフィン(Fingolfin)|[[シンダリン]]での名。父フィンウェの死後、彼は自分が全ノルドールの指導者であると主張し、父名の前にフィンウェの名を置き、"Finwë Ñolofinwë"(フィンウェ・コ゚ロフィンウェ)を名乗った。この名をシンダリン風の語形にして一つに組み合わせたものがフィンゴルフィンである。

*** 画像 [#o586554d]

&ref(モルゴス/johnhowe FinglofinsChallenge.jpg,,30%,ジョン・ハウ作画によるフィンゴルフィンとモルゴスの一騎打ち);

** コメント [#Comment]

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