#author("2022-08-28T19:48:51+09:00;2022-06-09T08:10:54+09:00","","")
* フアン [#k9fbf356]
** 概要 [#ned0e80f]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|人名|
|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Huan|
|~その他の呼び名||
|~種族|[[ヴァリノール]]の猟犬|
|~性別|不明|
|~生没年|~[[第一紀]]|
|~親|不明|
|~兄弟|不明|
|~配偶者|不明|
|~子|不明|
|~その他の呼び名|ヴァリノールの猟犬(Hound of Valinor) &br; 猟犬フアン(Huan the wolfhound)|
|~種族|犬|
|~性別|男|
|~生没年|?~†[[第一紀]](466)|

** 解説 [#w8486d40]
** 解説 [#Explanation]

名は「大きな犬」の意。非常に高い知能を持つ最強の猟犬で、人の言葉を全て理解した。さらに、生涯に三度のみ口を利くことが許されていた。
元々は[[オロメ]]の猟犬で、[[ヴァリノール]]で[[ケレゴルム]]に与えられる。ケレゴルムと共に[[中つ国]]に渡ったことで、フアンもまた[[ノルドール]]に課せられた[[滅びの運命>マンドスの呪い]]の下に置かれ、「天が下にかつて存在したこともない強大な狼と戦うまでは死なない」という運命を下されていた。
名は「猟犬(hound)」の意((『[[シルマリルの物語]]』索引では「大きな犬(great dog)」とも訳されている))。強大な力を持った[[ヴァリノール]]の猟犬であり、何者もその視覚と嗅覚から逃れることはできず、いかなる魔術も彼を止めるには役に立たない。高い知能と高潔な心の持ち主でもあり、あらゆる生類の言葉を理解することができたが、彼自身は生涯で三度のみ口を利くことが許されていた。

フアンはケレゴルムが[[ルーシエン]]を捕らえて己が物にしようとすると、ケレゴルムに反してルーシエンを助ける。フアンは[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]を救う手伝いをし、[[トル=イン=ガウアホス]]で[[ドラウグルイン]]を殺して、[[サウロン]]をねじ伏せた。
その後フアンはケレゴルムの元に戻ったが、[[ナルゴスロンド]]を追放されたケレゴルムが[[ブレシル]]の森で行き遇ったベレンを殺そうとすると、フアンはケレゴルムを見放してベレンを救った。そして再びルーシエンを背に乗せて、シルマリル探索のために一人で旅立とうとしたベレンに追いつき、ベレンにルーシエンを[[アングバンド]]へ伴うよう助言。また自分とは[[ドリアス]]で再会することを予言した。
そしてルーシエンと片手を[[シルマリル]]ごと[[巨狼]][[カルハロス]]に喰われて死に瀕しているベレンが[[大鷲]]に運ばれて再びドリアスの国境に戻ってくると、フアンはルーシエンと共にベレンを看取り、彼を死の淵から救い出した。
やがて[[シルマリル]]を飲み込んだ[[カルハロス]]が[[ドリアス]]に近付いてくると、フアンはベレン、[[シンゴル]]らの狼狩りの一行に加わる。フアンはカルハロスと戦い、運命に定められていた通り相討ちして果てた。
元々は[[オロメ]]の猟犬であったが、オロメの友であった[[ケレゴルム]]に与えられる。ケレゴルムに付き従って[[至福の国>アマン]]から[[中つ国]]に渡ったことで、フアンも[[ノルドール]]に課された[[滅びの運命>マンドスの呪い]]に繋ぎ止められることになったが、同時に'''天が下にかつて存在したこともない強大な[[狼]]と戦うまでは死なない'''という運命を下された。

一度目はケレゴルムに捕われたルーシエンに対する助言に、二度目はルーシエンにシルマリル探索の旅を断念させるべきか悩むベレンへの助言に、三度目は自らの死の間際ベレンに別れを告げるため、口を利いた。
[[レイシアンの歌>レイシアン]]において、フアンは悪業にとり憑かれた主人の[[ケレゴルム]]を見限り、[[ベレン>ベレン(バラヒルの息子)]]と[[ルーシエン]]を助けて働いた。

** コメント [#bc9f15ca]
*** レイシアンにおけるフアン [#uff5d971]

#pcomment_nospam(,6,,,,,reply)
[[ベレン>ベレン(バラヒルの息子)]]を追って[[ドリアス]]を出奔した[[ルーシエン]]を見つけ、彼女を[[ケレゴルム]]と[[クルフィン]]の許に連れてきたのはフアンであった。だがケレゴルムとクルフィンは邪心を起こしてルーシエンを[[ナルゴスロンド]]に幽閉したため、同情したフアンは主人に反してルーシエンを助ける。この時フアンはルーシエンに助言を与えるために初めて口を利き、彼女を幽閉から救い出した。

フアンはルーシエンを背に乗せて[[トル=イン=ガウルホス]]に赴き、島に巣食っていた[[ドラウグルイン]]をはじめとする[[巨狼]]を次々と仕留める。そこで[[サウロン]]はフアンに課せられた運命を思い出し、自ら史上最大の狼に姿を変えることでフアンを倒そうとした。サウロンの力は強大であったが、ルーシエンの眠りの魔術とフアンの力のために、ついにサウロンはねじ伏せられて敗退した。こうしてルーシエンは島に囚われていた[[ベレン>ベレン(バラヒルの息子)]]を救出する。

その後フアンは[[ケレゴルム]]の許に戻ったが、主従の愛は旧には復さなかった。
ケレゴルムとクルフィンが[[ナルゴスロンド]]を追放された時、主人に付き従ったのはフアンただ一匹であった。だがその二人が[[ブレシル]]の森で行き遭ったベレンを襲ってルーシエンを連れ去ろうとした時、フアンは完全に主人への奉公を止める。フアンはベレンを殺そうとしたケレゴルムを阻み、去り際にクルフィンが放った矢からルーシエンを守った。さらに森から薬草を探してきて、ベレンの負った矢傷をルーシエンが癒やすのを助けた。
ベレンが単身[[アングバンド]]に向かおうとすると、フアンは再びルーシエンを背に乗せて彼に追いつく。この時フアンは二度目となる言葉を発し、もはやベレンとルーシエンの運命は一つであり、二人で共に難題に向かうべきであるとベレンに助言。また自分とは[[ドリアス]]で再会することになるだろうと予言し、二人と別れた。

やがてその言葉の通り、[[大鷲]]に運ばれて[[アングバンド]]から生還した二人と[[ドリアス]]で再会する。ベレンは[[カルハロス]]に片手を食い千切られて死に瀕していたが、フアンはルーシエンと共に再びベレンを介抱し、彼を死の淵から救い出した。
そして、ベレンの片手ごと[[シルマリル]]を飲み込んだ[[カルハロス]]がドリアスに侵入すると、[[シンゴル]]の結成した狼狩りの一行にフアンも加わる。[[エスガルドゥイン]]の滝の傍らにおいて、ついにフアンとカルハロスの戦いが行われ、運命に定められていた通り、フアンはこの史上最強の狼と相討ちになって果てた。

最期にフアンは三度目となる口を利き、ベレンに別れを告げて死んだ。

** コメント [#Comment]

#pcomment(,,,,,,reply)