-ゴンドールの王オンドヘアの息子については、[[ファラミア(オンドヘアの息子)]]を参照してください。
-ペレグリン・トゥックの息子ファラミアについては、[[ファラミア・トゥック]]を参照してください。

* ファラミア二世 [#e99bf707]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Faramir II|
|~その他の呼び名||
|~種族|[[人間]]([[ドゥーネダイン]])|
|~性別|男|
|~生没年|[[第三紀]]2983~[[第四紀]]82(享年120)|
|~親|[[デネソール二世]](父)、[[フィンドゥィラス>フィンドゥイラス(アドラヒルの娘)]](母)|
|~兄弟|[[ボロミア二世]](兄)|
|~配偶者|[[エオウィン]]|
|~子|[[エルボロン]]|

** 解説 [#Explanation]

[[デネソール二世]]と[[フィンドゥイラス>フィンドゥイラス(アドラヒルの娘)]]の次男、[[ボロミア二世]]の弟。兄とは5歳違いになる。
兄とは異なる気質を持ち、物腰穏やかで伝承の学と音楽を愛したが、決して臆病ということはなく、戦いにおいて必要とあらば勇敢さを示した。控え目な性格のため、周囲からの評価では兄に比べて見劣りしていたが、ファラミア自身は決して兄を妬むことはなく、兄弟の間には強い信頼と愛情があった。
父のデネソールは、兄のボロミアを誰よりも寵愛する一方で、ファラミアに対しては冷淡であった。ファラミアがかつて、[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]を訪れた[[ミスランディア(ガンダルフ)>ガンダルフ]]に親しみ、彼から多くのことを学んだことでも、デネソールの不興を買っていたようである。

***ファラミアの見た夢 [#v1692c97]

ファラミアは、父[[デネソール]]と同様に[[西方の血>ドゥーネダイン]]が強く発現していたらしく、常人よりはるかに明敏な感覚を持っており、遠方のことを見通し、人の心を読み取ることができた。
[[指輪戦争]]の前、ファラミアは謎のお告げが出てくる夢を繰り返し見る。

>[[折れたる剣>アンドゥリル]]を求めよ。
 そは[[イムラドリス>裂け谷]]にあり。
かしこにて助言を受くべし、
 [[モルグル]]の呪魔より強き。
かしこにて兆を見るべし、
 滅びの日近くにありてふ。
[[イシルドゥアの禍>一つの指輪]]は目覚め、
 [[小さい人>ホビット]]ふるいたつべければ。((『 [[旅の仲間]]』[[エルロンドの会議]]でボロミアが報告した兄弟で同じものを見たという夢の言葉))

一度はボロミアも同じ夢を見たが、ファラミアはこの謎の答えを求め、イムラドリス(裂け谷)を捜す旅に出ようとする。だがその旅路が不確かで危険に満ちているとして、イムラドリス捜索はボロミアが買って出た。

*** [[指輪戦争]]におけるファラミア [#g3e4f5f0]

兄と共にファラミアはゴンドールの大将として、[[モルドール]]の脅威から故国を守っていた。だが[[3018年>大いなる年#year3018]]、不意にモルドールから送り出された大軍のために、[[イシリアン]]および[[オスギリアス]]の駐屯部隊は撤退を余儀なくされる。兄弟は橋を落とすことでかろうじて敵が西岸に渡ることは防いだものの、大河の東岸はほとんど敵の手に奪われてしまった。
ボロミアが裂け谷へと旅立った後、ファラミアは[[カイア・アンドロス]]および[[ヘンネス・アンヌーン]]を拠点に、イシリアンに唯一残った遊撃部隊([[イシリアンの野伏]])を指揮してモルドールへのゲリラ活動および大河の防衛を続けていた。
だが翌年のはじめ、夢の中でボロミアの[[角笛>ゴンドールの角笛]]の音を聞いた彼は、大河の岸辺でボロミアの亡骸を載せた小舟が大海へ流れていくのに対面し、彼の死を悟る。

その後、モルドールの召集に応えて北上してきた[[ハラドリム]]の部隊をイシリアンで攻撃していた際に、モルドールへ侵入する道を捜していた[[フロド・バギンズ]]と[[サムワイズ・ギャムジー]]に接触し、彼らを捕らえた。取り調べのため、彼らをヘンネス・アンヌーンまで連行したが、始終丁重に扱うなど高潔な人柄を示し、二人の信頼を勝ち得る。ファラミアはフロドが持つ[[一つの指輪]]のこと、それをボロミアが欲したことに気付いたが、一つの指輪の危険性を正しく認識してそれを目にすることも触れることも望まなかった。またこの時、フロドとサムにボロミアの死を伝えている。
フロドの指輪滅却の任務を知ったファラミアは彼に協力し、死罪になるはずだった[[ゴクリ]]の命を助け、[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]へ連行する決まりになっていた三人を釈放すると、食糧と助言、祝福を与えて送り出した。だがこのために尚更デネソールの不興を買うことになる。

ゴンドールへの本格攻撃を決意した[[サウロン]]が軍勢の第一波を送り出すと、イシリアンの残存部隊は掃討され、オスギリアスもモルドール軍の手に落ちる。生き残った部隊とファラミアは[[白のガンダルフ>ガンダルフ]]に救われて辛くも[[ナズグール]]の追撃を逃れ、ミナス・ティリスまで帰り着いた。
しかしデネソールがゴンドールの諸卿にオスギリアス奪還を求めると、ファラミアは亡きボロミアの代わりとして勤めを果たそうとし、デネソールの苛酷な要求を引き受ける。わずかな兵力を率いて再びオスギリアス奪還に赴いたファラミアだが、部隊は敗北し、ファラミア自身も負傷して[[黒の息]]に冒された状態でミナス・ティリスに帰還した。
高熱と昏睡状態に陥ったファラミアを目にしてデネソールは絶望し、彼と共に焼身自殺を図ろうとする。だがファラミアは、部下の[[ベレゴンド>ベレゴンド(バラノールの息子)]]と[[ペレグリン・トゥック]]によって救出され、[[ペレンノール野の合戦]]後に、[[アラゴルン二世]]の手によって黒の息から癒された。その一瞬、アラゴルンを王と認め、忠誠を誓った。

*** 指輪戦争後 [#w2cba7df]

ファラミアは、[[黒門前の戦い>黒門]]には参加せず、ミナス・ティリスの[[療養院]]に留まって療養を続けていたが、そこで同じく黒の息に冒されてアラゴルンに癒されていた[[ローハン]]の[[エオウィン]]と出会い、彼女に魅かれるようになる。ファラミアは生きる望みを失っていたエオウィンに希望を与え、後に彼女と結婚した。
[[指輪戦争]]の終結後、ファラミアは[[デネソール二世]]の死を受けて、執政として[[エレスサール王>アラゴルン二世]]の戴冠式を司る。その後[[エレスサール王>アラゴルン二世]]によって改めて[[執政]]に任じられた。
その後ファラミアは執政として、父祖代々の所領であった[[エミン・アルネン]]に住まった。エオウィンとの間に生まれた息子の名は[[エルボロン]]、孫の名は[[バラヒア>バラヒア(エルボロンの息子)]]であり、ファラミアは[[第四紀]]82年に120歳で没したという。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

|~俳優|[[デヴィッド・ウェンハム]]|
|~日本語吹き替え|[[宮本充]]|

[[フロド・バギンズ]]の持つ[[一つの指輪]]のことに気がついたファラミアは、フロドと[[サムワイズ・ギャムジー]]、[[ゴラム>ゴクリ]]をミナス・ティリスに連れて行くため、[[オスギリアス]]まで連行する。だが、[[ナズグール]]を前にしたフロドの行動を見て一つの指輪の魔力とその危険さを思い知り、フロド達を解放する。
『スペシャル・エクステンデッド・エディション』では、[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]において[[ピピン>ペレグリン・トゥック]]に与えられた鎧は、ファラミアが子供のころ使っていた物だったという設定が追加。
映画では[[エオウィン]]との恋愛の話はカットされたが、『[[スペシャル・エクステンデッド・エディション]]』に、療病院でわずかに見詰め合う二人と城壁の上で会話するシーンが登場。

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