#author("2019-12-30T18:22:32+09:00;2019-10-11T21:35:22+09:00","","")
* パイプ草 [#t23394c0]
** 概要 [#m5e43afd]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|植物|
|~スペル|pipe-weed, weed((『[[ホビットの冒険]]』中ではtobaccoという表記もあったが、『[[指輪物語]]』ではその表記はほとんどない。これはトールキンが、文章をイギリス的な英語にしようという試みだと考えられている))|
|~その他の呼び名|かぐわし草(sweet galenas)、西の人の草(westmansweed)、ガレナス(galenas)|
|~カテゴリー|[[植物]]|
|~スペル|pipe-weed, weed|
|~その他の呼び名|ガレナス(galenas)、かぐわし草(sweet galenas)、西の人の草(westmansweed)、小さい人の葉(Halflings' leaf)、煙草(tobacco)((『[[ホビットの冒険]]』での訳は「タバコ」。主に『ホビットの冒険』での表現で、『[[指輪物語]]』では二回しか登場しない。これはトールキンが、文章をイギリス的な英語で統一しようとした試みの一つと思われる。))|

** 解説 [#ke8c04b9]
** 解説 [#Explanation]

ニコチアナの一種と思われる草。[[シンダール語]]では「緑の葉」の意(?)であるガレナスと呼ばれる。ゴンドールではかぐわし草、西の人の草などとも呼ばれていたという。
ニコチアナの一種と思われる草。[[シンダール語]]では''ガレナス''と呼ばれる。[[ゴンドール]]では''かぐわし草''、''[[西の人>ドゥーネダイン]]の草''などとも呼ばれていたという。
[[ホビット]]には乾燥させたこの植物の葉をパイプに詰めて燃やし、その煙を吸う習慣がある。そのため''[[小さい人>ホビット]]の葉''とも呼ばれる。この''喫煙''の習慣はホビットを通じて[[中つ国]]北方を旅する[[人間]]や[[ドワーフ]]、[[魔法使い]]にも広まっていった。

パイプ草という植物は、元々は[[ヌーメノール]]から渡ってきた植物と思われ、[[ゴンドール]]には多く自生していた。ゴンドールの[[人間]]はこの草を燃やして吸うことはせず、かぐわし草と呼んで、香りを楽しんでいた。『[[ホビット庄本草考]]』によれば、南方産の方がホビット庄産よりも香りがよい。
その草が次第に北上し、[[角笛吹きトボルド]]が南[[四が一の庄]]で初めてパイプ草の栽培を始めた(これが今でも最高級品のパイプ草とされる)。やがて[[ブリー村]]の[[ホビット]]から、この草をパイプに詰めて燃やし、その煙を吸う習慣が始まったとされる。そこから北方の[[人間]]、[[闇の森]]や[[裂け谷]]の[[エルフ]]、[[青の山脈]]や[[はなれ山]]の[[ドワーフ]]達といった各種族へと、この習慣が広がっていった。
だがパイプ草をもっとも好んでいたのはやはりホビットであり、ホビットによるパイプ草の栽培も盛んだった。また彼らは、パイプ草を吸うことを「芸」とも呼んでいた。
ホビットはパイプ草を吸うことを''芸''と称しており、しばしば吐き出した煙の輪を使った輪遊びをした。

*** 歴史 [#v0990510]

>「一例をあげればじゃ、」と、[[セオデン]]がいいました。「かれら([[ホビット]])が口から煙を吐き出すとは、予も聞いておらなんだぞ。」
「それは驚くにあたりませぬ。」と、[[メリー>メリアドク・ブランディバック]]が答えました。「何故と申せば、これはわれらとしましてもほんの数世代前から嗜んでまいりました芸でございます故。初めて本当のパイプ草をその栽培園で育てましたのは、[[南四が一の庄>四が一の庄#South]]の[[長窪村]]の住人、[[角笛吹きトボルド]]にございます。[[わたくしどもの数え方>ホビット庄暦]]でいいますと一〇七〇年頃のことでございました。トビィじいがどうしてこの植物を手に入れたかと申しますと……」((『[[指輪物語]] [[二つの塔>指輪物語/二つの塔]]』「アイゼンガルドへの道」))

元々は[[ヌーメノール]]から[[中つ国]]に渡ってきた植物と思われ、[[ゴンドール]]など[[アンドゥインの谷間]]の下流域に多く自生していた。[[ゴンドール人]]はこの草を燃やして吸うことはせず、かぐわし草と呼んで、その花の香りを楽しんでいた。これら南方に自生している草の方が北方で栽培されているものよりも大きく、また香りも良いという。
その草が次第にゴンドールから[[緑道]]を北上していったものと思われる。北方ではパイプ草は野生では育たず、風の当たらない暖かい場所でしか繁茂しない。

[[メリアドク・ブランディバック]]の著作『[[ホビット庄本草考]]』によると、パイプ草の煙を吸うことは[[ホビット]]の発明と断言できる唯一の技芸であり、最初に始めたのは[[ブリー郷]]のホビットであるという。そしてこの喫煙の習慣は、大本を辿れば[[躍る小馬亭]]に行きつくといい、ここから旅の途中で[[ブリー村]]を経由する[[人間]]の放浪者や[[野伏]]、[[ドワーフ]]といった北方の民に広まっていったとされる。(ただし[[第三紀]]末の時点で、[[ローハン]]や[[ゴンドール]]にまでは広がっていない。また[[エルフ]]には喫煙を行う様子はない。)
[[ホビット庄暦]]1070年([[第三紀]]2670年)頃、[[南四が一の庄>四が一の庄#South]][[長窪村]]の[[角笛吹きトボルド]]がおそらくブリー郷でこの草を入手し、[[ホビット庄]]で初めて純正のパイプ草の栽培を始めた。その後、南四が一の庄は''[[長窪葉]]''、''[[トビイ爺印]]''、''[[南星印]]''といった最上品のパイプ草の産地となった。ブリー郷でも''[[南丘辺印]]''のようなパイプ草が栽培されていたが、質は南四が一の庄産のものには及ばなかったという。

[[魔法使い]][[ガンダルフ]]もパイプ草を愛飲していた。
[[白の会議]]でそのことを知った[[サルマン]]ははじめこれを嘲笑していたが、やがて自分でもパイプ草を試して愛用するようになり、草を入手するため密かに[[南四が一の庄>四が一の庄#South]]の農園と取引するようになる(サルマンは自尊心のために、自分もパイプ草を使っていることを秘密にしていた)。[[指輪戦争]]で[[メリー>メリアドク・ブランディバック]]と[[ピピン>ペレグリン・トゥック]]が[[アイゼンガルド]]の廃墟の中から[[長窪印>長窪葉]]のパイプ草を発見したのはそのためである。
これがきっかけとなってサルマンはパイプ草農園を持つ[[袴帯家]]や[[サックビル=バギンズ家>ロソ・サックビル=バギンズ]]などに影響力を及ぼすようになり、かれらはアイゼンガルドに物資を密輸出していた一方、そこから[[ごろつき]]や機械などを[[ホビット庄]]に持ち込み、[[水の辺村の合戦]]を招くことになった。

** トールキンとパイプ [#n5369cbd]

[[指輪物語]]劇中には何度もパイプ草の描写が現れているが、[[トールキン>ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]自身が大のパイプ党であった影響が大きく現れている。
『[[ホビットの冒険]]』『[[指輪物語]]』作中には何度もパイプによる喫煙の描写が登場するが、これは作者の[[ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]自身が大のパイプ党であった影響が大きく現れている。

** コメント [#r722f23d]
** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』および『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定 [#movie]

#comment
かなり柄の長い独特なパイプがデザインされ、劇中で何度も使用されている。
禁煙推進団体から「子供も見る映画に、喫煙シーンがあるのは教育上好ましくない」という抗議があったと[[ピーター・ジャクソン]]らが語っているが、原作の描写や雰囲気を尊重し、劇中では多数のパイプを使うシーンが盛り込まれた。

** コメント [#Comment]

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