- フーリン、フオルの母であるハレス(Hareth)については[[ハレス(ハルミアの娘)]]を参照してください。
- ヘルムの息子でローハンの王子ハレス(Haleth)については[[ハレス(ヘルムの息子)]]を参照してください。
- ローハンのハマの息子(映画『ロード・オブ・ザ・リング』オリジナルの登場人物)ハレス(Haleth)については[[ハレス(ハマの息子)]]を参照してください。

* ハレス [#d6955523]
** 概要 [#zf50b96f]

|~カテゴリー|人名|
|~スペル|Haleth|
|~その他の呼び名|ハレス姫(Lady Haleth)|
|~種族|[[人間]]([[エダイン]])|
|~性別|女|
|~生没年||
|~親|[[ハルダド]](父)|
|~兄弟|[[ハルダール]](弟)|
|~配偶者|なし|
|~子|なし|

** 解説 [#k425728f]

ハレス姫と呼ばれる。[[ハルダド]]の娘で、[[ハルダール]]の双子の姉。[[ハラディン]]の族の族長で[[ハレス家>ハレス(ハルダドの娘)#h16ba437]]の祖。
選り抜きの女性親衛隊を従えた名高い女戦士だったという。

[[ハラディン]]の族は、[[エレド・ルイン]]を越えて最初に辿りついた[[オッシリアンド]]の地では[[緑のエルフ]]たちに冷遇されたため、北上して[[カランシア]]の領地[[サルゲリオン]]に定住し、しばらくの間は安定した暮らしを営んでいた。
だが[[モルゴス]]の送り込んだ[[オーク]]の軍勢がサルゲリオンの南の森林に住んでいたハラディンの族を襲い、この時ハレスの父[[ハルダド]]が先頭に立って防戦を指揮した。ハルダドは同族を率いて[[アスカール]]川と[[ゲリオン]]川の間の三角地に防御柵を築いて立て篭もり、食糧の尽きるまで抗戦したが、最後にはオークの軍勢に突撃を仕掛けて討ち死にし、オークから父の遺体を守ろうとして突出したハレスの弟[[ハルダール]]も討ち死にした。ハレスは生き残った者たちを統率してその後七日間持ち堪え、最後の防御柵が突破された時[[カランシア]]の軍勢の救援によって救われた。カランシアはハレスとその一族に敬意を表して彼ら一族の所領の庇護を申し出たが、ハレスはそれを断り、安全な土地と自由を求めて西へと移り住む道を選んだ。

ハラディンの族の生き残りたちはハレスを族長に戴くと[[エストラド]]に移ったが、その地でも自分たちだけで固まって住んだため、ハレスの族として知られるようになった。だがハレスは一族の大半の者の反対を押し切ってさらに西へ進むことを望み、[[エルダール]]の助けも案内も無しで危険な[[ナン・ドゥンゴルセブ]]の地を横断し、多くの仲間を失いながらも一族を[[ブリシアハ]]まで導いた。彼らはこの地に至ると再び各家族ごとに散在して暮らす生活に戻っていったが、心からハレスを慕う者たちは再び彼女に導かれて[[ブレシル]]の森に入った。
ブレシルは[[魔法帯]]の外にあるが、人間を快く思わない[[ドリアス]]の[[シンゴル]]王の領地であった。だがシンゴルの縁者である[[フィンロド]]がハレスの族のためにシンゴルを説得し、シンゴルはブレシルの森に一人たりと[[オーク]]を入れさせず、また[[エルダール]]の全ての敵から[[テイグリンの渡り瀬]]を防衛することを条件にハレスの族の居住を許した。

ハレスは死ぬまでブレシルに住まい、[[トゥーア・ハレサ(ハウズ=エン=アルウェン)>ハウズ=エン=アルウェン]]に葬られた。生涯独身であったため、族長の地位は、[[ハルダール]]の息子で、ハレスの甥にあたる[[ハルダン]]が引き継いだ。

***ハレス家(House of Haleth)(ハレスの&ruby(やから){族};(People of Haleth))(ハラディンの&ruby(やから){族};(People of Haladin)) [#h16ba437]
[[ベオルの族>ベオル#s6e412f5]]に次いで[[ベレリアンド]]に到来した[[エダイン]]の第二家系。「[[ブレシル]]の人間たち」とも呼ばれた。
森に住む民で、他の二つのエダインの氏族とは言葉も習俗も異質であり、中でも女の戦士が多くいることと、異人種である[[ドルーエダイン]]と共に暮らすことで知られていた。[[エルダール]]や他のエダインとの意思疎通には[[シンダール語]]を用いた。外見はベオルの族に似ていたが、身長においては劣り、知識の吸収にもさほど熱心ではなかった。力のある王侯に統治されることも同族が寄り集まって住むことも好まず、それぞれの家族ごとに散在して居住した。
他のエダインに比べて氏族としての纏まりが弱く、[[ベレリアンド]]に移住した当初は世襲による族長というものを持たなかったようだが、[[オーク]]の襲撃を受けた時必要に迫られて[[ハルダド]]が統率者となり、彼が戦死した後、その娘のハレスが族長に選ばれた。以後[[ハラディン]]の族はハレスの族として知られ、ハレスの家系が族長の家系となったようである。

[[モルゴス]]との戦いでは彼らの本拠地[[ブレシル]]が[[エダイン]]の三家の中で最も長く持ち堪えたため、[[ドルソニオン]]のベオルの族の生き残りや、ハレスに導かれての[[ブリシアハ]]の浅瀬以西への移住以来[[タラス・ディアネン]]一帯の森に分散していた他の[[ハラディン]]の族など、多くの者が逃れてきた。

***ハレスの族の有名人物 [#q1a218af]
-[[ハレス(ハルダドの娘)]]
-[[ハルダド]]
-[[ハルダール]]
-[[ハルダン]]
-[[ハルミア]]
-[[ハルディア(ハルミアの息子)]]
-[[ハレス(ハルミアの娘)]]
-[[ハンディア]]
-[[ブランディア]]
-[[フンソール]]
-[[ドルラス]]
-[[グリアフイン]]



** コメント [#z214e09b]

- ブレシルの森に住まう条件を伝えられた際の返答が好き。
「わが父ハルダド、わが弟ハルダールは今はいずこにおりましょうか。ハレスが、己の肉親を滅ぼした者たちに誼みを通じるのではないかと、ドリアスの王が危ぶんでおいでだとすれば、エルダールの考えられることは、人間には分からぬものでございます」
カランシアにもシンゴルにも臆さない、女傑。
- この人はなぜか分からないが多くの人の反対を押し切ってエストラドから恐怖の山脈とメリアンの魔法帯の間を……ということはあのナン・ドゥンゴルセブのあたりを通ってブレシルに一族を連れて行っている。なんでよりにもよってあんなところを通るのか……。しかし、その意志の強さと行動力はとても魅力的。 -- トミー
- 「ハレスの族」と言われるのだから有名なはずなのに、ローハンでは「ハレス」は専ら男性名である。 --  &new{2008-08-22 (金) 02:37:51};
- この方が生涯独身だった理由が、「オークとの戦いの時救援に来てくれたカランシアに惚れてしまったから」だったらすごくロマンチックでいいんだけど。でもどっちみちカランシアにその気はなかったでしょう、相手は死すべき運命の人間ですし、それに彼は既に結婚していたようですから。 -- ホビット &new{2008-12-31 (水) 22:46:29};

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