* ドゥーネダイン [#hc36e502]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[種族]]|
|~スペル|Dúnedain|
|~異訳|ドゥネダイン、デュネダイン|
|~その他の呼び名|ヌーメノール人(Númenórean)((Númenoreanと表記されていることもある)) &br; 上の人(High Men) &br; 人間の王たち(Kings of Men) &br; 海の王(Sea-Kings)|
|~その他の呼び名|ヌーメノール人(Númenórean)((Númenoreanと表記されていることもある)) &br; 西方の人間(たち)、西方の人(Men of the West) &br; 西方の人間たち、西方国の人間(たち)、西方から来た人間たち(Men of Westernesse) &br; 上の人(High Men) &br; 人間の王たち(Kings of Men) &br; 海の王(Sea-Kings)|

** 解説 [#Explanation]

[[シンダール語]]で「西方のエダイン」(Edain of the West)の意。単数形は[[ドゥナダン]]。
かれらは[[第一紀]]の[[エダイン]]の末裔であり、[[第二紀]]には[[ヌーメノール]]の島に住んだためヌーメノール人と呼ばれた。ヌーメノールの没落後、その遺民は[[中つ国]]北西部に[[アルノール]]と[[ゴンドール]]からなる[[亡国の民の王国]]を築いた。
ドゥーネダインは[[中つ国]]の人間をはるかに凌駕する長い寿命と優れた技能を持っていたが、[[第三紀]]を通じて次第に衰退していき、並の人間と近しくなっていった。

*** ヌーメノール人 [#Numenorean]

[[怒りの戦い]]で[[モルゴス]]が滅ぼされると、[[ヴァラール]]はモルゴスと戦ったエダインの受難に報いるため、[[大海]]の只中に[[ヌーメノール]]の島を築いて与えた。[[第二紀]]のはじめ、生き残ったエダインの多くがそこに移住し、ヌーメノール人、ドゥーネダインと呼ばれるようになった。ヌーメノール王家の始祖は[[半エルフ]]の[[エルロス・タル=ミンヤトゥア>エルロス]]だった。
ヌーメノール人には恩寵として、並の[[人間]]の3倍に近い寿命が与えられた。また、[[トル・エレッセア]]からやってくる[[エルフ]]と交流を持った。このため、ヌーメノール人の知識と技能は[[中つ国]]の人間のそれをはるかに凌駕するようになる。中でも航海術にかけては'''世界が小さくなって以後は、二度と再びかれらに比肩すべき航海者は出ないと思われる'''((『[[シルマリルの物語]]』「[[アカルラベース]]」))ほど熟達するに至った。
彼等はその技によって[[極西>アマン]]を除く[[アルダ]]の沿岸のほぼ全域を踏破した。

当初、ヌーメノール人は[[エルフの友]]であり、中つ国に留まるエルフの[[上級王]][[ギル=ガラド]]を援助して[[サウロン]]の伸長を阻んだ。また、中つ国の人間に対しては、彼等に様々な技術を教え、彼等が[[冥王]]の影から脱する手助けをした。海の彼方から現れ、驚くべき技と贈り物をもたらして去っていくヌーメノール人を、[[暗黒時代]]の人間達は神と見なした。
しかし、ヌーメノール人はヴァラールに禁じられた[[西方>アマン]]の浄福に焦がれていた。それとともに、増大する現世での幸福はますます彼等の心を奪い、[[エル]]の恩寵である死すべき運命は厭わしいものと感じられるようになっていく。
やがて、多くのヌーメノール人は不死を羨んでエルフを憎悪し、また中つ国の人間達の上に過酷な圧制者として君臨するようになっていった。そこをサウロンに付け込まれた[[王党派]]のヌーメノール人は、公然とヴァラールに叛逆し、最後には[[ヌーメノールの没落>アカルラベース]]を招いた(没落にいたる詳細は[[ヌーメノール]]も参照のこと)。

そうした中で、あくまでエルフへの親愛とヴァラールへの忠節を失わなかった[[忠実なる者]]達は、没落を逃れて[[中つ国]]に漂着し、[[亡国の民の王国]]を築いた。
一方、中つ国で生き延びた邪悪なヌーメノール人は[[黒きヌーメノール人]]と呼ばれるようになった。

*** 亡国のドゥーネダイン [#Dunedain]

[[エレンディル]]、[[イシルドゥア]]、[[アナーリオン]]に率いられた[[ヌーメノール]]の遺民は[[中つ国]]北西部の沿岸に漂着し、そこに王国を創建したが、彼等は自らを故国喪失者と見なした。[[亡国の民の王国]]は北の[[アルノール]]と南の[[ゴンドール]]から成った。
丈高き[[エレンディル]]が亡国のドゥーネダインの最初の王であり、[[アラゴルン二世]]はその末裔である。

[[第二紀]]の終わり、ドゥーネダインは[[エルフ]]と[[最後の同盟]]を結んで[[サウロン]]と戦った。だが[[第三紀]]を通じて両者は疎遠になっていき、第三紀末のドゥーネダインの中にはエルフを怖れる向きすらあった。
ドゥーネダインは中つ国西方の[[人間]]の指導者となったが、その数は少なく、衰退の一途を辿った。[[ヌーメノール]]の島を喪失したことで、彼等に与えられていた恩寵も失われていったためで、そのためドゥーネダインは次第に中つ国の並の人間と等しくなっていった。
南方王国[[ゴンドール]]は一時ヌーメノールを偲ばせるほど繁栄したが、相次ぐ戦乱によってドゥーネダインの数は減少した。貴族階級の中にドゥーネダインの血を受け継ぐものが残っていたが、混血が進みそれも次第に薄まっていった。
北方王国[[アルノール]]は内乱とドゥーネダインの減少によって滅亡したが、生き残ったドゥーネダインは[[野伏]]に身をやつして密かに北方の人々の生活を守り続けた。

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