#author("2020-02-08T17:38:05+09:00;2020-02-08T16:39:49+09:00","","")
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* トゥルカス [#scda11cd]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Tulkas|
|~その他の呼び名|アスタルド(Astaldo) &br; 強き力のトゥルカス(Tulkas the Strong)|
|~種族|[[アイヌア]]([[ヴァラール]])|
|~性別|男|
|~生没年||
|~配偶者|[[ネッサ]]|

** 解説 [#Explanation]

[[ヴァラール]]の中で最も力と武勇に優れる[[ヴァラ]]。[[クウェンヤ]]で「剛勇なる者(the Valiant)」の意の''アスタルド''の異名を持つ。妃は[[ネッサ]]。

外見は金色の髪と鬚に、血色の良い肌。両の手のみを武器とし、地上を走るもの全てを追い越す疲れ知らずの俊足を持ち、角力や力比べを好む。
大胆な性格で、スポーツであれ戦いあれ、いつも笑っている。一方、物事には無頓着で、'''かれは過去にも未来にもほとんど頓着することなく、助言者としては全く役に立たないが、辛苦に耐える友である'''とある。だが'''容易に怒らぬ代わりに、容易に忘れることもなかった'''ともあり、仇敵[[メルコール>モルゴス]]には深い憎しみを持ち続けた。
大胆な性格で、スポーツであれ戦いあれ、いつも笑っている。一方、物事には無頓着で、'''かれは過去にも未来にもほとんど頓着することなく、助言者としては全く役に立たないが、辛苦に耐える友である'''((『[[シルマリルの物語]]』「ヴァラクエンタ」))とある。だが'''容易に怒らぬ代わりに、容易に忘れることもなかった'''((『[[シルマリルの物語]]』「フェアノールと鎖から解き放たれたメルコールのこと」))ともあり、仇敵[[メルコール>モルゴス]]には深い憎しみを持ち続けた。

>しかし、この戦いのさなかに、大いなる力と大胆さを併せ持った精霊が、遥かな天上で、この[[小王国>アルダ]]に戦いがあることを聞き、ヴァラールを助けに来た。そして[[アルダ]]は、かれの哄笑に満たされた。こうして強き力のトゥルカスは来たのである。((『[[シルマリルの物語]]』「世の初まりのこと」))

*** ヴァラールの闘士 [#dcb31a3f]

トゥルカスが来たのは[[アルダ]]の黎明期、[[ヴァラール]]と[[メルコール>モルゴス]]との間ではじめて戦いが行われていた時であり、ヴァラールとしては最後にアルダへやってきた。トゥルカスの参戦でメルコールは退散し、ヴァラールはアルダの建造を成し遂げることができた。

>しかし、この戦いのさなかに、大いなる力と大胆さを併せ持った精霊が、遥かな天上で、この[[小王国>アルダ]]に戦いがあることを聞き、ヴァラールを助けに来た。そして[[アルダ]]は、かれの哄笑に満たされた。こうして強き力のトゥルカスは来たのである。その怒りは烈風の如く、前に立ちはだかる雲と闇を追い散らした。((『[[シルマリルの物語]]』「世の初まりのこと」))

アルダの春を祝う宴が[[アルマレン]]で開かれると、トゥルカスはその席上で[[ネッサ]]を娶った。メルコールは仇敵を恨み恐れていたため、トゥルカスが眠り込んだ隙を突いて[[二つの灯火]]を破壊した。トゥルカスはメルコールを追跡したが、アルダの混乱のため追い詰めることはできず、ヴァラールは[[アマン]]に撤退することを余儀なくされた。

その後行われた[[力の戦い]]では、[[ウトゥムノ]]の深奥に追い詰められたメルコールと組み打ち、遂に彼を打ち負かす。
メルコールが一度[[マンウェ]]に許されてからは自制心をもってマンウェの判断に従っていたが、彼の反逆が明らかになると、捕らえるために[[審判の輪]]の会議から真っ先に退席している。しかし行方をくらましたメルコールを捕らえることはできなかった。
後にメルコールが[[二つの木]]を損ない、[[シルマリル]]を奪って[[ヴァリノール]]から逃亡した時も、トゥルカスは[[オロメ]]と共に彼を追跡したが、メルコールは[[ウンゴリアント]]の助力を得ていたためやはり捕らえることができなかった。

このようにアルダでも最大の武勇の持ち主であるが、その性情が闊達である余り助言者としては役に立たない。[[ヴァラール]]が、[[シルマリル]]を受け渡すよう[[フェアノール]]に求めた一幕にもそれがあらわれている。

>やがて、トゥルカスが叫んだ。「おい、[[ノルド>ノルドール]]! 応か否か、口を&ruby(き){利};け! だが、誰に[[ヤヴァンナ]]の願いが拒めよう。そもそもシルマリルの光は、[[ヤヴァンナの作品>二つの木]]から出たものではなかったのか」
しかし、作り手[[アウレ]]が言った。「短気を起こされるな! われらがかれに求めているものは、あなたにはお分かりにならぬほど大きな犠牲なのですぞ。今しばらく、沈黙の時をかれにかし給え」((『[[シルマリルの物語]]』「ノルドール族の逃亡のこと」))

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