* ケリン・アムロス [#ufe15725]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Cerin Amroth|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#Explanation]

[[ロスローリエン]]の中心部近く([[カラス・ガラゾン]]の外)、[[アムロス]]の塚のある丘(ただしアムロスの遺体は発見されていないので、彼の遺体はここにはない)。
[[エラノール>エラノール(植物)]]と[[ニフレディル]]が咲き乱れる地で、かつてアムロスが館を建てたところ。
[[第三紀]]2980年に[[アラゴルン]]と[[アルウェン]]が婚約の誓いを交わした場所であり、[[第四紀]]120年にアラゴルンが世を去った後、アルウェンが最後にその身を横たえた場所でもある。

>順番が回ってきて目隠しをはずして貰うと、フロドは面を上げ、思わず息をのみました。みんなは開けた場所に立っているのでした。左手には大きな塚山があり、[[上古]]の春と変わらぬ青々とした緑の草地でおおわれていました。そしてそこには王冠を二重に置いたように木が環状に二列に植わっていました。外側の木は樹肌が雪のように白く、葉はすでに落ちていましたが、その姿のよい裸の枝ぶりだけでも美しい木立ちでした。内側の木は非常に丈の高い[[マルローン]]樹で、今もまだうすい金色で装われていました。二列の木に固まれた中央に一本の大樹がそびえ立ち、その高い枝の真ん中にきらきらと白い[[フレト]]が光っていました。木々の根元の草地にも、緑の丘の辺にも、星のような形の小さな金色の花が一面にちりばめられていました。またその間には、ほっそりした茎にうなじを垂れ、淡い淡い青をまじえた白い花が咲き乱れていました。花々は鮮やかな緑の草の中にかすみのようにぼうっと光っていました。これらすべてのものの上には空が青く広がり、午後の日射しは赤々と丘を照らし、木々の下に長い緑の影を作っていました。((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]]』六 ロスロリアン ケリン・アムロスを訪れたフロドの視点からの描写))

>塚山の麓に降りてくると、[[アラゴルン>アラゴルン二世]]がいました。木のように物もいわずじっと立っていますが、その手には小さな金色のエラノールの花が握られ、その目には光が宿っていました。何か美しい思い出に浸っているところでした。かれに目を向けたフロドは、アラゴルンがかつてこの同じ場所にあったそのままのものを今またその目で見ているのだということを知りました。けわしい歳月の&ruby(あと){痕};がその&ruby(おもて){面};から取り除かれ、アラゴルンはまるで白い衣装を身にまとった、すらりと背の高い美しい若殿に見えました。そしてかれは[[フロド>フロド・バギンズ]]の目には見えないだれかに向かって、[[エルフ語]]で話しかけました。「[[アルウェン]] ヴァニメルダ、[[ナマリエ]]!(("Arwen vanimelda, namárië!"、[[クウェンヤ]]で「美しきアルウェン、さらば!」の意))」かれはそういうと、ふうっと息をついて、想いからさめたようにフロドを見てにっこりしました。
「ここには地上のエルフ界の核心がある。」と、かれはいいました。「そしてわたしの心も&ruby(とわ){永遠};にここに住む。あんたとわたしの二人がまだこれからも歩んで行かねばならぬ暗い道の先に光があるとすれば別だが。さあ、一緒においでなさい!」そしてフロドの手を取ると、かれはケリン・アムロスの丘を去りました。そしてアラゴルンは、&ruby(うつしみ){現身};の人間としては二度とここに戻っては来なかったのです。((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]]』六 ロスロリアン ケリン・アムロスを訪れたフロドの視点からの描写))

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