* クルフィン [#zaf97cd3]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Curufin|
|~その他の呼び名|[[フェアノールの息子たち]]、巧みのクルフィン(the Crafty)|
|~種族|[[エルフ]]([[ノルドール]])|
|~性別|男|
|~生没年|~[[第一紀]]|
|~親|[[フェアノール]](父)、[[ネアダネル]](母)|
|~兄弟|[[マイズロス]]、[[マグロール]]、[[ケレゴルム]]、[[カランシア]]、[[アムロド]]、[[アムラス]]|
|~配偶者|不明|
|~子|[[ケレブリンボール]]|

** 解説 [#Explanation]

[[フェアノール]]の五男で[[ケレブリンボール]]の父。危険な怒りっぽい性格の持ち主で、フェアノールと共に[[シルマリル]]を奪回するという誓言を立て、[[中つ国]]に上陸する。
兄の[[ケレゴルム]]と共に、[[アグロン]]と[[ヒムラド]]地方を防衛したが、[[ダゴール・ブラゴルラハ]]で敗北し、[[ナルゴスロンド]]に避難した。
その後[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]が[[ナルゴスロンド]]にやってきて[[フィンロド]]の助力を請うと、ベレンへの助力を拒否させるよう働きかけて[[ナルゴスロンド]]の民心を支配し、[[ナルゴスロンド]]の王位を狙った。
そして[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]を捜す[[ルーシエン]]に出会うと、[[ケレゴルム]]はルーシエンを幽閉して[[シンゴル]]と交渉し、権力を手に入れようとする。クルフィンはこれに協力するが[[フアン]]によって妨害され、ルーシエンを逃がされた。
[[フィンロド]]が死に、[[ルーシエン]]と[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]によって解放された[[トル=イン=ガウアホス]]の囚人が[[ナルゴスロンド]]に戻ってくると、[[ケレゴルム]]とクルフィンに対する批判が高まる。そのためこの地を追放され、[[マイズロス]]の元へと向かった。この時クルフィンは息子の[[ケレブリンボール]]とは不仲になり、ケレブリンボールはナルゴスロンドに残った。
[[フェアノール]]の五男で[[ケレブリンボール]]の父。''巧みのクルフィン''と呼ばれ、父親の手の技を最も多く受け継いでいたが、危険な怒りっぽい性格の持ち主でもあった。

ナルゴスロンドを出たとき、クルフィンは[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]と[[ルーシエン]]に出会う。クルフィンと[[ケレゴルム]]はベレンを殺して[[ルーシエン]]をさらおうとするが、またも[[フアン]]に阻止されて追い払われた。この時[[クルフィン]]は、自分の持っていた[[アングリスト]]をベレンに奪われている。
[[ニアナイス・アルノイディアド]]の敗北の後は、クルフィンは[[エレド・リンドン]]の山麓に逃れて[[緑のエルフ]]と交わり、森の国の暮らしを行うようになる。その後兄弟と共に[[シルマリル]]を奪うため[[ドリアス]]を襲撃したが、その時に死亡。
フェアノールと[[他の兄弟達>フェアノールの息子たち]]と共に[[シルマリル]]奪回の[[誓言>フェアノール#Oath]]を立てて[[中つ国]]に上陸。[[ベレリアンド]]では兄の[[ケレゴルム]]と行動を共にして[[アグロン]]と[[ヒムラド]]地方を防衛し、力ある領主として知られた。だが[[ダゴール・ブラゴルラハ]]で敗北し、領土を失う。

>ケレゴルムのあとには、クルフィンが話した。話し方はもっと穏やかであったが、力がこもっていることは同じで、[[エルフ]]たちの心に、戦いと、廃墟となった[[ナルゴスロンド]]の想像図を現出せしめた。この時、かれによって心の中に植えつけられた恐怖があまりにも大きかったために、この国のエルフたちは誰一人、[[トゥーリン]]の時代に至るまで、合戦場に出て行こうとはしなかった。((『[[シルマリルの物語]]』「[[クウェンタ・シルマリルリオン]]第十九章 ベレンとルーシエンのこと」))

*** [[レイシアンの歌>レイシアン]]におけるクルフィン [#jde20184]

[[ダゴール・ブラゴルラハ]]で領土を失った[[ケレゴルム]]とクルフィンは、[[ナルゴスロンド]]に避難した。

その後シルマリル奪取の誓言を立てた[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]がやってきて、[[フィンロド]]に助力を請う。すると[[フェアノールの誓言>フェアノール#Oath]]に駆られたケレゴルムとクルフィンは、ベレンの探求行を妨害。さらに自分たちがシルマリルを奪回する足がかりとするためにナルゴスロンドの王位を狙った。
二人はナルゴスロンドの民心を支配してフィンロドとベレンを見捨てさせ、王位を継いだ[[オロドレス]]から実権を奪う。さらにベレンを捜しにやってきた[[ルーシエン]]を騙して幽閉し、[[ケレゴルム]]と政略結婚させることで[[ベレリアンド]]における自分たちの権力を増大しようと目論んだ。

だがルーシエンは[[フアン]]の助けを得て脱出し、[[トル=イン=ガウアホス]]を陥としてそこに囚われていたベレンを救出する。これにより囚われていた他の[[エルフ]]たちもナルゴスロンドに戻ってきてフィンロドの非業の死を伝えたため、兄弟は民心を失って追放された。
兄弟に[[マンドスの呪い]]がつきまとっていることが誰の目にも明らかであったため、追放される二人に従おうとする者は彼らの民の中にすらおらず、この時[[ケレブリンボール]]は父を見限ってナルゴスロンドに留まった。

そこで二人は兄[[マイズロス]]がいる[[ヒムリング]]へ向かう。だがその道中、偶然[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]と[[ルーシエン]]の姿を目撃した二人はベレンを殺してルーシエンを奪い取ろうとした。
クルフィンは馬上にルーシエンを抱え上げたが、ベレンに跳びかかられて落馬し、喉首を締め上げられる。ルーシエンのとりなしで一命は取り留めたものの、短剣[[アングリスト]]と馬をベレンに取り上げられた。これを恨みに思ったクルフィンは去り際にケレゴルムの弓を取って矢を放ち、ルーシエンを庇ったベレンが傷を負う。兄弟は[[フアン]]に追い立てられて逃げ去った。

*** クルフィンの最期 [#b4fa7f40]

[[ニアナイス・アルノイディアド]]の敗北の後は、他の[[兄弟達>フェアノールの息子たち]]と共に[[エレド・リンドン]]に山麓に逃れて[[緑のエルフ]]と交わり、森で放浪の暮らしを行うようになる。

だがベレンの奪回した[[シルマリル]]が[[ドリアス]]の[[ディオル・エルヒール>ディオル(ベレンの息子)]]のものになっていることが知れると、再び[[フェアノールの誓言>フェアノール#Oath]]が発動。兄弟は集結してドリアスを襲撃したが、クルフィンは[[メネグロス]]の戦いで戦死した。(他に[[ケレゴルム]]、[[カランシア]]も戦死した)

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