#author("2023-10-12T22:24:39+09:00","","")
* オスギリアス [#g7999a09]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Osgiliath|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#Explanation]

[[シンダール語]]で「星々の砦」の意。[[大河アンドゥイン>アンドゥイン]]に架けられた橋上およびそれを挟むように両岸にまたがって存在した[[ゴンドール]]の首都だった。この地の西を守るために[[ミナス・アノール(後のミナス・ティリス)>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]が、東を守るために[[ミナス・イシル(後のミナス・モルグル)>ミナス・モルグル]]が作られた。
オスギリアスの[[星辰殿]]には[[パランティーア]]のうちのひとつが置かれていたが、[[第三紀]]1437年の、[[エルダカール>エルダカール(ヴァラカールの息子)]]が戴冠したことによって[[カスタミア]]が起こしたゴンドールの内乱によってオスギリアスは炎上し、パランティーアは失われる。
[[シンダリン]]で「星々の砦(Fortress of the Stars)」の意。[[大河]][[アンドゥイン]]に架けられた橋の上を中心としてその両岸にまたがって存在した、かつての[[ゴンドール]]の首都。
この地の東を守るために[[ミナス・イシル(後のミナス・モルグル)>ミナス・モルグル]]が、西を守るために[[ミナス・アノール(後のミナス・ティリス)>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]が築かれた。ミナス・イシルとミナス・アノールはそれぞれ建国王[[イシルドゥル]]と[[アナーリオン]]の居城だったが、二人の玉座はオスギリアスの''大宮殿''(Great Hall)に隣り合って置かれた。また、''[[星辰殿]]''には[[亡国の民の王国]]の連絡に用いられた[[パランティール]]の親石があった。

1636年に疫病が流行すると、オスギリアスの人々の多くは[[ミナス・アノール>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]に避難して人口は減少する。やがて1640年にゴンドールの首都はミナス・アノールに遷都され、オスギリアスはどんどん人口が少なくなっていく。
2002年に[[ミナス・イシル]]が陥落して戦火が近付くと、オスギリアスは[[大河(アンドゥイン)>アンドゥイン]]を巡る[[ゴンドール]]と[[モルドール]]の戦闘の舞台となる。2475年にはモルドールからの攻撃を受けた結果、ついに完全な廃墟となり、大きな石橋が破壊された。
>この[[南の王国>ゴンドール]]の首都はオスギリアスで、都の中央を[[大河]]が流れていた。[[ヌーメノール人>ドゥーネダイン]]はそこに大橋を架け、橋上には見るもすばらしい塔や石造りの家々が建てられた。都の波止場には海から来た高い船が着いた。((『[[シルマリルの物語]]』「力の指輪と第三紀のこと」))

しかしそれ以後も、ゴンドールは駐屯部隊を派遣してオスギリアスの防衛を続けており、北の[[カイア・アンドロス]]および東岸の[[イシリアン]]に設けられた拠点群と連携し、大河の通行権を保持し続けた。
*** 廃墟の都 [#c493f8e6]

*** 3018年から3019年にかけての[[指輪戦争]]において [#s00f6e80]
>「あそこに見えるのは何でしょう?」アンドゥインが大きく湾曲しているその真ん中あたりを指さしながら、[[かれ>ペレグリン・トゥック]]はたずねました。「あそこにもう一つ都があるのですか、でなかったらなんでしょう?」
「そこは都でした。」[[ベレゴンド>ベレゴンド(バラノールの息子)]]がいいました。「あちらがゴンドールの首都で、[[こちら>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]はあの都の砦にすぎなかったのです。つまりあれはアンドゥインの両岸に建てられていたオスギリアスの廃墟なのですから。」((『[[指輪物語]] [[王の帰還]]』「ミナス・ティリス」))

だが[[大いなる年の3018年>大いなる年#year3018]]6月20日、モルドールより送り出された大軍によってイシリアンおよびオスギリアスに駐屯していた部隊はほとんど一掃されてしまう。部隊を指揮していた[[ボロミア]]および[[ファラミア]]は、かろうじて大河にかかっていた最後の橋を落とし、大河の西岸までが敵の手に落ちるのは防いだものの、東岸はモルドールに奪われる。
その後、ファラミアは単身部隊を指揮してオスギリアスを奪い返すことに成功し、イシリアンに唯一残った[[ヘンネス・アンヌーン]]などを拠点にモルドールとその同盟国へのゲリラ活動を続けた([[イシリアンの野伏]])。
オスギリアスは[[ゴンドール]]の最盛期を通じてその首都として栄えたが、[[第三紀]]1432年に[[エルダカール>エルダカール(ヴァラカールの息子)]]の戴冠によって勃発したゴンドールの内乱([[同族の争い]])の舞台となる。オスギリアスは包囲戦の末に1437年に陥落し、炎上。この時の戦いで、[[星辰殿]]の[[パランティール]]が[[アンドゥイン]]に没して失われた。

しかし3019年3月10日に[[ミナス・モルグル]]から出撃した大軍勢によって、再びイシリアンとオスギリアスの部隊は一掃され、今度は西岸を含めたオスギリアス全域がモルドールの手に落ちる。さらに[[モランノン]]から出撃した軍勢によって[[カイア・アンドロス]]も奪われ、ゴンドールは大河の通行権を完全に奪取された。
大河の通行権を取り戻すため、[[デネソール二世]]の命で再びファラミアが派遣されたものの、今度はオスギリアスを奪い返すことはできず、部隊は全滅してファラミアは重傷を負った。
1636年に[[悪疫]]が流行すると、オスギリアスでは大勢の人々が死に、生き残った者も都から避難して人口は減少した。オスギリアスは一部が放棄されて荒廃し始めたため、1640年にゴンドールの首都は[[ミナス・アノール>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]に遷都された。
2002年に[[ミナス・イシル]]が陥落してミナス・モルグルと化し、[[ナズグール]]の居城になると、アンドゥイン東岸の[[イシリエン]]の住民も多くが逃げ去った。
[[警戒的平和]]を経た後、2475年にオスギリアスは[[モルドール]]の[[ウルク>ウルク=ハイ]]の攻撃を受けた結果、ついに完全な廃墟となり、大きな石橋が破壊された。

モルドール軍はオスギリアスから渡河し、[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]を包囲攻撃したが、[[ペレンノール野の合戦]]でモルドール軍が敗れた後は、都は再びゴンドールの手に戻った。
以降、オスギリアスは[[アンドゥイン]]を巡る[[ゴンドール]]と[[モルドール]]の戦闘の舞台となった。だがゴンドールは駐屯部隊を派遣してオスギリアスの防衛を続け、北の[[カイル・アンドロス]]の島および東岸のイシリエンに設けられた拠点群と連携し、アンドゥインの通行権を保持し続けた。

*** 画像 [#r3aa0995]
*** [[指輪戦争]]において [#s00f6e80]

&ref(ScreenShot00619.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるオスギリアス(イシリアン方面からの光景));
3018年([[大いなる年>大いなる年#year3018]])6月20日、[[モルドール]]から送り出された大軍によって[[イシリエン]]およびオスギリアスに駐屯していた部隊はほとんど一掃されてしまう。部隊を指揮していた[[ボロミル]]と[[ファラミル]]は大河にかかっていた最後の橋を落とし、西岸までが敵の手に落ちるのは防いだものの、東岸はモルドールに奪われる。
その後、ファラミルはイシリエンに唯一残った[[ヘンネス・アンヌーン]]などを拠点に、モルドールとその同盟軍への攻撃を続けた([[イシリエンの野伏]])。

しかし3019年3月10日には[[カイル・アンドロス]]が[[黒門]]より出撃してきた部隊によって奪取される。11日、オスギリアスの防衛を強化するため、[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]に戻っていたファラミルは[[デネソール二世]]の命で再びオスギリアスに派遣されたものの、[[ミナス・モルグル]]から出撃してきた敵軍の渡河を防ぐことはできず、ファラミルの部隊は大きな被害を受けて12日にはオスギリアスから[[土手道砦]]に撤退、13日にはさらなる攻撃を受けて[[ランマス・エホール]]が突破され、ファラミルは退却中に負傷した。
その後モルドールとその同盟軍はオスギリアスを渡し船と舟橋で次々と渡河し、[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]を包囲攻撃した。
[[ペレンノール野の合戦]]でモルドール側が敗れた後、オスギリアスは再びゴンドールの手に戻り、渡し船と舟橋は[[西軍]]の渡河に再利用された。

*** 画像 [#pd094daa]

&ref(ALOsgiliath.jpg,,25%,アラン・リー作画によるオスギリアス); 

** 『[[Iron Crown Enterprises]]』における設定 [#ICE]

&ref(Kin Strife City of Osgiliath.jpg,,10%,没落前の市街地); &ref(Osgiliath1660.jpg,,10%,没落後の市街地);

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#Lotrmovie]

『[[二つの塔]]』では、[[イシリアン]]で[[フロド>フロド・バギンズ]]達と遭遇した[[ファラミア]]は、彼らをミナス・ティリスに連れて行く途中で、この地に到達する。
その時オスギリアスは、ゴンドールとモルドールの間で争奪戦が行われており、アンドゥイン東岸はモルドールに占拠されていた。
ファラミア達は西岸に渡っていたが、ここに[[ナズグール]]が飛来。[[一つの指輪]]の力に支配されかけたフロドは、ナズグールに指輪を渡しかける。
だがフロドは[[サムワイズ・ギャムジー]]の手により正気に戻り、ナズグールはファラミアによって追い払われる。ファラミアは、一つの指輪の力とその危険性を悟り、フロド達を彼らの希望通りモルドールへと送り出すことに決める。フロド達は地下水路を使って、オスギリアスの東側に脱出、[[モルドール]]へと向かった。
『[[二つの塔>指輪物語/二つの塔]]』では、[[イシリエン]]で[[フロド・バギンズ]]達と遭遇した[[ファラミル]]は、彼らを[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]に連れて行く途中で、オスギリアスに到達する。
その時オスギリアスは、[[ゴンドール]]軍と[[モルドール]]軍の間で争奪戦が行われており、[[アンドゥイン]]の東岸側はモルドール軍に占拠されていた。
ファラミル達は西岸に渡っていたが、ここに[[恐るべき獣]]に乗った[[ナズグール]]が飛来。[[一つの指輪]]の力に支配されかけたフロドは、ナズグールに指輪を渡しかける。
だがフロドは[[サムワイズ・ギャムジー]]の手により正気に戻り、ナズグールはファラミルによって追い払われる。ファラミルは、一つの指輪の力とその危険性を悟り、フロド達を彼らの希望通りモルドールへと送り出すことに決める。フロド達は地下水路を使ってオスギリアスの東側に脱出し、モルドールへ向かった。

『[[王の帰還]]』では、アンドゥインを渡河してきたモルドール軍によって西岸も攻撃されて占拠され、ファラミア達が撤退する様子が描かれた。さらに[[デネソール二世]]に命じられたファラミアが、この地の奪回のため無謀な突撃を行うシーンも描かれている。
『[[王の帰還>指輪物語/王の帰還]]』では、アンドゥインを渡河してきたモルドール軍によって西岸側のゴンドール軍が攻撃され、ファラミル達が撤退する様子が描かれた。さらに[[デネソール>デネソール二世]]に命じられたファラミルが、オスギリアス奪回のため無謀な騎兵突撃を行うシーンも描かれている。

『二つの塔 [[スペシャル・エクステンデッド・エディション]]』では、[[裂け谷]]に出発する前の[[ボロミア]]が、オスギリアス西岸をモルドール軍より奪回する回想シーンも挿入されている。
『二つの塔 [[エクステンデッド・エディション]]』では、[[裂け谷]]に出発する前の[[ボロミル]]が、オスギリアスの西岸側をモルドール軍より奪回する回想シーンも挿入されている。

*** 画像 [#w39b5581]

&ref(vlcsnap-00019.jpg,,25%,『ロード・オブ・ザ・リング』におけるオスギリアス); &ref(vlcsnap-00084.jpg,,25%,『ロード・オブ・ザ・リング』における回想シーンでのオスギリアス);

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#LotRO]

2015年5月4日のUpdate16によって実装。[[ペレンノール野の合戦]]直前のオスギリアスを冒険できる。さらに7月17日のUpdate 16.2によって、[[PvMP>ロード・オブ・ザ・リングス オンライン#PvMP]]専用エリアとしてのオスギリアスが実装された。
両者は描かれている地域は同じだが、あくまで別のマップとして扱われている。そのため、オープンフィールドとしてのオスギリアスを移動中に、PvMP(対人戦)に巻き込まれることはない。
PvMPエリアのオスギリアスへは、[[エテン高地]]の自由の民もしくは[[アングマール]]軍それぞれの陣地を経由して移動する形となり、オスギリアスの廃墟の中で(PvMPを行いたい者だけが)PvMPを行うことができる。
2016年10月18日のUpdate19では、[[ペレンノール野の合戦]]後、[[西軍]]によって奪回されたオスギリアスを訪問することが可能となった。

&ref(2019-07-20_17h11_31.jpg,,15%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるオスギリアスの地図); &ref(ScreenShot00619.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるオスギリアス(イシリエン方面からの光景)); &ref(ScreenShot00607.jpg,,10%,『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるオスギリアス(ペレンノール野の合戦後));

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