* エルロンド [#jd5adf56]
** 概要 [#j381e1ae]

|~カテゴリー|人名|
|~スペル|Elrond|
|~その他の呼び名|[[半エルフ]]|
|~種族|[[半エルフ]]|
|~性別|男|
|~生没年||
|~親|[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]](父)、[[エルウィング]](母)|
|~兄弟|[[エルロス]](弟)|
|~配偶者|[[ケレブリアン]]|
|~子|[[エルラダン]]、[[エルロヒア]](息子)、[[アルウェン]](娘)|

** 解説 [#x01dd5e8]

名は[[シンダール語]]で「星の館」の意。[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]と[[エルウィング]]の息子。[[エルロス]]の兄。[[ガラドリエル]]の娘[[ケレブリアン]]と結婚し、[[エルラダン]]、[[エルロヒア]]、[[アルウェン]]の三人の子供の父となる。[[半エルフ]]と呼ばれ、[[裂け谷]]([[イムラドリス]])の主人で[[白の会議]]の一員。

[[第一紀]]、[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]が西方に航海するときに[[中つ国]]に残ったが、そこで[[フェアノール]]の息子達の攻撃を受けエルロスと共に捕虜になる。しかし2人は[[マグロール]]に養育されて成長した。
[[第二紀]]以降エルロンドは[[エルフ]]として生きる道を選び、[[中つ国]]に留まる。最初は、[[ギル=ガラド]]と共に[[リンドン]]に住まっていた。だが、[[サウロン]]との戦いで[[エレギオン]]が荒廃すると、リンドンの軍勢を率いてエレギオン救援に赴く。エルロンドは、エレギオンのノルドールの残党を率いて、[[イムラドリス(裂け谷)>裂け谷]]の隠れ家を造った。
その後もエルロンドは、ギル=ガラド、[[キーアダン]]と協力して[[サウロン]]と戦う。[[最後の同盟]]の戦いではギル=ガラドの伝令を勤め、ギル=ガラドと[[エレンディル]]の死、そして[[イシルドゥア]]が[[一つの指輪]]を[[サウロン]]から奪う場面を、キーアダンと共に目撃した。またエルロンドはギル=ガラドの死の前に、彼から風の指輪[[ヴィルヤ]]を受け継いでいる。

[[第三紀]]にはエルロンドはイムラドリスに戻り、そこで叡智と伝承を蓄えた。自ら出陣することは以後はなかったようだが、[[アルノール]]援助のためにイムラドリスのエルフを派遣し、北方のサウロンの軍勢([[魔王]])を駆逐するために協力している
アルノール滅亡後は、アルノールの宝である折れた[[ナルシル]]や、[[アンヌーミナスの王笏]]などを預かって守る。また代々のアルノールの王の末裔([[アラゴルン二世]]も含まれる)を養育するようになった。

エルロンドは『[[ホビットの冒険]]』『[[指輪物語]]』において、共に旅の助言者として登場。『ホビットの冒険』においては、エルロンドはドワーフたちのスマウグへの復讐と[[はなれ山]]の奪還については不本意だったが、[[龍]]をつよく憎み[[谷間の国]]の荒廃を嘆いていたためトーリンたちに協力したとされる。

>エルロンドは、エルフの殿にふさわしい貴さと美しい顔立ちとをそなえ、英雄戦士らしい強さ、魔法使いらしいかしこさ、小人の王らしい神々しさ、夏の日のような明るいめぐみの心を持っていました。このひとは、昔のさまざまな物語にあらわれますが、ビルボの大冒険をのべるこの物語には、あまり出てきません。おわりまで読めば、たいせつながら早くで出てくるだけだということがわかるでしょう。((ホビットの冒険におけるエルロンドの描写))

『指輪物語』においては、[[一つの指輪]]を[[オロドルイン]]の[[滅びの罅裂]]に投げ込んで破壊すべきだと最初に提言したのはエルロンドである。実際に[[一つの指輪]]が破壊されて[[第三紀]]が終わると、エルロンドは他の[[指輪所持者]]とともに[[西方>アマン]]へと去った。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#zd4bea12]

|~俳優|[[ヒューゴ・ウィーヴィング]]|
|~日本語吹き替え|[[菅生隆之]]|

[[アラゴルン>アラゴルン二世]]たちが裂け谷を出発した後、アルウェンを西方へと送り出そうとする。だがアルウェンの言葉を聞いて[[ナルシル>アンドゥリル]]をアンドゥリルに鍛え直し、自ら[[馬鍬砦]]にいたアラゴルンの元に届けた。

** コメント [#f087a72d]

- 経験した苦難は数知れず。エルフとは言え、胃の具合が心配です。 -- 斐水
- ↑映画版では苦難の効果がおでこの生え際に…^^; -- とと屋
- この人から見ると、実の娘と弟の子孫が結婚した…ということになるんですな -- イシリンディル
- この人自身の奥さんも、この人の母の父の母の父の弟の娘の娘の娘、という関係になります。この人の母方の祖父と奥さんのお母さんが又従姉弟、とも言えます。 -- カイト
- 星になった親父をどんな想いで見つめているのでしょう? -- トミー
- マトリックスでエージェント・スミスがでてくるたびに「エージェント・エルロンドだぁー」と頭の中で変換してしまうのは私だけではない…はずだ。 -- エグゼクター
- エルロスが人間の道を選んだ時、一体どのような想いだったんでしょう。 -- Windy
- エルフがホビット並みに系図を書こうと思ったら、冗談じゃなく複雑になりそう。不死って不便かも。 -- roa
- ↑系図、素晴らしく複雑です。指輪物語中に登場するだけなら簡単ですが、シルマリル含めるとすごい人数になるので・・・。血縁も兄妹も多いので(フェアノオルは7人の子供がいますし)試しに書いてみたら、紙が真っ黒になってしまいました^^; -- トレイリア
- HoMEを読んでいくと、実は「シルマリルの物語」に登場したエルフは、筋書き上必要な者たちが中心で、王族クラスでも登場していない方々(特に女性)が他にもいらっしゃる、という設定もあったようです。その方々まで書き込んでたらもっと大変なことになってそうですね。 -- カイト
- 父は海を渡って行ったきりだし、母も父を追いかけて戻ってこず、弟は違う生き方を選択して、妻は先に去ってしまい、娘は若造とくっついてしまう。残るは双子の息子達だけ。こう考えてみると家族運の悪い方ですね。しかもその宿運がそのまま第一紀末から第三紀末までの歴史の主要な部分を構成している。ウルモの思惑の一番の犠牲者のような気がします。 -- カイト
- 戴冠式の撮影で忘れられていた悲しいハゲ。
- 戴冠式でサザエさんみたいな髪型をしたバージョンもあり。激ワラ
- エルロンドとエルロスを双子として扱っているサイトをよく見かけるが、そのような記述は少なくとも邦訳されている資料にはない。(が、双子ではないと断定する記述もない。)
- 伝承の大家、医学の大家などと様々な叡智をお持ちのようだが、映画版初登場の場面ではどうしても噴き出してしまう。フロドはあれを夢に見てうなされていたとしか思えない。
- 中つ国一番の苦労人。死という開放からも見放されて、苦悩と重い責務を背負ったまま生き続ける。イシルドゥアにどうにかして指輪を捨てさせてたら、第三紀に夥しい数の命が失われる事も無かったと思うと、自責・後悔の念が凄かったろうな。ヴァリノールに去った時は心のどこかでほっとした部分もあったかと。 --  &new{2008-03-26 (水) 14:25:12};
- どうしてあそこで捨てさせられなかったかなと思う。まあ歴史を後から見ての言葉になるだろうけれど。殴りつけてでも捨てさせるべきだった。西方王朝の最長老として…… -- 「ど」の字 &new{2008-04-12 (土) 23:00:20};
- あの時点でイシルドゥアはドゥネダインの王ですから、キアダンと二人どう頑張っても対等の相手でしかないエルロンドに問答無用で従わせる権利はありませんし、仮に格下の相手であっても、どんな理由があろうと本人の意思に反して強制させるというのはそれこそモルゴスの所業、よい結果を招くわけがありません。会議での指輪の運び手の決定についてもそれが言えます。助言というのが最善にして限界の策でしょう。また、あの当時は指輪についての知識がまだ十分ではなかった、というのもあると思います。 --  &new{2008-04-16 (水) 01:33:07};
- 本人の意思に反し強制させる、というのが、いずれもモルゴスやサウロンの手段であり、また意思に反してもやめることができない誓言が生んだのは悲劇のみ。もしそのようなことが許されるのであれば、ヴァラールはエルフも人間も強制的に西へ連れて行けばいいし、イスタリは力や正論で中つ国を押さえつけてサウロンを討伐すればよいのです。そのようなことは明確に害悪であるというのがトールキン世界を構成する要素の一つなのです。 --  &new{2008-04-16 (水) 01:44:31};
- 強制による投棄が、さらに別の害悪を生むことを危惧して諦めたのだろうとは思います。マグロールに育てられた彼は、「フェアノールの誓言」が何をもたらしたかを嫌と言うほど見せられていた事もありましょう。がしかし、指輪を捨てさせられなかった事によって、ノルドールのみならずその他全てのエルフまで衰亡させていく事になったと思うと……苦しかった事でしょう。心から同情します。 -- 「ど」の字 &new{2008-04-20 (日) 13:17:02};
- サウロンを打ち倒したときにイシルドゥアに指輪を捨てるよう強く勧めなかったのは、その当時は指輪がそれほど脅威の対象ではなかったからかもしれません。最後の同盟は指輪を持ったサウロンを打倒したのだから、指輪自体は当時それほど重大な懸案ではなかったのでしょう。 -- 冥王 &new{2008-04-21 (月) 23:08:18};
- ホビットの冒険で自分の偉大なる先祖の剣が発見されたというのに、まるで他人の素振りである。 --  &new{2008-08-22 (金) 02:00:06};
- 「父上はどこに行っちゃたの?兄上。」「父上は・・・星になったんだよ、エルロス。」 -- ホビット &new{2008-10-12 (日) 13:41:41};

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