#author("2023-10-28T22:17:18+09:00;2023-01-11T16:26:59+09:00","","")
* アングマール [#u348ee7c]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Angmar|
|~その他の呼び名|旧魔国|
|~その他の呼び名|魔国 (Witch-realm)|

** 解説 [#Explanation]

[[シンダール語]]で「鉄の国」の意。[[アルセダイン]]、[[カルドラン]]、[[ルダウア]]に分裂した[[アルノール]]を滅ぼすため、[[第三紀]]1300年頃に[[魔王]]が建設した国。
[[霧ふり山脈]]北部の山腹、[[エリアドール]]北東の高原([[エテン高地]])に位置しており、[[アンドゥイン]]流域北西部のグンダロック台地と、霧ふり山脈の地下に広がる拠点群(特に[[グンダバド]]山)をもつ。首都は[[カルン・ドゥーム]]。
[[シンダリン]]で「鉄の家」の意。分裂した[[アルノール]]を滅ぼすために[[魔王]]が創建した国。首都は[[カルン・ドゥーム]]。
その領土は[[霧ふり山脈]]北端の東西にまたがり、西側では[[エテン高地]]よりも北にあった。その国民は凶悪な[[人間]]や[[オーク]]をはじめとする邪悪な者達だった。

アングマールは[[ルダウア]]を裏から支配する一方で、[[アルセダイン]]及び[[カルドラン]]と戦闘を繰り広げる。
1409年にはアングマール軍は[[風見が丘]]を包囲し、アルセダインの王[[アルヴェレグ一世]]は戦死して[[アモン・スール]]の塔は破壊され、カルドランは荒廃する。
アルヴェレグの息子[[アラフォール]]は[[キーアダン]]の援助を受け、[[フォルンオスト]]と[[北連丘]]からアングマール軍を駆逐した。
その後、アングマールは一時[[リンドン]]と[[裂け谷]]の[[エルフ]]によって鎮圧される。だがアングマールは再び勢いを盛り返し、1974年にはアルセダインを急襲、フォルンオストを陥落させて[[アルノール]]を滅ぼした。
だがアングマールは、遅ればせながらアルノール救援のためにやって来た[[エアルヌア]]率いる[[ゴンドール]]軍と、[[グロールフィンデル]]が率いる裂け谷のエルフの軍に攻撃される。そのため1975年にはアングマール軍は壊滅、[[魔王]]は[[モルドール]]に撤退し、アングマールは滅亡した。
*** 北方王国への攻撃 [#t539c24f]

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#Lotro]
[[第三紀]]861年に[[アルノール]]は[[アルセダイン]]、[[カルドラン]]、[[リュダウル]]の三国に分裂し、以後国境を巡って互いに争うようになる。これに[[魔王]]は北方の[[ドゥーネダイン]]を滅ぼす望みを抱き、1300年頃に北の地にやってきてアングマールを建国した。

アングマールは[[リュダウル]]と結託して残りの二国と敵対、1356年にはその攻撃でアルセダインの王[[アルゲレブ一世]]が戦死した。アルゲレブの息子[[アルヴェレグ一世]]はカルドランと[[リンドン]]の援助を得て[[風見丘陵]]から敵を駆逐し、以降[[アルセダイン]]と[[カルドラン]]の両国はリュダウルとの国境に武力を配置して警戒にあたった。
この時、[[裂け谷]]も攻撃を受けたと言われているが、裂け谷、リンドン、[[ロスローリエン]]の[[エルフ]]は協働してアングマールを一時鎮圧したという。

しかし1409年、アングマールは再び攻勢に撃って出てアルヴェレグを戦死せしめ、[[アモン・スゥル]]の塔を破壊した。アルヴェレグの息子[[アラフォール]]は再びリンドンの援助を受けて[[フォルンオスト]]と[[北連丘]]からアングマールを駆逐することに成功するが、カルドランの国土は荒廃し、その地のドゥーネダインは[[塚山丘陵]]と[[古森]]に逃れることを余儀なくされた。リュダウルに残っていた数少ないドゥーネダインもまた殺されるか西へ逃れ、リュダウルは完全にアングマールに占領された。

1636年に猛威を振るった[[悪疫]]によって[[エリアドール]]の人口は希薄化し、[[塚山丘陵]]に逃れていたカルドランのドゥーネダインも死に絶えた。以後、塚山にはアングマールとリュダウルからやってきた悪霊の[[塚人]]が巣食うようになった。

1974年の冬、アングマールは大攻勢に打って出てアルセダインを席捲、[[フォルンオスト]]は陥落し最後の王[[アルヴェドゥイ]]も死ぬ。[[魔王]]はフォルンオストを占拠して邪悪な輩で満たし、王権を簒奪した。かくしてアングマールによって[[北方王国]]は滅ぼされた。

*** アングマールの滅亡 [#b8bf4137]

[[第三紀]]1975年、[[ゴンドール]]からの援軍が遅ればせながら[[リンドン]]に到着し、その下には[[アルノール]]の残党も集結した。[[フォルンオストの合戦]]においてアングマールの軍勢は敗退して殲滅され、[[魔王]]は北方から姿を消した。こうしてアングマールは滅亡した。

1977年、アングマール滅亡の報せを聞いた[[エーオセーオド]]は[[アンドゥイン]]源流域に移住、その地に残っていたアングマールの残党を追い散らした。

** 映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定 [#Hobbitmovie]

直接は登場しないが、キャラクターの会話にたびたびこの土地の名が登場している。
それによると、かつて[[魔王]]を含めた[[ナズグール]]らアングマールの勢力は倒され、ナズグールは[[リュダウル]]の塚に葬られて封じられたという。
またアングマールとの戦いで[[グンダバド]]も戦場となり、[[闇の森]]のエルフも戦ったらしい。

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#LotRO]

原作では、[[第三紀]]末にはアングマールは存在していないが、『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影>ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』(最初期の実装)は[[霧ふり山脈]]の西側のみが舞台となっている([[モルドール]]が登場しない)ため、代わりにアングマールが敵勢力の拠点として表現されている。
アングマールは、ナズグールの代わりに[[モルディリス]]が支配している。

***領域 [#c7cd330e]
:ラム・ドゥアス(Ram Dúath)|南西部の地域で、北連丘と接するアングマールの玄関口。迷路のように入り組んだ道や裂け目、尾根で構成される黒い岩の山地。南西部の山腹にはドレイクや長虫がはびこり、蜘蛛が峡谷を徘徊している。他にも多くの忌まわしい生き物が生息しているが、その先に待つ他の地域と比較すれば危険性はまだ低い。[[人くい鬼]]の友好的な部族がLehmä-kotiという村を築いている。アングマールの軍勢やが南方の土地を侵略するための行軍経路であるものの、攻撃は成功していない。
:アングヘイレ(Aughaire)|池の岸辺や小島を橋で繋いだ家々が建ち並ぶ、アングマール南西の村。RamDúathの北、Fasach-larranの南に位置し、友好的な山岳人トレヴ・ガルロルグ(Trév Gállorg)とその首長クラノグ(Crannog)が住まう。彼らはここを拠点にしてアングマール内を行き交う敵勢力を襲撃している。冒険者がアングマール内で出くわす最初の主要な居住地で、魔術が他のエリアへの進出を妨げているため、プレイヤーは住民の依頼を解決して、境界を越える方法を探さなければならない。
:マレンハド(Malenhad)|アングマール南部の領域。Malenhadは[[シンダリン]]で黄色い地を意味する。全体に硫酸の沼と噴気口が点在する湿地帯で、Western MalenhadとEastern Malenhadという二つの領域に細分されている。東はGorothlad、北はImlad Balchorthに接している。
::バイル・ボグラク(Bail Boglakh)|Malenhad西部と北のImlad Balchorthを繋ぐ関所。3つの尾根に築かれた塔を橋で繋いだ構造の砦が、その下の三叉路を監視している。
::バイル・ローヴァ(Bail Róva)|Ram DuathとWestern Malenhadを繋ぐ関所。アングマールの軍団が外部に進出するために橋頭堡。
::ドゥヴイネン(Duvuinen)|Malenhad東部の中心に横たわる硫酸湖。表面的に透き通った水で覆われている。シンダリンで愛されし夜の帳(Beloved Nightfall)を意味し、アングマールの影が同地を覆うまでは、夕日を反射して美しく輝く湖だった事を示している。湖の大部分は1フィート程の深さだが、Gabilshathûrの採掘前哨基地に通じる南岸は比較的深い。周辺地域には、火炎長虫、コウベサセムシ、ナメクジなど水質に影響されない生き物が多数生息している。湖の中心には巨大なカメ、ガエルアン(Gaeruan)が巣を作っており、[[ドワーフ]]たちに目撃されている。
::ガビルシャスール(Gabilshathûr)|Malenhadの南にあるドワーフの採掘基地。クズドゥルで大いなる雲(Great-clouds)を意味する。近隣のオークによる襲撃が頻発しているが、監視者の石の結界に阻まれて逃れることも困難で、孤立無援の状態にあるドワーフたちは沼地の忌まわしい生き物でどうにか食い繋いでいる状況にある。
::ランマス・デュロン(Rammas Deluon)|Malenhad西部と東部及びアングマール西部と東部を隔てる境界。多くの悪意を持った彫像が建っており、東西を往来しようとする者を監視している。通り抜けようとするとダメージを受けるため、それを軽減するための方法を探索する必要がある。
:ゴロスラド(Gorothlad)|Eastern Malenhadの東にある峡谷地帯。北はNan Gurthに通じている。シンダリンで恐怖の谷(Valley of Horror)を意味する名で、その名の由来となった亡者を彷彿とさせる枯れ木の森に覆われ、空は血のように赤く染まっている。内部にはオークの基地が点在し、兵器の建造や燃料に必要な木材を伐採している。
::マエサド(Maethad)|Gorothlad内にある闘技場。円形の窪地の縁に沿って多数のトロルが対戦相手を待ち構えており、それらを倒すと彼らの長であるクルラーク(Khurrákh)と窪地の中心で対決する。
::クルースル・ランナン(Krúslë Lannan)|アングマールの南東の端に位置する旧[[アルノール]]の兵器庫。塔は王を象った7つの彫像に囲まれている。かつて7人の王の足元の台座に置かれていた剣は、何者か(おそらく[[山岳人]])によって持ち去られ失われている。野伏の伝承家ネスロー(Nethraw)が、剣を取り戻して武器庫の中に入る方法を探っている。
:ファサハ=ララン(Fasach-larran)|Angmar南西部の地域。Aughaireの北に位置する、南と西を山腹に囲まれたこれらの不毛な原野。道に沿って東に向かうとMalenhadの沼地に出る。北に向かうとFasach-falroidに出る。
:ファサハ=ファルロイド(Fasach-falroid)|アングマール西部、Fasach-larranの北の地域。北東にはカルン・ドームの要塞の塔が見える。
::名誉の石塚(Cairn of Honour)|Donnvailへ通じる道の途上にある石塚。山岳人の部族が新たな支配者を決定する為の決闘の儀式を行う場所。
::ドゥンヴェイル(Dunvail)|Fasach-falroid東部に位置する山岳人の町。Trév Duvárdainに占拠され、潜伏する僅かなTrév Gállorgが抵抗を続けている。
::ドゥーン・コヴァド(DûnCovád)|Fasach-falroid西部の山の斜面に築かれた大きな町。モルディリス直属のオングブルズ族(Ongbúrz Tribe)とアングマーリムに占拠され、友好的な市民は残っていない。オークとウルク、山岳人それぞれの指揮官が駐屯する地で、彼らの配下が巡回している他、町中に散らばる監視者の石が近づいた冒険者に恐怖を与える。北西の門からカルン・ドゥームに通じる長い道が延びている
:イムラド・バルホス(Imlad Balchorth)|アングマールの中央にある死者の谷。北をHimbar、南をMalenhad、東をNan Gurthに囲まれている。墳墓や廃墟が点在する地域で、全体が濃い霧に覆われ、死霊が跋扈している。カルン・ドゥームから流れてくる河川の水は毒々しい黄緑色に染まっており、近づき触れようとするものを蝕む。アングマーリムの中でも最も邪悪な者たちがこの地で活動し、徘徊する死霊や悪霊を使役している。
:ヒンバール(Himbar)|Imlad Balchorthの北、Nan Gurthの西に位置する。すぐ東にはカルン・ドゥームがあり、都に入る前の最後のステージとして機能する。
:ナン・ガルス(Nan Gurth)|アングマール北東の地域。Imlad balchorthの東に位置する。岩肌の露出する荒れ地で、他の地域で辛うじて見られた植物も全く見られない。
:ルネンディン(Rhunendin)|アングマール北部の地域。カルン・ドゥームに至る門がある。
:ヌーズ・ガーシュの裂け目(The Rift of Nûrz Ghâshu)|アングマール北東の地域。[[巨人]]が住み着いているほか、[[バルログ]]のサウアラックが封じられている遺跡がある。
:ウルガルス(Urugarth)|カルン・ドゥームに至る道の途中にある地域で、砦や採掘場などがある。

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