* 亡国の民の王国 [#a75b7886]
** 概要 [#ib500322]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Realms in Exile|
|~異訳|亡命者の王国|
|~その他の呼び名|エレンディルの王国、再統一された王国|

** 解説 [#r83a116c]

>三に三倍する数の 背高き船と、背高き王らが、&br;[[水に沈みし地>ヌーメノール]]から潮路烈しき海を越えて、 持ち来たりしは、何々ぞ?&br;[[七つの星に、七つ石>パランティーア]]、 また一本の[[白の木]]よ。((『[[指輪物語]] [[二つの塔]] 下』「十一 パランティアの石」 [[ガンダルフ]]が歌う古い伝承の歌))

[[ヌーメノール]]の没落を逃れた[[エレンディル]]と二人の息子たち([[イシルドゥア]]と[[アナーリオン]])が築いた、[[中つ国]]における[[ドゥーネダイン]]の王国のこと。北方王国[[アルノール]]と南方王国[[ゴンドール]]に分けられる。

九隻の黒い船に乗って破滅を逃れたヌーメノールの遺民によって、[[第二紀]]3320年に建国される。エレンディルと彼の率いる四隻の船は[[リンドン]]に流れ着き、[[ギル=ガラド]]の援助を得て[[ネヌイアル]]湖のほとりにアルノールを建国した。一方イシルドゥアの率いる三隻とアナーリオンの率いる二隻は[[アンドゥイン]]の河口に流れ着き、[[ペラルギア]]の[[忠実なる者]]達と合流して大河の両岸にゴンドールを建国した。

ゴンドールはイシルドゥアとアナーリオンによって共同統治されたが、アルノールを統治するエレンディルが王国全体の[[上級王]]と見なされていた。
かれらはヌーメノールから持ち来たった七つの[[パランティーア]]を分割、王国の各地に配備することで緊密な連絡を保っていた。

しかし[[最後の同盟]]の戦いでエレンディルとアナーリオンが戦死、王国を引き継いだイシルドゥアが北方の父の領地へ向かう途中[[あやめ野]]で[[オーク]]に襲われて行方不明になったことで、ゴンドールではアナーリオンの息子で年長の[[メネルディル]]が、アルノールではイシルドゥアの息子で幼年の[[ヴァランディル>ヴァランディル(イシルドゥアの息子)]]がそれぞれ王位に就くことになり、王国の分裂がはじまる。
時を経るにつれてゴンドールはかつてのヌーメノールを偲ばせるほど国力を増大させる一方、アルノールが[[アルセダイン]]、[[カルドラン]]、[[ルダウア]]の三国に分裂して内乱状態に陥り、衰退したことで、アルノールの宗主権低下は決定的になっていった。
戦乱によって使用可能なパランティーアが次第に失われていったことも王国の分裂と縮小の一因となった。

アルセダイン最後の王[[アルヴェドゥイ]]はゴンドール王[[オンドヘア]]の娘[[フィーリエル]]を后に迎え、オンドヘアの死後ゴンドールの王位を要求して王国の再統一を図ったものの、ゴンドールの[[執政]][[ペレンドゥア]]らは、南方王国はアナーリオンの男系の世継によって統治されるべきであるとしてこれを退け、王家の血を引く将軍[[エアルニル二世]]を王位に迎えた(([[指輪戦争]]において[[デネソール二世]]も同様の主張をしている))。そのため再統一は果たされずに終わる。

[[第三紀]]1974年、[[アングマール]]によってアルノールの王国は滅ぼされて[[アルヴェドゥイ]]は死に、その子孫は行方不明となる(彼らは荒野をさすらう[[野伏]]となった)。また2050年には[[魔王]]の策略によってゴンドール王[[エアルヌア]]は還らぬ人となり、王位を主張できるほどの王統近親者は現れず、ゴンドールの王座は空位となって[[執政]]が直接統治を行うようになる。
このため[[エレンディルの印]]を公然と掲げることのできる者は長らく現れなかった。

*** 再統一された王国(Reunited Realms, Reunited Kingdom) [#ReunitedRealms]

[[アルヴェドゥイ]]の息子[[アラナルス]]は、[[第三紀]]1976年に北方の[[ドゥーネダイン]]([[野伏]])の族長となる。アラナルスは[[イシルドゥア]]の直系であり、また[[フィーリエル]]を母に持つことから、ゴンドール王[[アナーリオン]]の血を引く者でもあった。以来[[エレンディル]]の世継の血は、野伏の族長達によって連綿と引き継がれる。

第三紀3019年([[大いなる年]])、[[アラゴルン二世]]がエレスサール王として即位したことで、エレンディルの王国の再統一が成し遂げられた。
彼はイシルドゥア以来となる、[[アルノール]]王権の証である[[アンヌーミナスの王笏]]と、[[ゴンドール]]王権の証である[[翼ある王冠>ゴンドールの王冠]]を共に帯び、''西方の王(King of the West)''と呼ばれるようになる。その下で王国は、[[中つ国]]における古の国土をほぼ完全に回復した(ただし[[カレナルゾン]]はあらためて[[ローハン]]に割譲され、[[ホビット庄]]はあらためて自治区とされた)。また[[谷間の国]]や[[エレボールの山の下の王国>エレボール]]などもそれぞれの王を戴きつつ、西方の王の庇護下に置かれた。

[[第四紀]]120年にエレスサール王が崩御して[[夕星王妃>アルウェン]]が[[ゴンドール]]を去ると、王位は二人の息子[[エルダリオン]]に渡った。

** コメント [#xe2a221a]

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