* バルド [#v76a4b48]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Bard|
|~異訳|バード|
|~その他の呼び名|弓の達人(the Bowman) &br; 谷間の国の領主(Lord of Dale)|
|~種族|[[人間]]|
|~性別|男|
|~生没年|[[第三紀]]|
|~親|不明(祖先に[[ギリオン]])|
|~兄弟|不明|
|~配偶者|不明|
|~子|[[バイン]](息子)、[[シグリッド]]((映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定))(娘)、[[ティルダ]]((映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定))(娘)|

** 解説 [#Explanation]

|>|>|~[[再興された谷間の国>谷間の国]]の王|h
|CENTER:再興|CENTER:''初代:バルド''&br;[[第三紀]]2944~2977|CENTER:''2代:[[バイン]]''&br;2977~3007|

[[谷間の国(デイル)>谷間の国]]の領主[[ギリオン]]の子孫。
きびしい顔付きと声音をした[[エスガロス]]の弓の名手で、イチイの大弓を使い、[[黒い矢]]を持つ。警戒心が強い人間で、起こりうる災害のことをよく口にしていたため、楽観的な者からは疎んじられていたが、その人格の高潔さと勇気は多くの人に知られていた。
彼は谷間の国の人間の血を引くため、[[ツグミ]]の言葉を理解することができた。

*** スマウグを仕止める勲 [#k1a97f92]

[[第三紀]]2941年、[[はなれ山]]から[[スマウグ]]が[[エスガロス]]に襲来した際、バルドは矢が尽きるまでスマウグと戦うよう命ずることを[[湖の町の統領]]に迫り、彼自身弓矢組を率いて最後まで抵抗を続けた。いよいよバルドの矢が[[あと一本>黒い矢]]を残すのみとなった時、彼の耳許に[[ツグミ]]がやってきて、[[ビルボ・バギンズ]]の発見したスマウグの唯一の弱点である宝石の鎧の左胸に空いているほころびのことを伝える。バルドは[[龍]]の火が迫る中、[[黒い矢]]によって見事その弱点を射抜き、スマウグを仕留めた。

崩壊する町から生還したバルドはスマウグを仕留めた勲によってエスガロスの人々から支持を勝ち得、王に推挙される。そこでバルドは支持者を集めて父祖の地に戻り、遺されたスマウグの財宝を使って[[谷間の国]]を再建することを考えつく。
バルドは避難民の指揮をとって負傷者の看護や衣食住の確保といった難題に当たったが、スマウグ死亡の報を聞きつけてやってきた[[エルフ王(スランドゥイル)>スランドゥイル]]の救援によって町の復興のめどが立つと、スマウグの財宝を手に入れるために割ける限りの手勢を率いて、エルフ王の軍勢とともに[[はなれ山]]へと進軍した。

*** 財宝を巡る確執と[[五軍の合戦]] [#vfeb3875]

しかし彼らにとっては全く予想外なことに、龍の怒りによって死んだと思われていた[[トーリン・オーケンシールド]]ら一行は健在であり、はなれ山に陣取るトーリンとの間で財宝をめぐる争いが起こる。
バルドは[[ギリオン]]の後継者として、スマウグの宝の中には[[ギリオン]]が統治していた[[谷間の国]]のものもあり、またスマウグを仕留めた自らの勲を印象づけ、さらに被害を受けた[[エスガロス]]への賠償として、はなれ山の財宝の12分の1の所有権と支払いを要求。トーリンがこれを拒絶したために、両者主張を曲げずにらみ合う形となる。バルドははなれ山の表門を包囲して兵糧攻めにすることによりトーリンから譲歩を引き出そうとしたが、事の成り行きに嫌気が差した[[ビルボ・バギンズ]]はバルドのもとに[[アーケン石]]をもたらし、ビルボの助言に従ってこれを交渉材料に使う。するとトーリンはますます態度を硬化させ、トーリンが呼び寄せた[[くろがね連山]]の[[ダイン二世]]率いる[[ドワーフ]]軍が到着したことで、一種即発の事態に発展する。

だがこの時[[ゴブリン]]と[[アクマイヌ(ワーグ)>ワーグ]]の連合軍が山に迫っていることが判明。これに立ち向かうためにバルド、エルフ王、ダインは休戦して共闘することを決め、[[五軍の合戦]]が始まった。
人間とエルフとドワーフの連合軍はこの戦いに勝利を収め、種族間の禍根も取り除かれた。

*** 再建された[[谷間の国]]の王として [#s0844732]

第三紀2944年、バルドはビルボから受け取ったはなれ山の財宝の14分の1という莫大な富を用い、[[谷間の国]]の再建を果たしてその王となる。
バルドは受け取った財宝の中から[[ギリオンのエメラルド]]を救援の謝礼として[[エルフ王>スランドゥイル]]に贈るとともに、再興された[[山の下の王国]]の王となった[[ダイン二世]]とも友好関係を結ぶ。また[[エスガロス]]にも財宝を分け与えてその再建を助けた。

やがて谷間の国は、エレボールのドワーフと共に再び繁栄を迎える。

第三紀2977年、谷間の国の王位はバルドの息子[[バイン]]に引き継がれた。

** 映画『[[ホビット>ホビット(映画)]]』における設定 [#Hobbitmovie]

|~俳優|[[ルーク・エヴァンズ]]|
|~日本語吹き替え|[[山路和弘]]|

原作では描写がなかった、少年期の息子[[バイン]]も登場しているほか、オリジナル設定として2人の娘[[シグリッド]]、[[ティルダ]]が加えられた。妻は死去している。住民の味方として多くの支持者を持つ一方、[[湖の町の統領]]には、自分の権力を脅かす存在として敵視されていた。
[[たての湖]]で船頭をしていたところ、偶然トーリン一行に出会い、彼の正体を知らぬまま雇われて、一行がエスガロスに入る手助けをした。だがトーリンの正体と目的を知ると、彼が[[スマウグ]]の眠りを覚ましてしまうことを危惧する。

スマウグが襲撃してくる直前、バルドは統領に身柄を拘束され投獄されるが、スマウグ襲撃の混乱の中で脱出。[[黒い矢]]を使ってスマウグを仕留める([[ツグミ]]は登場せず、代わりにバインとの絡みが足されている)。
その後、統領が行方不明になった一方で、バルドはスマウグを討ち取った英雄として人々に称えられ、生き残ったエスガロスの住民の指導者となる。バルドは、壊滅したエスガロスから住民を引き連れてデイル(谷間の国)の廃墟に行き、そこで冬を過ごそうと考える。
それ以降の流れは原作とほぼ同じだが、家族の絆がより強く描かれた演出になっている。

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