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* &ruby(ここの){九};つの&ruby(ゆびわ){指輪}; [#p85cbc61]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[物・品の名前]]|
|~スペル|the Nine (Rings)|
|~その他の呼び名|人間の九つの指輪(Nine Rings of Men)|

** 解説 [#Explanation]

[[力の指輪]]のうち、[[人間]]に与えられた指輪。[[エレギオン]]の[[エルフ]]の職人集団[[グワイス=イ=ミーアダイン]]によって作られたが、それに協力した[[サウロン]]の悪しき意図が吹き込まれていた。
[[力の指輪]]のうち、[[人間]]に与えられた九つの指輪。[[エレギオン]]の[[エルフ]]の職人集団[[グワイス=イ=ミールダイン]]によって作られたが、それに協力した[[サウロン]]の悪しき意図が吹き込まれていた。

>九つの指輪を用いた者は、それぞれの盛時において強大な力を持つに至った。 … かれらは栄華と大なる富を得たが、それがかれらの破滅につながった。かれらは終わることのない命を持つように見えたが、生はかれらにとって耐えがたいものになった。かれらはその気になれば、天が下を白昼、誰の目にも見られずに歩くことができ、有限の命の人間の目には見えない領域の事物を見ることができた。しかし、かれらが見るのはただの幻影であり、サウロンによる惑わしに過ぎないことが非常に多かった。((『[[シルマリルの物語]]』「力の指輪と第三紀のこと」))

力の指輪に共通する効果として、持ち主の資質に応じてその能力を増大させ、また時による衰えを遅延させる力がある。
だがそれだけではなく、サウロンが手を加えてその悪意を込めたために、使用者の姿を不可視にし、同時にその者が本来見ることのできない領域の物事を目にすることができる効果をも併せ持っていた。だがそれはサウロンの影響下にある「幽界」に身を置くことであり、使用者が目にする物事もサウロンによる惑わしであることが非常に多かった。
だがそれだけではなく、サウロンが手を加えてその悪意を込めたために、使用者を「幽界」に引き込むことでその姿を不可視にし、同時にその者が本来見ることのできない領域の物事を目にすることができる効果をも併せ持っていた。
この指輪を与えられたのは[[人間]]の偉大な王や妖術師や戦士たちであり、指輪の力を使って大いなる権勢を得たが、やがては全員が遅かれ早かれ影の下に入って永遠に不可視の存在となり、サウロンに隷属する恐るべき[[指輪の幽鬼ナズグール>ナズグール]]と化した。

この指輪を与えられたのは[[人間]]の偉大な王や妖術師達であり、彼らは指輪から力を得てその絶頂期には強大な権勢を振るうに至ったが、やがては全員が遅かれ早かれ影の下に入って永遠に不可視の存在となり、サウロンに隷属する恐るべき[[指輪の幽鬼ナズグール>ナズグール]]と化した。
その後の九つの指輪の所在についてはいささかはっきりしない。
『[[指輪物語]]』で[[ガンダルフ]]は一度、指輪はナズグールが持ち続けていると言及している(('''九つはナズグルどもが持っておる。七つは奪われたか、この世から消えてなくなった。'''『[[指輪物語]] [[旅の仲間>指輪物語/旅の仲間]]』「エルロンドの会議」))。だが別の箇所では[[サウロン]]が手にしていると取れる意味のことを述べており(('''九つは、かれが自分のもとに集めてしまった。七つも奪われるか、或いは消滅した。'''『[[指輪物語]] [[旅の仲間>指輪物語/旅の仲間]]』「過去の影」))、[[ガラドリエル]]も同様のことを述べている(('''そなたは七つと九つを所有する者の目を見ました。'''『[[指輪物語]] [[旅の仲間>指輪物語/旅の仲間]]』「ガラドリエルの鏡」))。さらに『[[終わらざりし物語]]』でははっきりと、サウロンが手にしていると述べられている(('''かれらを虜にしている指輪を握っている限り、幽鬼はサウロンの意のままであった。'''、'''というのもかれらは、いまやサウロンの持つ九つの指輪の完全な奴隷であり、サウロンの意志に逆らうことなど思いもよらないからだ。'''『[[終わらざりし物語]]』「指輪狩り」))。
これらのことから、九つの指輪はサウロン自身が掌握していたものと思われる。

その後の九つの指輪の所在について、『[[指輪物語]]』本編の[[エルロンドの会議]]で[[ガンダルフ]]は一度、指輪はナズグールが持ち続けている((「九つはナズグルどもが持っておる。七つは奪われたか、この世から消えてなくなった。」(The Nine the Nazgûl keep. The Seven are taken or destroyed.) ))と言及している。だが別の箇所では[[サウロン]]が手にしていると取れる意味のこと((「そこで、今のところ、こういうことになる。九つは、かれが自分のもとに集めてしまった。七つも奪われるか、或いは消滅した。三つはぶじに隠されておる。」(So it is now: the Nine he has gathered to himself; the Seven also, or else they are destroyed. The Three are hidden still.) ))を述べており、[[ガラドリエル]]も同様のこと((「そなたは七つと九つを所有する者の目を見ました。」(You saw the Eye of him that holds the Seven and the Nine.) ))を述べている。さらに『[[終わらざりし物語]]』の「指輪狩り」では、はっきりとサウロンが九つの指輪を握っており、それでナズグールを支配下に置いていたことが述べられている。
** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#LotRO]

>この場合最も強力な召使である指輪の幽鬼を使うしかない、とサウロンはようやく心を決めた。かれらを虜にしている指輪を握っている限り、幽鬼はサウロンの意のままであった。((At length he(Sauron) resolved that no others would serve him in this case but his mightiest servants, the Ringwraiths, who had no will but his own, being each utterly subservient to the ring that had enslaved him, which Sauron held.))
エピッククエストの第5章、The Black Book of Mordorにて個々の指輪の名前が明らかにされる

>というのもかれらは、いまやサウロンの持つ九つの指輪の完全な奴隷であり、サウロンの意志に逆らうことなど思いもよらないからだ。もしかれらのひとりが[[一つの指輪]]を手に入れたところで、たとえ総大将の[[魔王]]であろうと、それを主人のもとに持ちかえるだろう。(( since they were entirely enslaved to their Nine Rings, which he(Sauron) now himself held; they were quite incapable of acting against his will, and if one of them, even the Witch-king their captain, had seized the One Ring, he would have brought it back to his Master.))
-''Un''(ウン)/''the Heart-stopper''(拍動封じ)
-''Sâkhla''(サークラ)/''The Cruel One''(無慈悲なる者)
-''Adâsh''(アダーシュ)/''the Foe-maker''(敵作り)
-''Orôm''(オローム)/''the Warmonger''(戦闘狂)
-''Jûru''(ジュール)/”''the Herald of Mourning''(悲嘆の使者)
-''Mêbat''(ミーバト)/''the Mirth-eater''(喜悦喰い)
-''Khânto''(カーント)/''the Pain-giver''(疼痛運ぶ者)
-''Sapthân''(サプサーン)/''the Foolstone''
-''Nitîr''(ニティール)/''Terror's Sting''(恐怖の一撃)

このことから、九つの指輪はサウロン自身が掌握していたものと思われる。
** ゲーム『[[シャドウ・オブ・ウォー]]』における設定 [#zd63b06c]

九つの指輪は各[[ナズグル>ナズグール]]がそれぞれ所持していることになっている。
[[タリオン]]は[[ケレブリンボール]]の離反により瀕死に陥ったが、直前に倒したナズグル([[イシルドゥル]])の指輪を装着することで、新たな不死を手に入れた。

#include(Include/力の指輪,notitle)

** コメント [#Comment]

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